ケースミックス、医療原価測定を用いた医療パフォーマンスの評価に関する研究

文献情報

文献番号
200501260A
報告書区分
総括
研究課題名
ケースミックス、医療原価測定を用いた医療パフォーマンスの評価に関する研究
課題番号
H15-医療-025
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
佐々 英達(社団法人全日本病院協会)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
3,600,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
研究目的=本研究では、①病院種別、情報化の程度に応じた医療原価の標準的な算出法を開発する、②アウトカム評価事業にデータセットに医療原価組み入れることにより、医療供給体制、医療の区分などを、アウトプット、インプット(医療原価)の双方から定量的に検討を行う手法を開発する。
研究方法
研究方法=①ケースミックスの開発状況についての調査及びメリーランド州病院協会QIPとの比較研究:ケースミックス分類の開発に早期から取り組み、一定の成果を上げている国を対象に、基本的概念、開発状況、対象範囲などについて文献調査を実施した。米国メリーランド州病院協会が実施しているQIP(Quality Indicator Project)と診療アウトカム評価事業の方法について共同研究を行い、手法、データセット、集計結果の参加病院への還元などについて比較検討した。②医療原価測定法の開発:精度の異なる医療原価算出手法を複数設定し、代表的な疾患・術式について、DPC試行調査に参加している8病院が提供したDPC分類別のコストデータをもとに、分析調査を行った。③診療アウトカム評価:昨年度より開始した診療アウトカム評価事業は、現在約50病院が参加し、年間3.6万人のデータが収集されている。手法の見直し、データ解析、データ取りまとめ方法について検討し改善を行った。
結果と考察
結果と考察=共通の手法を用いて医療原価を測定することにより、病院のマネジメントの近代化を促進し、ケースミックスに基づく支払方式への変更が円滑に行われる。本研究では、①急性期・慢性期医療のそれぞれについて現在用いられているケースミックスの考え方、内容を明らかにして、日本で用いるケースミックスのあり方について検討を行った。②ケースミックスを用いた病院の医療パフォーマンスの測定を行った。③代表的な疾患を選定し、精度の異なる手法を用いて医療原価を算出し、手法間での信頼性の検証、病院間での相違の検討を実施した。④ケースミックス、医療パフォーマンス、費用の概念に基づき、病院種別、不採算医療・政策医療、連携の評価、その他、について今後の医療提供体制について明らかにした。
結論
結論=ケースミックスは、医療システムを科学的に評価する上で不可欠の概念である。従来は、概念的、あるいは設立主体、病床数などを根拠に、不明瞭な基準で区分されていた医療機能を科学的に測定し、そのあり方を示すことは、医療および医療政策の透明性を高め、社会に対する説明責任を果たすことに寄与すると考えられる。

公開日・更新日

公開日
2009-04-22
更新日
-

文献情報

文献番号
200501260B
報告書区分
総合
研究課題名
ケースミックス、医療原価測定を用いた医療パフォーマンスの評価に関する研究
課題番号
H15-医療-025
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
佐々 英達(社団法人全日本病院協会)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

行政効果報告

文献番号
200501260C