EBMに基づいた健康診査の評価とガイドライン作成に関する研究

文献情報

文献番号
200732086A
報告書区分
総括
研究課題名
EBMに基づいた健康診査の評価とガイドライン作成に関する研究
課題番号
H19-医療-一般-016
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
新保 卓郎(国立国際医療センター研究所・国際臨床研究センター・医療情報解析研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 福井次矢(聖路加国際病院)
  • 松井邦彦(熊本大学医学部総合臨床研修センター)
  • 徳田安春(聖路加国際病院(聖ルカ・ライフサイエンス研究所臨床実践研究センター))
  • 高橋理(聖路加国際病院(聖ルカ・ライフサイエンス研究所臨床実践研究センター))
  • 福岡敏雄(倉敷中央病院教育研修部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
6,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究ではEBMの手法を用いて、がん検診以外の健康診査の評価を行い、ガイドラインを作成する。平成17年度に「基本的健康診査の健診項目のエビデンスに基づく評価に係わる研究」で作成された健診評価要約版を、漸次更改することを目標とした。
研究方法
更改作業として、まずガイドライン記載の一定のフォーマットを決めることとした(新保・分担研究者全員)。その上で、順次、評価対象の検査項目を拡張することとした(徳田)。一方、海外での予防医学に関わるガイドラインの作成体制や方法を視察・調査すること(福井)、ガイドライン作成時の合意形成手法を検討すること(松井)、健診に関わる新たなエビデンスを見出すこと(高橋)、ガイドラインなどの医療情報などの普及を考慮したときに問題となる情報の評価方法を整備していくこと(福岡)を班研究全体として進めることとした。
結果と考察
本年度、ガイドラインのフォーマットを定めた後、血液一般検査とBMIに関する評価の原案を作成した。原案では、血液一般検査の推奨レベルはinsufficiency、また腹囲の測定は、その後の生活習慣改善の指導が十分行われるのであれば、推奨レベルBと考えられた。また、米国AHRQの視察調査を行った。一方メタボリックシンドロームと指摘された場合の生活習慣改善がなされるのか調査が開始され、これは次年度解析予定である。さらに合意形成手法や、情報評価の手法も検討された。薬剤師を中心とした学習会を月1回継続的に行い、薬剤に関するパンフレット情報を評価するためのチェックシートが作成され、分かりやすいガイドライン作成に反映される予定である。
今後、評価の原案については、外部評価をへて更改していく。また順次、評価対象の検査項目を拡張していく。海外のUS Preventive Service Task Forceなど優れたガイドラインンの構築手法や消費者重視の視点も取り入れる必要がある。このときに、一般からみた情報の評価の視点も重要になると考えられた。
結論
本年度は、ガイドラインのフォーマットを定め、血液一般検査やBMIでの評価原案を作成した。評価対象の検査項目を漸次増やし、また外部評価を経て、ガイドラインを更改していく予定である。

公開日・更新日

公開日
2008-04-21
更新日
-