循環器疾患等の救命率向上に資する効果的な救急蘇生法の普及啓発に関する研究

文献情報

文献番号
201021062A
報告書区分
総括
研究課題名
循環器疾患等の救命率向上に資する効果的な救急蘇生法の普及啓発に関する研究
課題番号
H21-心筋・一般-001
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
丸川 征四郎(医療法人医誠会 医誠会病院 医誠会病院)
研究分担者(所属機関)
  • 長谷 敦子(長崎大学病院救命救急センター)
  • 横田 裕行(日本医科大学救急医学)
  • 石見 拓(京都大学保健管理センター)
  • 小菅 宇之(横浜市立大学附属市民総合医療センター)
  • 高山 守正(榊原記念病院)
  • 清水 直樹(国立成育医療センター研究所 東京都小児総合医療センター)
  • 坂本 照夫(久留米大学高度救命救急センター)
  • 畑中 哲生(救急救命九州研修所)
  • 坂本 哲也(帝京大学医学部救急医学)
  • 近藤 久禎(国立病院機構災害医療センター臨床研究部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
25,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、救急蘇生法の普及啓発と救命率の向上に貢献することを目的とした。先行研究(平成18年度から20年度)の成果を継承し、さらに完成度を向上させるとともに、解決すべき新たな課題を加えて推進している。
研究方法
研究目的を達成するために研究分担者として我が国の救急蘇生のエキスパート12名を指名し、下記を研究課題とした。市民による救急蘇生の普及啓発に関わる研究領域では、市民教育ツールと教育研修プログラムの開発、心肺蘇生手技を単純化した「押すだけ」の心肺蘇生法(CPR)の普及と有効性の疫学的検証、市民のCPR施行率改善に有効な蘇生教育の国際的調査に基づく提案、CPRの開始・中止基準の再考、救急処置に関わった市民への専門的な「こころのケア」システムの構築、公共の場での緊急医療要請の法的課題、AEDの効果的利用の研究領域ではAEDの設置情報と地域MC協議会の事後検証情報を統合した情報管理システム、内部データの活用システム、ドクターヘリ内での効果的なAEDを含む心肺蘇生法、家庭内配備、不具合事例の分析、小児蘇生領域では、心停止救命率向上のために乳児適応AED開発、予防体制・教育体制の整備、その他、心肺蘇生関連ディバイスを救急現場に導入する評価法の検討を課題とした。
結果と考察
本年度は研究半ばの2年目に加えて、我が国の心肺蘇生ガイドライン(2010)作成と東日本大震災被災対応に多くの研究班が手を取られ、研究が停滞したなかでの成果である。平成22年末で市中設置のAEDが約33万台との調査結果を報告した。公共の場での医師に対する医療要請(ドクターコール)に対応する法的免責について研究班の見解をまとめた。AED不具合調査では構造的弱点の改善を提言した。「押すだけ」の心肺蘇生法(CPR)教育の有効性の実証、心肺停止後の心室細動発現率が高齢者で減少することの実証は、国際学会で優秀賞に輝いた。
結論
心肺停止などの救命率向上に資する効果的な救急蘇生法の普及啓発に向けて、着実に研究が進められている。

公開日・更新日

公開日
2011-07-21
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2012-02-01
更新日
-

収支報告書

文献番号
201021062Z