文献情報
文献番号
200501187A
報告書区分
総括
研究課題名
農村における生活習慣と生活習慣病有病率の地域差に関する疫学研究
課題番号
H16-健康-026
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
畝 博(福岡大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
- 林 雅人(平鹿総合病院)
- 武山 直治(久美愛厚生病院)
- 谷原 真一(島根大学 医学部)
- 青柳 潔(長崎大学 医学部)
- 佐々木 敏(国立健康栄養研究所)
- 原 文彦(原病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康科学総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
7,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
秋田県横手市、岐阜県高山市、愛媛県新居浜市、および福岡都市圏の4ヶ所の都市部住民を対象として、生活習慣、栄養調査、身体計測、血圧、血液生化学検査を行い、生活習慣と生活習慣病有病率の地域差について検討した。
研究方法
対象地域は、秋田県旧横手市、岐阜県旧高山市、愛媛県新居浜市、および福岡都市圏であり、原則として市が行う基本健康診査受診者を対象とした。
血液生化学検査は同一の検査機関で測定した。身体活動量は国際標準化身体活動質問表を、栄養調査は簡易型自記式食事歴法質問票を用いた。
血液生化学検査は同一の検査機関で測定した。身体活動量は国際標準化身体活動質問表を、栄養調査は簡易型自記式食事歴法質問票を用いた。
結果と考察
栄養摂取状況をみると、動物性脂質/植物性脂質比は、男では秋田県横手市と岐阜県高山市が21%台であり、米飯を中心とした食生活が維持されていたが、愛媛県新居浜市と福岡都市圏では適正範囲である25%ギリギリか、それを超える値であった。女では4地域すべてで25%を越えており、食生活の欧米化が進んでいるように考えられた。
地域の生活習慣や生活習慣病の格差のバロメーターになるのが総コレステロール値である。総コレステロール値の平均値は、男では193-198mg/dlの間にあり、ほとんど差がみられなかった。女でも207-223 mg/dlの間にあり、若干の地域差はあったが、大きな差ではなかった。
ヘモグロビンA1cが5.6%以上の割合は、男では農業従事者が多く身体活動量の大きい秋田県横手市で低く、都市化の進んだ福岡都市圏で高い傾向がみられた。
地域の生活習慣や生活習慣病の格差のバロメーターになるのが総コレステロール値である。総コレステロール値の平均値は、男では193-198mg/dlの間にあり、ほとんど差がみられなかった。女でも207-223 mg/dlの間にあり、若干の地域差はあったが、大きな差ではなかった。
ヘモグロビンA1cが5.6%以上の割合は、男では農業従事者が多く身体活動量の大きい秋田県横手市で低く、都市化の進んだ福岡都市圏で高い傾向がみられた。
結論
循環器疾患と最も関連性のある総コレステロール値は、男女ともに4地域の間に大きな差はなく、生活習慣が次第に均一化していることを裏付ける結果であった。ヘモグロビンA1cが5.6%以上の割合は、男では農業従事者が多く身体活動量の大きい秋田県横手市で低く、都市化の進んだ福岡都市圏で高い傾向がみられた。
公開日・更新日
公開日
2006-04-21
更新日
-