日本人の食事摂取基準を改定するためのエビデンスの構築に関する研究-微量栄養素と多量栄養素摂取量のバランスの解明-

文献情報

文献番号
200722038A
報告書区分
総括
研究課題名
日本人の食事摂取基準を改定するためのエビデンスの構築に関する研究-微量栄養素と多量栄養素摂取量のバランスの解明-
課題番号
H19-循環器等(生習)-一般-004
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
柴田 克己(滋賀県立大学人間文化学部)
研究分担者(所属機関)
  • 岡野 登志夫(神戸薬科大学薬学部)
  • 佐々木 敏(東京大学大学院医学系研究科)
  • 由田 克士(国立健康・栄養研究所)
  • 吉田 宗弘(関西大学化学生命工学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
44,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
日本人の食事摂取基準の精度を高める.すなわち,必要量のデータがないあるいは乏しい栄養素に関する研究を行う,摂取した栄養素をどの程度利用できたかを評価する実用的な方法の創出,生活習慣病の一次予防のための必要量を示す,ことである.
研究方法
食事調査,血液・尿・母乳中の栄養素ならびに関連物質を分析する.
結果と考察
3年計画の1年目の成果を,以下の内容ごとにわけて報告書を作成した.
1. DHQで算出した水溶性ビタミン摂取量と24時間尿中水溶性ビタミン排泄量との相関
2. ヒトにおけるトリプトファン-ニコチンアミド転換経路の重要性
3. 大学生における食事記録で求めたビタミン摂取量と尿中排泄量との相関
4. 小学生の食事記録で求めたビタミン摂取量と尿中排泄量との相関
5. ビタミン摂取量とスポット尿中のビタミン量の相関
6. ビタミンE摂取量が血中トコフェロール濃度および尿中トコフェロール代謝産物排泄量におよぼす影響
7. 高齢者における尿中トコフェロール代謝産物排泄量
8. 年齢によるヒト尿量の違い
9. 紫外線が葉酸含量におよぼす影響
10. ラットにおける血中水溶性ビタミン濃度
11. 食事記録で求めたビタミン摂取量とビタミンの尿中排泄量との相関関係(小学生)
12. 定量法の違いによる母乳中のビタミンB6量
13. 母乳中のビタミンB12の安定性
14. 母乳ビタミン濃度に影響を与える栄養因子の検索
15. ラットにおける水溶性ビタミンの摂取量と尿中排泄量,血中濃度,体内貯蔵量との関係
16. 高脂肪食がパントテン酸の必要量におよぼす影響
17. パントテン酸前駆体のパントテン酸活性に関する研究
18. 運動がビタミンB1必要量におよぼす影響
19. グルコース摂取の必須性
20. ヒトモデルとしてのラットの系統差
21. 健康な日本人幼児の水溶性ビタミンの尿中排泄量
22. 日本人の母乳中モリブデンおよびクロム濃度
23. 食品および飲料水中のバナジウム濃度と日本人バナジウム摂取量
24. 乳児期の脂溶性ビタミン栄養の評価ならびに思春期のビタミンD栄養とCa栄養との相互作用の評価
 2005年版策定時に解決できなかった課題に関するデータを順調に得ている.生活習慣病の一次予防に有効である個々人に対する栄養素必要量を提言するために必要な生体情報に基づく栄養評価方法論も順調に進んでいる.
結論
食事摂取基準改定作業に必要なエビデンスを示すことができた.

公開日・更新日

公開日
2008-04-11
更新日
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