大規模コホート共同研究による生活習慣病発症予防データベース構築とその高度利用に関する研究

文献情報

文献番号
200926032A
報告書区分
総括
研究課題名
大規模コホート共同研究による生活習慣病発症予防データベース構築とその高度利用に関する研究
課題番号
H20-循環器等(生習)・一般-013
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
上島 弘嗣(滋賀医科大学 生活習慣病予防センター)
研究分担者(所属機関)
  • 今井 潤(東北大学大学院 薬学研究科医療薬学講座臨床薬学分野)
  • 磯 博康(大阪大学大学院 医学系研究科社会環境医学講座公衆衛生学)
  • 玉腰 暁子(愛知医科大学 医学部公衆衛生学講座)
  • 清原 裕(九州大学大学院 医学研究院環境医学)
  • 岡村 智教(国立循環器病センター 予防検診部)
  • 三浦 克之(滋賀医科大学 社会医学講座公衆衛生学部門)
  • 斎藤 重幸(札幌医科大学 医学部内科学第二講座)
  • 辻 一郎(東北大学大学院 医学系研究科社会医学講座公衆衛生学分野)
  • 中川 秀昭(金沢医科大学 健康増進予防医学)
  • 山田 美智子((財)放射線影響研究所 臨床研究部)
  • 坂田 清美(岩手医科大学衛生学 公衆衛生学講座)
  • 岡山  明((財)結核予防会 第一健康相談所)
  • 中山 健夫(京都大学大学院 医学研究科社会健康医学系専攻健康情報学分野)
  • 村上 義孝(滋賀医科大学 社会医学講座医療統計学部門)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
39,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、わが国の代表的なコホートの研究者が共同して生活習慣病発症予防データベースを構築するとともに、現存コホートからの研究成果の継続的な創出を通じ科学的証拠(エビデンス)を発信すること、そして上記データベースの管理・高度利用について議論することの3つを主目的としている。
研究方法
1)生活習慣病発症予防データベース構築と解析では、前年度に10コホートを統合し、疾患別死亡をエンドポイントとした、約10万人の生活習慣病発症予防データベースを構築したが、今年度はそのデータベースより実際に解析を行った。また既に構築された、約20万人の総死亡データベースからの解析も行った。2)現存コホートの継続研究として、学術雑誌の公表も含め本班において推進した。3)生活習慣病発症予防データベースの高度利用の検討については、研究分担者によるテーマ別執筆グループが構成され、若手の研究協力者も成果発信に参加するプロジェクトを始動した。
結果と考察
1)血圧水準別の循環器疾患死亡との関連および確立された危険因子集積と循環器疾患死亡との関連について明らかにし、国内外の主要な学会で発表した。また総死亡データベースからの解析により、喫煙状況別の平均余命の推定も行い、喫煙対策の重要な資料として情報提供できた。2)各コホートの研究成果は、今年度海外の一流学術雑誌に計26編が掲載されており、本邦における最新の疫学知見の発信が進められた。3)5つの重点テーマ(血圧、喫煙、脂質、血糖・糖尿病、慢性腎疾患)を設定し、分担研究者・研究協力者が解析計画作成・データ解析・評価の作業に参画し進められた。また、サブテーマ(肝機能、尿酸、BMI)を設定し、個別の解析も進められた。
結論
わが国の代表的なコホートの研究者が共同して生活習慣病発症予防データベースを構築する本班において、データベースの構築と解析、現存コホート研究の継続研究、データベースの高度利用を実施し、最終年度に向けて多くの重要な知見が得られた。

公開日・更新日

公開日
2010-05-28
更新日
-