文献情報
文献番号
200632014A
報告書区分
総括
研究課題名
筋萎縮性側索硬化症の最早期病変を求めて:運動ニューロンにおける蛋白合成系の異常と治療法開発の試み
課題番号
H16-こころ-一般-017
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
小柳 清光(財団法人東京都医学研究機構・東京都神経科学総合研究所)
研究分担者(所属機関)
- 水谷俊雄(東京都立神経病院)
- 渡部和彦(財団法人東京都医学研究機構東京都神経科学総合研究所)
- 山崎峰雄(日本医科大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 こころの健康科学研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
12,690,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
ALS脊髄・脳幹運動ニューロンの蛋白合成系に焦点を合わせ、新たな視点から弧発性および家族性ALSの病態究明と治療法の開発を目指す
研究方法
1.ALS運動ニューロン蛋白合成系の解析。
2.リソースとALS-認知症責任病巣の追求。
3.顔面神経引き抜き損傷モデルを用いた新規治療法の開発。
4. ALS脊髄で増殖する細胞種の同定と修復機構への関与。
2.リソースとALS-認知症責任病巣の追求。
3.顔面神経引き抜き損傷モデルを用いた新規治療法の開発。
4. ALS脊髄で増殖する細胞種の同定と修復機構への関与。
結果と考察
1.細胞内蛋白合成系の最上流に位置するリボゾーム(r)RNA遺伝子転写の活性化因子ヌクレオリンのALS脊髄運動ニューロンにおける有意な減少を見出した。
2.孤発性ALSでは運動ニューロン生存蛋白 (SMN) proteinが減少していた。
3.家族性ALSの一型とされるALS2の原因遺伝子に由来するALS2/ALSIN蛋白は小脳顆粒細胞軸索の維持に関連している。
4.11例のリソースを受けた。孤発型ALS60剖検例の認知症症例の多くが三山型であった。
5.成体ラット顔面神経引き抜き損傷の運動ニューロン死後内在性神経前駆細胞の出現増殖を見出しFGF2組換えアデノウイルス投与でその増殖を誘導した。成体ラット腹側脳幹組織から神経前駆細胞を継代培養した。神経引き抜き損傷に組換えヘルペスウイルスベクター、組換えレンチウイルスベクターを投与した。顔面神経切断後運動ニューロン死にラジカルスカベンジャーMCI-186の経口投与が有効であった。引き抜き損傷部位に株化シュワン細胞を移植し、保護効果を検討した。移植用ラット神経前駆細胞を樹立した。
6. ALS脊髄でミクログリアは分裂し活性化ミクログリアとなる。
2.孤発性ALSでは運動ニューロン生存蛋白 (SMN) proteinが減少していた。
3.家族性ALSの一型とされるALS2の原因遺伝子に由来するALS2/ALSIN蛋白は小脳顆粒細胞軸索の維持に関連している。
4.11例のリソースを受けた。孤発型ALS60剖検例の認知症症例の多くが三山型であった。
5.成体ラット顔面神経引き抜き損傷の運動ニューロン死後内在性神経前駆細胞の出現増殖を見出しFGF2組換えアデノウイルス投与でその増殖を誘導した。成体ラット腹側脳幹組織から神経前駆細胞を継代培養した。神経引き抜き損傷に組換えヘルペスウイルスベクター、組換えレンチウイルスベクターを投与した。顔面神経切断後運動ニューロン死にラジカルスカベンジャーMCI-186の経口投与が有効であった。引き抜き損傷部位に株化シュワン細胞を移植し、保護効果を検討した。移植用ラット神経前駆細胞を樹立した。
6. ALS脊髄でミクログリアは分裂し活性化ミクログリアとなる。
結論
1.ヌクレオリンがALSの脊髄運動ニューロンで有意に減少していた。
2.運動ニューロン生存蛋白(SMN) proteinが孤発性ALSの脊髄で有意に減少。
3.ALS2/ALSIN蛋白が小脳顆粒細胞軸索の維持に関連している。
4.顔面神経引き抜き損傷後運動ニューロン死で内在性神経前駆細胞が出現増殖し、FGF2組換えアデノウイルス投与でその増殖を誘導した。顔面神経切断後の運動ニューロン死に対しMCI-186の経口投与が有効。引き抜き損傷部位への株化シュワン細胞の移植保護効果を検討し移植用ラット神経前駆細胞を樹立した。
5. ALS脊髄でミクログリアは分裂し活性化ミクログリアに変化する。
2.運動ニューロン生存蛋白(SMN) proteinが孤発性ALSの脊髄で有意に減少。
3.ALS2/ALSIN蛋白が小脳顆粒細胞軸索の維持に関連している。
4.顔面神経引き抜き損傷後運動ニューロン死で内在性神経前駆細胞が出現増殖し、FGF2組換えアデノウイルス投与でその増殖を誘導した。顔面神経切断後の運動ニューロン死に対しMCI-186の経口投与が有効。引き抜き損傷部位への株化シュワン細胞の移植保護効果を検討し移植用ラット神経前駆細胞を樹立した。
5. ALS脊髄でミクログリアは分裂し活性化ミクログリアに変化する。
公開日・更新日
公開日
2007-04-25
更新日
-