医療機器・医用材料のリスクアセスメント手法開発に関する研究

文献情報

文献番号
200735052A
報告書区分
総括
研究課題名
医療機器・医用材料のリスクアセスメント手法開発に関する研究
課題番号
H19-医薬-一般-015
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
土屋 利江(国立医薬品食品衛生研究所 療品部)
研究分担者(所属機関)
  • 配島 由二(国立医薬品食品衛生研究所 療品部)
  • 佐藤 道夫(国立医薬品食品衛生研究所 療品部)
  • 角田 正史(北里大学医学部衛生学公衆衛生学)
  • 東藤 貢(九州大学応用力学研究所 )
  • 太田 信(東北大学流体科学研究所)
  • 堤 定美(京都大学再生医科学研究所)
  • 松岡 厚子(国立医薬品食品衛生研究所 療品部)
  • 伊佐間 和郎(国立医薬品食品衛生研究所 療品部)
  • 澤田 留美(国立医薬品食品衛生研究所 療品部)
  • 迫田 秀行(国立医薬品食品衛生研究所 療品部)
  • 加藤 玲子(国立医薬品食品衛生研究所 療品部)
  • 中岡 竜介(国立医薬品食品衛生研究所 療品部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
21,834,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医療機器・医用材料の製品化に必要なリスクアセスメント手法開発が目的。プロテオミクス解析技術、in vitroアレルギー解析技術、ナノマテリアル遺伝毒性、フラーレン脳機能、骨系材料骨結合能、人工心臓弁機能不全、抜去インプラント不具合要因解析、米国不具合報告解析、人工硬膜、埋植材料炎症、コンピューターシミュレーションによる人工股関節・人工膝関節・脳動脈瘤ステントのリスクアセスメント手法を開発する。
研究方法
スルホン化プレート成長因子評価、ヒト単球由来細胞使用アレルゲン評価、ナノマテリアル細胞毒性、C60行動異常神経伝達物質、アパタイト形成能、弁不全関連SNP解析、抜去UHMWポリエチレン疲労特性、米国心臓血管系不具合解析、生分解性硬膜in vivo、炎症評価用6種官能基膜合成、人工股関節ステム設計寸法パラメターと疲労強度の有限要素解析、2種デザイン頸骨インサート応力・ひずみ屈曲動作変動の有限要素解析によるデザイン安全性、ステント血流阻害能力の定量化を数値流体解析で行う。
結果と考察
スルホン化プレート骨分化促進成長因子が関。8検体中、2検体でCD54の発現を上昇させた。粒子径の小さいナノマテリアルが細胞毒性が強い傾向有り。フラーレンのラット脳内投与顕著な行動異常はないが、脳内モノアミン系神経伝達物質量に影響。Nb含有量とともにアパタイト形成量減少。SNP解析倫理委員会申請中。小さい試験片で、PEの疲労特性評価法開発。米国データから、ペースメーカー導線の破損と薬物放出型ステントの閉塞に注意。人工硬膜ラット埋植サイズ決定。自己組織化膜を用いた単一官能基表面調製済み。人工股関節ステムの疲労寿命の推定と耐久性の安全率の評価可能。頸骨インサートの応力解析から有用性を確認した。摩耗の基礎理論から摩耗予測法へ発展させる。ステントは血管壁に沿い、脳動脈瘤ネック付近に留置、ステント回転させ瘤内の血行動態解析した。 
結論
材料の遺伝子発現解析知見有用。CD54発現上昇させる医用材料あり。ナノマテリアル分散法重要。中枢神経標的医療用ナノ化合物のリスク評価可能。アパタイト形成能と骨結合能評価法重要。遺伝子多型と不具合発症関連重要。UHMWPEの耐久性評価に有用な評価法開発。不具合内容と動向調査分析重要。人工硬膜1ヶ月評価済み、長期の評価が必要。活性酸素とIL-6系を産生する試験系の開発が必要。コンピューターシミュレーション技術は医療機器の評価に有用。

公開日・更新日

公開日
2008-04-11
更新日
-