児童虐待等の子どもの被害、及び子どもの問題行動の予防・介入・ケアに関する研究

文献情報

文献番号
200719003A
報告書区分
総括
研究課題名
児童虐待等の子どもの被害、及び子どもの問題行動の予防・介入・ケアに関する研究
課題番号
H17-子ども-一般-003
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
奥山 眞紀子(国立成育医療センターこころの診療部)
研究分担者(所属機関)
  • 青木 豊(相州メンタルクリニック中町診療所)
  • 安部 計彦(西南学院大学人間科学部)
  • 小野 善郎(和歌山子ども・障害者相談センター)
  • 加賀美 尤祥(山梨県立大学人間福祉学部福祉コミュニティ学科)
  • 加藤 曜子(流通科学大学児童家庭福祉、社会福祉援助技術)
  • 佐藤 拓代(東大阪市保健所)
  • 杉山 登志郎(あいち小児保健医療総合センター)
  • 田中 究(神戸大学大学院医学系研究医科学専攻展開医科学領域環境応答医学講座精神神経科学分野)
  • 田中 康雄(北海道大学大学院教育学研究科付属子ども発達臨床研究センター)
  • 冨田 拓(国立武蔵野学院)
  • 中板 育美(国立保健医療科学院 公衆衛生看護)
  • 西澤 哲(山梨県立大学人間福祉学部福祉コミュニティ学科)
  • 星野 崇啓(埼玉県立小児医療センター 精神科)
  • 前橋 信和(関西学院大学社会学部社会福祉学科子ども家庭福祉)
  • 松田 博雄(淑徳大学総合福祉学部社会福祉学科)
  • 宮本 信也(国立大学法人筑波大学大学院人間総合科学研究科発達行動小児科学)
  • 渡邉 好恵(さいたま市保健所)
  • 柳川 敏彦(和歌山県立医科大学保健看護学部)
  • 山田 不二子(特定非営利活動法人子ども虐待ネグレクト防止ネットワーク)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
39,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
子ども虐待対応の現場では、様々な職種が協同して、継続した対応が必要となる。本研究ではそれらをもれなく総合的に行うためのエビデンスのある方法を提供することを目的とした。
研究方法
今年度は、介入研究として乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)の予防プログラム、2か月親子講習会、愛着に方向づけられたケアプログラムが行われて効果判定。産後うつによる自殺既遂者の詳細な事例検討、要保護児童対策地域協議会調査の分析、診療所医師1000人および小児脳神経外科医1350人に院内外連携意識調査、園医・校医との連携強化に関する研究、小児総合医療施設のMSWの調査、21世紀出生縦断研究データを使った分析、泣き声への母親の感情の調査、性的虐待被害児116名の分析、児童相談所での性的虐待80名への聞き取りの実態調査、児童福祉施設の性的被害児への職員の感情調査、一時保護所の経年変化の調査、施設内心理治療に関する調査の分析、虐待を受けた子どもへの日本版ミラー式検査、児童自立支援施設での生活の評価尺度の開発などが行われた。
結果と考察
実際に4つの介入プログラムを実施して効果が証明もしくは推定された。2か月親子講習会では虐待率の減少傾向が示された。
14のガイドライン・手引き・マニュアルが作成され、在宅支援の手引きはそれぞれの専門分野のものと総合したものが作成された。6種類の一時保護所向けガイドラインおよびマニュアルが作成された。
3つの評価尺度・診断基準が開発された。
タイムフレームに関するエビデンスある分離ケアのグランドデザイン、および質的研究に基づく加害・被害の負のサイクルモデル、調査に基づく施設内虐待の要因と介入モデルが提示された。
その他エビデンスに基づく7つの提言・提案が作成された。
結論
実際の介入方法が複数提示され、必要な手引きが作成され、提言がなされた。

公開日・更新日

公開日
2008-08-26
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2008-12-16
更新日
-

文献情報

文献番号
200719003B
報告書区分
総合
研究課題名
児童虐待等の子どもの被害、及び子どもの問題行動の予防・介入・ケアに関する研究
課題番号
H17-子ども-一般-003
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
奥山 眞紀子(国立成育医療センターこころの診療部)
研究分担者(所属機関)
  • 青木 豊(相州メンタルクリニック中町診療所)
  • 安部 計彦(西南学院大学人間科学部)
  • 小野 善郎(和歌山子ども・障害者相談センター)
  • 加賀美 尤祥(山梨県立大学人間福祉学部福祉コミュニティ学科)
  • 加藤 曜子(流通科学大学児童家庭福祉、社会福祉援助技術)
  • 佐藤 拓代(東大阪市保健所)
  • 杉山 登志郎(あいち小児保健医療総合センター)
  • 田中 究(神戸大学大学院医学系研究医科学専攻展開医科学領域環境応答医学講座精神神経科学分野)
  • 田中 康雄(北海道大学大学院教育学研究科付属子ども発達臨床研究センター)
  • 冨田 拓(国立武蔵野学院)
  • 中板 育美(国立保健医療科学院 公衆衛生看護)
  • 西澤 哲(山梨県立大学人間福祉学部福祉コミュニティ学科)
  • 萩原 總一郎(四天王寺国際仏教大学 人文社会学部 人間福祉学科)
  • 星野 崇啓(埼玉県立小児医療センター 精神科)
  • 前橋 信和(関西学院大学社会学部社会福祉学科子ども家庭福祉)
  • 松田 博雄(淑徳大学総合福祉学部社会福祉学科)
  • 宮本 信也(国立大学法人筑波大学大学院人間総合科学研究科発達行動小児科学)
  • 渡邉 好恵(さいたま市保健所)
  • 柳川 敏彦(和歌山県立医科大学保健看護学部)
  • 山田 不二子(特定非営利活動法人子ども虐待ネグレクト防止ネットワーク)
  • 泉 真由子(お茶の水女子大学文教育学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
子ども虐待対応の現場では、様々な職種が協同して、継続した対応が必要となる。本研究ではそれらをもれなく総合的に行うためのエビデンスのある方法を提供することを目的とした。
研究方法
3年間の介入研究・実証研究などに基づき、プログラムやガイドライン等の提示を行った。
結果と考察
以下が作成され提示された。
虐待予防:乳幼児揺さぶられ症候群予防プログラム、2か月親子講習会、子ども虐待予防のための両(母)親教室ガイドライン、子ども虐待予防のための妊婦支援マニュアル、「育児支援家庭訪問事業を実施してみませんか」パンフレット、「産後のメンタルヘルスと母子保健」冊子
在宅支援:在宅アセスメント指標シートマニュアル、児童相談所が行う在宅支援に関するガイドライン、医療を中心としたMDT(Multidisciplinary Team)の在り方提言、市区町村保健分野での子ども虐待在宅養育支援の手引き、市区町村での子ども虐待在宅養育支援の手引き
医療システム:妊娠・出産・育児期に支援を必要とする家庭の地域における保健医療連携システム構築のガイドライン、医療におけるデータベース、「虐待による頭部外傷」診断基準、「対応に医学的専門性を必要とする子ども虐待」に関する提言
性的虐待:児童養護施設における性虐待対応マニュアル(含ケア・キッドプログラム)、性的虐待を受けたと思われる子どもの聞き取り面接の導入に向けた提言
分離ケア:分離保護後の支援・治療モデルの提言、一時保護所向け6種類のガイドライン・マニュアル、施設内虐待対応モデルと提言
子どもの治療:愛着行動チェックリスト(ABCL)、愛着に方向づけられたケア、施設心理士の在り方に関する提言、感覚療法効果提示
加害・被害の予防:加害・被害の負のサイクルモデルを使った支援への提言、児童自立支援施設生活改善尺度「生活ものさし」
ソーシャルワーカー・ケアワーカー育成:概念図と経験年数別プログラムの提案
結論
予防・在宅支援・分離支援・子どもの治療・行動の問題への対応と非行へのサイクルの予防および性的虐待等の特別な配慮が必要な虐待に関して、職種別、職種システム、総合的ガイドラインなど、総合的な視点から必要と考えられた方法を提示した。

公開日・更新日

公開日
2008-08-26
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2008-12-16
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200719003C

成果

専門的・学術的観点からの成果
虐待の分野では殆どなかった介入研究(SBS予防プログラム、2か月親子講習会、ケアキッドプログラム、愛着治療)がなされ、介入前後での効果のエビデンスが示された。愛着障害チェックリスト、児童自立支援施設生活改善評価尺度という信頼性・妥当性が検証された尺度が開発された。データベースが構築され有用性が示された。その他、多くの質の高い実証研究がなされ、これまで不明だった実態が明らかになった。
臨床的観点からの成果
上記の他、妊娠期ケア方法、両(母)親教室のあり方、産後うつの対応方法、在宅支援の在り方、被虐待児の感覚統合障害の実証、施設内心理療法の効果、医療保健システムの在り方、性的虐待被害児童(男女)の症状、施設内性的被害の防止方法、司法面接の在り方、医療の専門性を必要とする虐待対応の在り方、分離ケアのタイムフレームを含むグランドデザイン、一時保護所の在り方、施設内虐待への対応、加害・被害の負のサイクルモデルの明確化、ワーカーの育成方法が明らかになった。
ガイドライン等の開発
両(母)親教室ガイドライン、妊婦支援マニュアル、「育児支援家庭訪問事業を実施してみませんか」パンフレット、「産後のメンタルヘルスと母子保健」冊子、在宅アセスメント指標シートマニュアル、児童相談所が行う在宅支援に関するガイドライン、市区町村保健分野での子ども虐待在宅養育支援の手引き、市区町村での子ども虐待在宅養育支援の手引き、支援を必要とする家庭の地域における保健医療連携システム構築のガイドライン、一時保護所向け6種類のガイドライン・マニュアル、児童養護施設における性虐待対応マニュアル
その他行政的観点からの成果
要保護児童対策地域協議会調査の結果、マネージメントを行う人の必要性が明らかになり、施策に反映された。
児童虐待の防止等に関する法律に盛り込まれた「医療体制整備」の一環として「妊娠・出産・育児期に支援を必要とする家庭の地域における保健医療連携システム構築のガイドライン」が使用された。
その他のインパクト
フォーラム「子ども虐待対応の展望」2006年2月19日(日)10:00?16:00 東京慈恵会医科大学講堂 参加人数 300人以上
子ども虐待対応研究シンポジウム「1日でわかる虐待研究の現在」2008年2月17日(日)9:00?16:30 東京慈恵会医科大学講堂 参加人数300人以上
その他、司法面接に関する公開シンポジウム1回、在宅支援に関するマニュアルを用いた研修会6回

発表件数

原著論文(和文)
15件
原著論文(英文等)
3件
その他論文(和文)
83件
その他論文(英文等)
2件
学会発表(国内学会)
43件
学会発表(国際学会等)
10件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
2件
その他成果(普及・啓発活動)
14件
公開シンポジウム開催およびガイドライン・マニュアルの配布

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
藤原武男、奥山眞紀子、石井徹仁
医療機関における子ども虐待データベースの構築.
日本小児科学会雑誌 , 110 (7) , 926-933  (2006)
原著論文2
安部計彦
一時保護所の現状と課題
子どもの虐待とネグレクト , 8 (2) , 228-232  (2006)
原著論文3
杉山登志郎
子ども虐待と発達障害:第4の発達障害としての子ども虐待
小児の精神と神経 , 46 (1) , 7-17  (2006)
原著論文4
海野千畝子、杉山登志郎、服部麻子、他
被虐待児童に対する集中アセスメント入院の試み
小児の精神と神経 , 46 (2) , 121-132  (2006)
原著論文5
杉山登志郎、海野千畝子
性的虐待の治療に関する研究 その1:男性の性的虐待の臨床的特徴に関する研究
小児の精神と神経 , 47 (4) , 263-272  (2007)
原著論文6
杉山登志郎、海野千畝子
性的虐待の治療に関する研究 その2:児童養護施設の施設内性的虐待への対応
小児の精神と神経 , 47 (4) , 273-279  (2007)
原著論文7
杉山登志郎
高機能広汎性発達障害と子ども虐待
日本小児科学会雑誌 , 111 (7) , 839-846  (2007)
原著論文8
杉山登志郎、海野千畝子
子ども虐待による解離性障害への治療
精神療法 , 33 (2) , 157-163  (2007)
原著論文9
藤江芳子、佐藤拓代
虐待予防を目指した2か月親子講習会の効果?1歳6か月児健診までのフォロー?
日本公衆衛生雑誌 , 54 (10) , 348-348  (2007)
原著論文10
中板 育美、但馬 直子、渡辺 好恵他
「育児支援家庭訪問事業」による児童虐待の発生予防・進行防止の方向性
子どもの虐待とネグレクト , 9 (3) , 384-393  (2007)
原著論文11
藤原武男、奥山眞紀子、松本務
2歳未満児の虐待による頭部外傷の診断基準の提案
日本小児科学会雑誌( in press)  (2008)
原著論文12
山田 不二子、田中 真一郎、彦根 倫子他
乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)予防プログラムの試験的実施
子どもの虐待とネグレクト(in press)  (2008)
原著論文13
加藤曜子  
要保護児童対策地域協議会への移行期における課題
流通科学大学論集ー人間・社会・自然編 , 20 (2) , 63-77  (2008)
原著論文14
杉山登志郎
性的虐待のトラウマの特徴
トラウマティック・ストレス , 6 (1) , 5-14  (2008)
原著論文15
Endo,T., Sugiyama, T., Someya, T
Attention-deficit/hyperactivity disorder and dissociative disorder among abused children.
Psychiatry and Clinical Neurosciences , 60 , 434-438  (2006)

公開日・更新日

公開日
2015-06-11
更新日
-