自動焦点眼鏡による高齢者の老視矯正支援

文献情報

文献番号
200500295A
報告書区分
総括
研究課題名
自動焦点眼鏡による高齢者の老視矯正支援
課題番号
H16-長寿-012
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
魚里 博(北里大学 医療衛生学部)
研究分担者(所属機関)
  • 鈴木 雅信(北里大学 医学部眼科)
  • 庄司 信行(北里大学 医療衛生学部)
  • 清水 公也(北里大学 医学部眼科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究 【長寿科学総合研究分野】
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
14,630,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 本研究では、高齢者の視機能、特に老視を矯正支援するため、自動焦点眼鏡の開発を目指して、高齢者の視環境改善を図り、ひいては国民の健康増進にも寄与することを目的とした。
研究方法
 眼鏡レンズの屈折力を連続的に可変出来る機構の開発をめざし、試作を行った。初年度は、レンズ形状の可変機構を最適化するための検討を行い、手動式ではあるがレンズ屈折力が可変出来る眼鏡の試作(委託研究先:㈱泉精器製作所)を実施し、光学的・機械的な試験研究を行った。最終年度では、複数の試作を繰り返し、最適な最終設計を行い、実用化できる自動焦点眼鏡の試作を試みるとともに実用性の観点からの検討を加えた。最後に自動焦点眼鏡機構のための、センシング機構と制御・駆動機構の導入をはかり、自動焦点眼鏡化の試作開発を行った。
結果と考察
 眼鏡レンズの曲面形状と中心厚みを変化させることで、レンズ屈折力を特定範囲において任意に可変出来るようにした焦点可変眼鏡あるいは自動焦点眼鏡を試作した。当初は、見る目標物に応じてレンズ屈折力を手動にて連続可変出来る機構を持たせた。完全なる自動焦点化をはかるために、今回は傾斜センサーにより遠近のレンズパワーを制御する方法を採用した自動焦点眼鏡を試作した。小型軽量でほぼ実用的な一体型自動焦点眼鏡を具現化することが出来た。
 
結論
 高齢者の視機能、特に老視矯正支援を行うため、遠方から近方まで連続的に自動焦点化を可能にする老視眼鏡を試作開発した。今回試作した手動式焦点可変眼鏡および自動焦点眼鏡は、高齢者の老視矯正支援装置として極めて有用であり、これからの超高齢化社会におけるQOLやQOVの向上を図る上で大きな福音となるものと考える。

公開日・更新日

公開日
2006-05-22
更新日
-

文献情報

文献番号
200500295B
報告書区分
総合
研究課題名
自動焦点眼鏡による高齢者の老視矯正支援
課題番号
H16-長寿-012
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
魚里 博(北里大学 医療衛生学部)
研究分担者(所属機関)
  • 鈴木 雅信(北里大学 医学部眼科)
  • 庄司 信行(北里大学 医療衛生学部)
  • 清水 公也(北里大学 医学部眼科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究 【長寿科学総合研究分野】
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、高齢者の視機能、特に老視を矯正支援するため、自動焦点眼鏡の開発を目指して、高齢者の視環境改善を図り、ひいては国民の健康増進にも寄与することを目的とした。

研究方法
眼鏡レンズの屈折力を連続的に可変出来る機構の開発をめざし、試作を行った。初年度は、レンズ形状の可変機構を最適化するための検討を行い、手動式ではあるがレンズ屈折力が可変出来る眼鏡の試作(委託研究先:㈱泉精器製作所)を実施し、光学的・機械的な試験研究を行った。最終年度では、複数の試作を繰り返し、最適な最終設計を行い、実用化できる自動焦点眼鏡の試作を試みるとともに実用性の観点からの検討を加えた。最後に自動焦点眼鏡機構のための、センシング機構と制御・駆動機構の導入をはかり、自動焦点眼鏡化の試作開発を行った。
結果と考察
眼鏡レンズの曲面形状と中心厚みを変化させることで、レンズ屈折力を特定範囲において任意に可変出来るようにした焦点可変眼鏡あるいは自動焦点眼鏡を試作した。当初は、見る目標物に応じてレンズ屈折力を手動にて連続可変出来る機構を持たせた。完全なる自動焦点化をはかるために、今回は傾斜センサーにより遠近のレンズパワーを制御する方法を採用した自動焦点眼鏡を試作した。小型軽量でほぼ実用的な一体型自動焦点眼鏡の具現化することが出来た。
結論
高齢者の視機能特に老視矯正支援を行うため、遠方から近方まで連続的に自動焦点化を可能にする老視眼鏡を試作開発した。今回試作した手動式焦点可変眼鏡および自動焦点眼鏡は、高齢者の老視矯正支援装置として極めて有用であり、これからの超高齢化社会におけるQOLやQOVの向上を図る上で大きな福音となるものと考える。

公開日・更新日

公開日
2006-04-06
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200500295C

成果

専門的・学術的観点からの成果
 高齢者の視機能、特に老視矯正支援を行うため、遠方から近方まで連続的に自動焦点化を可能にする老視眼鏡を試作開発し具現化した。特殊膜レンズの外部圧コントロールで厚みと形状を変化できうる眼鏡タイプで、試作眼鏡レンズの光学特性や機構上の機械特性も実用上あるいは臨床矯正上も問題なく使用できうることを確認できた。
臨床的観点からの成果
 今回試作した手動式焦点可変眼鏡および自動焦点眼鏡は、高齢者の老視矯正支援装置として極めて有用であり、今後の臨床応用が期待でき、超高齢化社会におけるQOLやQOVの向上を図る上で大きな福音となるものと考える。
ガイドライン等の開発
 実用可能な自動焦点眼鏡を具現化し、今後の臨床応用や普及化の初期モデルとなるものと考える。
その他行政的観点からの成果
 高齢者の老視矯正支援装置として極めて有用であり、これからの高度情報化社会・超高齢化社会におけるQOLやQOVの向上を図る上で大きな福音となるものと考える。
その他のインパクト
 今後公開シンポジウム等での啓蒙に努める予定である。

発表件数

原著論文(和文)
17件
原著論文(英文等)
8件
その他論文(和文)
15件
その他論文(英文等)
10件
学会発表(国内学会)
65件
学会発表(国際学会等)
13件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
Kawamorita T, Uozato H
Modulation transfer function and pupil size in multifocal and monofocal intraocular lenses in vitro
Journal Cataract and Refractive Surgery , 31 (12) , 2379-2385  (2005)
原著論文2
中山奈々美、川守田拓志、魚里  博
調節微動と外斜位の偏位量との関係
視覚の科学 , 26 (4) , 110-113  (2005)

公開日・更新日

公開日
2015-06-10
更新日
-