医療機器分野の臨床評価ガイドラインの作成に関する研究

文献情報

文献番号
200501126A
報告書区分
総括
研究課題名
医療機器分野の臨床評価ガイドラインの作成に関する研究
課題番号
H16-医薬-007
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
妙中 義之(国立循環器病センター研究所・人工臓器部)
研究分担者(所属機関)
  • 葛谷 信明(横浜栄共済病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
5,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医療機器GCPを細胞利用機器や全く新規の機器にどのように適用するか取り扱いを明確にする必要がある。また、体外診断用医薬品の中で人の検体を用いる診断情報リスクが高いものでは、データ取り扱いに関して倫理上、適切な措置を講じるためのガイダンスを設定することが必要である。これらに関して必要とされるGCP上の取り扱いと、臨床評価の在り方をガイダンスとしてとりまとめる。
研究方法
新規医療機器に関しては、1)GCPで対処できない項目を分野別に整理、2)その項目に関するGCP上の対応、3)国際的状況の調査、4)分野別解決策の提案など、特に本年度は個々の機器の目的、特徴、非臨床試験、症例数も含めた試験デザイン、などの治験への反映を検討した。体外診断用医薬品については、1)診断情報リスクが高いものについて分類し、取り扱いに関する事項を整理、2)国際的状況の調査、3)遺伝子診断薬の倫理に関する情報収集・問題点整理、4)臨床評価ガイダンス案の提案、について調査研究した。
結果と考察
厚労省と経産省が共同設置した「次世代医療機器評価指標検討会/医療機器開発ガイドライン評価検討委員会」の下、機器の開発・審査ガイドライン作成に当たって実際の作業を担うワーキンググループの討論の中での問題点とその対処方法、治験を科学的かつ有効に進めていくために整備すべきことなどに関して検討した。分野は、手術ロボットなどのナビゲーション医療、リポゾームなどのデリバリーシステム、生体親和性インプラントなどの体内埋め込み型材料、高機能人工心臓システムなどの体内埋め込み型能動型機器、心筋シートなどの再生医療、に関して検討し、開発段階から治験に円滑に入っていくための技術評価ガイドライン、科学的かつ有効な治験実施のためのプロトコール作成のポイントなどについて検討した。体外診断医薬品に関しては、項目分類、測定性状による分類、検体の種類による分類、検査結果と疾患との対応の強さなどによりそれぞれの検査の診断情報リスクを分析・考慮して、臨床評価に際してのガイダンスをいくつかのレベルに分けて設定することが望ましいのではないかと考えられた。
結論
新規医療機器に関する適正な指針作成とともに優れた機器の治療への導入に向けて研究を進める方向性が明確化してきた。また、体外診断用医薬品では、今後出現する遺伝子診断薬に関する評価基準への発展のための検討を引き続き行った。

公開日・更新日

公開日
2006-05-25
更新日
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