献血者の安全確保対策に配慮した採血基準の拡大に関する研究

文献情報

文献番号
200637074A
報告書区分
総括
研究課題名
献血者の安全確保対策に配慮した採血基準の拡大に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H18-医薬-一般-029
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
河原 和夫(東京医科歯科大学大学院政策科学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 比留間 潔(東京都立駒込病院)
  • 松崎 道男(虎の門病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
7,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
従来の血液比重による判定方法とヘモグロビン簡易測定法による判定方法を比較することにより、適切な採血基準を設定し、献血者の健康面への配慮と受血者にヘモグロビン量の多い血液を供給するための科学的根拠を示すこと、ならびに採血時の副反応発生状況を詳細に調査し、その予防対策を講じるための基礎資料とすることが目的である。
研究方法
埼玉、愛知、福岡、岡山の4血液センターにて約2万人の献血者データを集め、血液比重による採血適否判定とヘモグロビン簡易測定値の比較した。また、献血時の若年献血者の全血採血におけるVVRの発生頻度および平成18年に東京都立駒込病院で自己血を採血した患者215例を対象にレトロスペクティブに自己血採血時の副反応の発生状況を分析した。
結果と考察
従来からの血液比重による採血適否判定とヘモグロビン簡易測定値では、血液比重では採血可能との判定にあるもののヘモグロビン簡易測定値では低値にある採血者も確認された。逆に、血液比重は1.052未満であるにもかかわらずヘモグロビン簡易測定値では、採血可能な高値の献血者も存在していた。この両者の差異を解消できる採血基準の策定が今後必要になる。若年者の初回献血時の総VVR反応発生率は、男性200ml献血時で平均1.86%、400ml献血時で3.75%であった。一方、自己血採血では、発生率は、延べ患者数として2.2%、患者実人数として3.7%であった。年齢、体重に関する献血基準の範囲外の症例でVVRを有意に発症しやすいということはなかったが、VVR発症例で1回の採血量の循環血液量に対する割合は有意に高かった。採血基準の改定を検討する場合、採血量の循環血液量に対する割合を考慮すれば、現行の年齢、体重に関する規定を緩和できる可能性が示された。
結論
少子高齢社会が急速に進展している今日、科学的根拠に基づく採血基準を設定するとともに、献血者の健康保護に十分配慮した血液事業の推進は求められている。

公開日・更新日

公開日
2009-07-23
更新日
-