感染症への国民啓発に効果的なリスクコミュニケーション方法と教育方法に関する研究

文献情報

文献番号
200726033A
報告書区分
総括
研究課題名
感染症への国民啓発に効果的なリスクコミュニケーション方法と教育方法に関する研究
課題番号
H19-新興-一般-004
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
丸井 英二(順天堂大学医学部公衆衛生学教室)
研究分担者(所属機関)
  • 吉川 肇子(慶応義塾大学商学部)
  • 堀口 逸子(順天堂大学医学部公衆衛生学教室)
  • 濱田 篤郎(海外勤務健康管理センター)
  • 谷口 清州(国立感染症研究所 感染症情報センター)
  • 重松 美加(国立感染症研究所 感染症情報センター)
  • 杉浦 淳吉(愛知教育大学教育学部家政教育講座)
  • 山崎 瑞紀((独)科学技術振興機構 社会技術研究開発センター)
  • 押谷 仁(東北大学大学院医学系研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
40,193,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
リスクコミュニケーションに携わる人々が、考え方を学び、能力を向上させること、リスクコミュニケーションに際して使用できるプログラム・ツール(教材、媒体など)開発を目的とする。
研究方法
心理学や社会学などの理論をもとにして、特にゲーミング・シミュレーションを活用する。開発には、不足している知識や誤っている知識や対処行動、意識などのいわゆるニーズ調査によって現状把握を基本とする。このために、海外事例も収集・分析する。調査は、インターネット等を利用した量的調査とインタビューなどの質的調査を併用する。開発されたプログラム・ツール(教材、媒体など)は試作し、主として行政機関での試用と評価をへて完成させる。評価は、情報の受け手側からと送り手側の両面からの評価とし、質的(インタビューやグループディスカッション)及び量的調査(質問紙調査やインターネット調査)によって実施する。
心理学など開発の専門家グループと、内容としての感染症専門家グループに分かれ、両者のディスカッションによって開発される。研究班とは別にメディア関係者などからなるアドバイザリーボードを設置し、研究について助言し、リスクコミュニケーションの効果的な方法についても考察する。
結果と考察
12のプログラムやツール(教材、媒体など)の開発に着手し、パンフレット、指導要項などがついている2つのゲームとメディア媒体としてのDVDが完成した。また、海外事例の検討から、科学者におけるリスクコミュニケーション及び双方向コミュニケーションとしてのコーリングセンターの在り方が示された。
結論
ゲーミングシミュレーションを利用した教材は、必ずしもその場に専門家を必要としない最低限の知識習得ができ、コミュニケーションの重要性に対する気づきを起こさせるものであった。これは保健医療の専門家のヒューマンパワー不足を補填するものである。また、若年層へのアプローチとして有効であると考えられた。

公開日・更新日

公開日
2009-03-24
更新日
-