文献情報
文献番号
202427029A
報告書区分
総括
研究課題名
乳幼児身体発育調査の統計学的解析及び乳幼児の発育・発達、栄養状態の評価に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24DB0101
研究年度
令和6(2024)年度
研究代表者(所属機関)
横山 徹爾(国立保健医療科学院 生涯健康研究部)
研究分担者(所属機関)
- 盛一 享徳(国立成育医療研究センター 研究所 小児慢性特定疾病情報室)
- 森崎 菜穂(国立研究開発法人国立成育医療研究センター 社会医学研究部)
- 磯島 豪(国家公務員共済組合連合会 虎の門病院 小児科)
- 杉浦 至郎(あいち小児保健医療総合センター 保健センター保健室)
- 加藤 則子(十文字学園女子大学 幼児教育学科)
- 佐々木 渓円(実践女子大学 生活科学部)
- 多田 由紀(東京農業大学応用生物科学部栄養科学科)
- 小林 知未(武庫川女子大学 食物栄養科学部)
- 和田 安代(国立保健医療科学院 生涯健康研究部)
- 清野 富久江(国立保健医療科学院 生涯健康研究部)
研究区分
こども家庭行政推進調査事業費補助金 分野なし 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
テーマ1:乳幼児身体発育曲線に関する検討
乳幼児の体重・身長等の身体発育の評価のための基準値として、わが国ではほぼ10年ごとに国が実施してきた乳幼児身体発育調査による発育値が用いられており、最新の調査は令和5年9月にこども家庭疔が実施したところである。テーマ1では以下を目的とする。①統計学的手法を用いて調査結果を解析し、乳幼児身体発育曲線・発育値(以下、発育曲線)の作成及び出生時体重等に関連する要因の検討を行う。また、調査結果を産婦人科領域の専門家により評価し、国民に正しい情報を発信できるようにする。②発育曲線の保健指導等での活用に関する既存の保健医療専門職向けマニュアル(「乳幼児身体発育曲線の活用・実践ガイド(令和3年3月)」)を改訂し、さらに活用がこれまで以上に広がるよう、発育曲線の活用に関する事例の追加など充実を図る。③最新調査での課題を整理し、次回調査に向けた調査手法、調査精度の向上等に関する提言を取りまとめる。④同調査結果を用いて算出することとしているSDGsグルーバル指標(5歳未満の発育阻害・栄養不良の蔓延度)の値を算出し、わが国の乳幼児の身体状況を示す指標として妥当であるかについて考察する。
テーマ2:乳幼児の栄養状態の簡易な評価手法の提言
一方、身体発育に大きな影響を与える栄養状態の評価も重要であり、食習慣等に懸念がある場合は早期に介入する必要がある。こどもの栄養状態は、生活習慣や世帯の経済状態等と関連する。従って、乳幼児健診等における栄養指導においては、世帯の生活習慣や経済状態等も踏まえ、一人一人のこどもに応じた適切な指導が行えるよう支援する必要がある。また、こどもの食習慣等の課題を保育所等で早期に把握できれば、市町村等と連携した栄養指導につなぐことも可能である。その目的で使用するツールとして、研究代表者・分担者らは令和3~4年度厚生労働行政推進調査事業・令和5年度こども家庭行政推進調査事業において、質問票による乳幼児の栄養状態の簡易な評価手法(案)(以下、簡易評価ツール(案))を作成した。テーマ2では、簡易評価ツール(案)について試験的運用および模擬保健指導の場面を設定して評価を行い、その結果を踏まえて同ツールを改良・完成させるとともに、活用方法に関する手引きを提言することを目的とする。
乳幼児の体重・身長等の身体発育の評価のための基準値として、わが国ではほぼ10年ごとに国が実施してきた乳幼児身体発育調査による発育値が用いられており、最新の調査は令和5年9月にこども家庭疔が実施したところである。テーマ1では以下を目的とする。①統計学的手法を用いて調査結果を解析し、乳幼児身体発育曲線・発育値(以下、発育曲線)の作成及び出生時体重等に関連する要因の検討を行う。また、調査結果を産婦人科領域の専門家により評価し、国民に正しい情報を発信できるようにする。②発育曲線の保健指導等での活用に関する既存の保健医療専門職向けマニュアル(「乳幼児身体発育曲線の活用・実践ガイド(令和3年3月)」)を改訂し、さらに活用がこれまで以上に広がるよう、発育曲線の活用に関する事例の追加など充実を図る。③最新調査での課題を整理し、次回調査に向けた調査手法、調査精度の向上等に関する提言を取りまとめる。④同調査結果を用いて算出することとしているSDGsグルーバル指標(5歳未満の発育阻害・栄養不良の蔓延度)の値を算出し、わが国の乳幼児の身体状況を示す指標として妥当であるかについて考察する。
テーマ2:乳幼児の栄養状態の簡易な評価手法の提言
一方、身体発育に大きな影響を与える栄養状態の評価も重要であり、食習慣等に懸念がある場合は早期に介入する必要がある。こどもの栄養状態は、生活習慣や世帯の経済状態等と関連する。従って、乳幼児健診等における栄養指導においては、世帯の生活習慣や経済状態等も踏まえ、一人一人のこどもに応じた適切な指導が行えるよう支援する必要がある。また、こどもの食習慣等の課題を保育所等で早期に把握できれば、市町村等と連携した栄養指導につなぐことも可能である。その目的で使用するツールとして、研究代表者・分担者らは令和3~4年度厚生労働行政推進調査事業・令和5年度こども家庭行政推進調査事業において、質問票による乳幼児の栄養状態の簡易な評価手法(案)(以下、簡易評価ツール(案))を作成した。テーマ2では、簡易評価ツール(案)について試験的運用および模擬保健指導の場面を設定して評価を行い、その結果を踏まえて同ツールを改良・完成させるとともに、活用方法に関する手引きを提言することを目的とする。
研究方法
テーマ1:①次の手順で発育曲線等を作成する。1.調査データを二次利用申請したうえで、データを精査し確定。2.着衣の場合の体重の扱いと除外基準を決定。3.LMS法によって発育曲線を作成し最適なモデルを選択・決定。4.発育曲線および関連する集計表を確定。5.産婦人科領域の専門家による評価も踏まえて、調査報告書(案)を作成。②上記の結果を踏まえて、保健医療専門職向けマニュアルの改訂が必要な箇所を整理する。③上記のデータを用いて、SDGsグルーバル指標(5歳未満の発育阻害・栄養不良の蔓延度)の値を算出する。
テーマ2:国内在住の1歳6か月以上6歳未満の幼児の母親を対象としたWeb調査を実施し、評価ツール(案)の基準関連妥当性、信頼性および有用性を検討した。専門職向けマニュアルおよび保護者向け活用支援資材を作成し、幼児健康診査において評価ツール(案)の使用感や受容性を実証的に検討した。
テーマ2:国内在住の1歳6か月以上6歳未満の幼児の母親を対象としたWeb調査を実施し、評価ツール(案)の基準関連妥当性、信頼性および有用性を検討した。専門職向けマニュアルおよび保護者向け活用支援資材を作成し、幼児健康診査において評価ツール(案)の使用感や受容性を実証的に検討した。
結果と考察
テーマ1:①発育曲線等を完成し、令和6年12月にこども家庭庁から公表された。②その結果を踏まえて、保健医療専門職向けマニュアルの改訂が必要な箇所を抽出した。③SDGsグルーバル指標(5歳未満の発育阻害・栄養不良の蔓延度)の値を算出した。
テーマ2:評価ツール(案)は、母親のヘルスリテラシーや幼児の体格指標との関連において妥当性が確認され、高い信頼性が示された。評価ツール(案)の得点は幼児の栄養リスクと一定の関連を示した。作成したマニュアルおよびガイド教材は、専門職および保護者双方への実用支援ツールとして活用が期待された。幼児健康診査での実証研究では、ツールの受容性および使用の実用性が確認された。
テーマ2:評価ツール(案)は、母親のヘルスリテラシーや幼児の体格指標との関連において妥当性が確認され、高い信頼性が示された。評価ツール(案)の得点は幼児の栄養リスクと一定の関連を示した。作成したマニュアルおよびガイド教材は、専門職および保護者双方への実用支援ツールとして活用が期待された。幼児健康診査での実証研究では、ツールの受容性および使用の実用性が確認された。
結論
テーマ1:令和5年乳幼児身体発育調査結果に基づき発育曲線等を作成し、その結果はこども家庭庁から公表された。次年度は保健医療専門職向けマニュアルの改訂と発育値等の長期的な推移等の分析を完了させる。
テーマ2:評価ツール(案)は妥当性と信頼性が確認され、関連資材を作成することにより実務現場での活用に向けた基盤が整備された。
テーマ2:評価ツール(案)は妥当性と信頼性が確認され、関連資材を作成することにより実務現場での活用に向けた基盤が整備された。
公開日・更新日
公開日
2026-02-27
更新日
2026-04-06