化学物質リスク評価法の国際的バリデーションに関する研究

文献情報

文献番号
200736017A
報告書区分
総括
研究課題名
化学物質リスク評価法の国際的バリデーションに関する研究
課題番号
H18-化学-一般-003
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
大野 泰雄(国立医薬品食品衛生研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 小野 敦(国立医薬品食品衛生研究所  安全性生物試験研究センター 毒性部)
  • 小島 肇(国立医薬品食品衛生研究所  安全性生物試験研究センター 薬理部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 化学物質リスク研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
20,900,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
化学物質の安全性評価に用いられる動物実験の代替法を開発する目的で、DNA損傷を捉える試験であるコメットアッセイと内分泌かく乱作用を調べるエストロジェン受容体α(ERα)に対するレポーターアッセイ (HeLa法)およびLumi-cell法について欧米の研究機関と協力し、国際的なバリデーション研究を実施し、その妥当性の検討を行っている。     
研究方法
コメットアッセイについては、昨年度は決定したプロトコール用いて、3物質をブラインドで配布し、2007年5月から半年間かけて、PhaseⅠバリデーション研究と同様の5施設でPhaseⅡバリデーション研究を実施した。一方、本年度からin vitroバリデーション研究の組織を明確化し、PhaseⅠバリデーション研究を開始した。内分泌かく乱性のスクリーニングについてはLumi-cell法については、共通のプロトコールによる標準物質およびコントロール物質を用いた国際バリデーション研究のPhaseⅠを実施し、本アッセイ系の検出能力や再現性について検討した。HeLa法については、来年度に計画しているアンタゴニストアッセイ法ではバリデーション研究に向けて品質管理基準 および性能基準 を定めるための検討を行った。
結果と考察
コメットアッセイの中で、in vivo試験においては、PhaseⅡバリデーション研究において施設間でバラツキが生じ、陽性対照で適合結果が得られない施設がでた。今後、プロトコールを改良し、このプロトコールを用いてPhaseⅢの追加バリデーション研究を実施する予定である。
 一方、in vitro試験においては、PhaseⅠバリデーション研究がまだ完了していない。
内分泌かく乱作用スクリーニングの中で、Lumi-cell法については本アッセイ系の検出能力や再現性について検討を行い、施設内のデータベースを構築した。HeLa法については、品質管理基準 および性能基準を定め、プロトコールを改良するとともに、来年度の計画を立案した。
結論
試験法の特性と限界が明らかにし、行政的試験法としての使用可否が明らかにするとともに、国際的にハーモナイズされたガイドライン作成につながることが期待して、いずれの試験においても欧米の機関と協力して国際バリデーション研究を実施している。

公開日・更新日

公開日
2008-04-08
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2010-01-27
更新日
-