文献情報
文献番号
200619031A
報告書区分
総括
研究課題名
高齢者の運動による健康増進に関する学術論文の系統的レビューとそれに基づく文献データベースの作成
課題番号
H17-長寿-一般-020
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
田畑 泉(独立行政法人国立健康・栄養研究所健康増進プログラム)
研究分担者(所属機関)
- 田中茂穂(独立行政法人 国立健康・栄養研究所健康増進プログラム)
- 高田和子(独立行政法人 国立健康・栄養研究所 健康増進プログラム)
- 宮地元彦(独立行政法人 国立健康・栄養研究所 健康増進プログラム)
- 増田和茂(財団法人 健康・体力づくり事業財団)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
15,973,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究は、システマティックレビューとエキスパートレビューを第一の目的とした。さらに、集められた文献とそれらから得られたエビデンスを表に一元化し、今後の高齢者の健康増進研究を推進する基盤を形成することを第二の目的とした。
研究方法
1.エキスパートレビュー
身体活動・運動と健康増進・生活習慣病予防さらにQOLの向上という分野の専門家に対して重要と考えられる文献リスト提出を依頼し、さらにそれについてのフォーマートへの記入及び要約の邦語訳を依頼した。
2.システマティック・レビュー
内臓脂肪減少に必要な運動量と死亡リスクの低下(長寿)に及ぼす体力と身体活動量の相互作用を明らかにするために、PubMedを対象に検索式を用いてシステマティックレビューを行った。
3.さらに、これらのデータベースが,現場で運動指導に携わる運動指導者を含めた多くの国民に対しても簡便に情報提供されるようなものになるようにウェブ上に搭載するための研究を行った。
身体活動・運動と健康増進・生活習慣病予防さらにQOLの向上という分野の専門家に対して重要と考えられる文献リスト提出を依頼し、さらにそれについてのフォーマートへの記入及び要約の邦語訳を依頼した。
2.システマティック・レビュー
内臓脂肪減少に必要な運動量と死亡リスクの低下(長寿)に及ぼす体力と身体活動量の相互作用を明らかにするために、PubMedを対象に検索式を用いてシステマティックレビューを行った。
3.さらに、これらのデータベースが,現場で運動指導に携わる運動指導者を含めた多くの国民に対しても簡便に情報提供されるようなものになるようにウェブ上に搭載するための研究を行った。
結果と考察
1.エキスパートレビューで選定された文献は,国内外を含め合計で748本であった。
2.システマティック・レビューの結果、METs・時/週と内臓脂肪減少率(%ΔVF/週)との間に、代謝性疾患者に限定した群を除くと有意な相関関係が認められた。また、10METs・時/週の運動により内臓脂肪が1月に1-2%減少することが示された。
3.死亡リスクの低下(長寿)に及ぼす体力と身体活動量の相互作用に関するシステマテイック・レビューで、死亡リスクを有意に減らすことができる身体活動量と体力(心肺体力)の両方を評価し検討したものは7文献でり、それらはすべて、身体活動量と体力がともに死亡リスクの減少に寄与することを示唆していた。
4.データベースの検索詳細画面は各項目を太字で示し,文字全体を見やすくすることが可能となった。任意キーワードで検索した際は,情報内に示されたキーワードを赤字で示し,閲覧者がその意味付けを理解することが可能となった。
2.システマティック・レビューの結果、METs・時/週と内臓脂肪減少率(%ΔVF/週)との間に、代謝性疾患者に限定した群を除くと有意な相関関係が認められた。また、10METs・時/週の運動により内臓脂肪が1月に1-2%減少することが示された。
3.死亡リスクの低下(長寿)に及ぼす体力と身体活動量の相互作用に関するシステマテイック・レビューで、死亡リスクを有意に減らすことができる身体活動量と体力(心肺体力)の両方を評価し検討したものは7文献でり、それらはすべて、身体活動量と体力がともに死亡リスクの減少に寄与することを示唆していた。
4.データベースの検索詳細画面は各項目を太字で示し,文字全体を見やすくすることが可能となった。任意キーワードで検索した際は,情報内に示されたキーワードを赤字で示し,閲覧者がその意味付けを理解することが可能となった。
結論
エキスパートレビューにより、748本の内外の文献が収集された。システマティックレビューデビューにより、内臓脂肪減少のための運動量として週当たり10メッツ・時/週以上必要であることが明らかになった。また、死亡リスクの低減のための身体活動量・運動量は、死亡リスクに大きな影響を与える最大酸素摂取量の向上を図るための“最大酸素摂取量の60%以上の強度の1日当たり30分以上、週3回以上実施する運動”が必要であることが示された。また、これらの情報をインターネット上で公開するための方法論に関する研究を行い、実際に公開することが可能となった。
公開日・更新日
公開日
2007-04-11
更新日
-