文献情報
文献番号
200500067A
報告書区分
総括
研究課題名
我が国の傷病構造把握の精度及び国際比較可能性向上に関する研究
課題番号
H16-統計-003
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
松田 晋哉(産業医科大学医学部公衆衛生学教室)
研究分担者(所属機関)
- 伏見 清秀(東京医科歯科大学大学院医療情報学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 統計情報高度利用総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
4,720,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究は、我が国における傷病構造を国際的にも比較可能な形で的確に把握するために必要な、傷病の分類構造を検討し、臨床病名をICDコード化する際の課題整理と解決方法の提案を目的とするものである。
研究方法
平成17年度は以下のような検討を行った。
1.患者調査票入力支援システムの開発
2.入力支援システムの有用性の検証
診療情報管理士32名にダミーデータを用いて上記入力支援システムを用いた仮想作業を依頼した。主傷病選択の記入者負担の軽減と、主傷病の精度の向上への効果について質問票を用いて調査を行った。
3.患者調査傷病名変換辞書の検証
患者調査傷病名変換辞書の妥当性を検証する目的で、その内容の検討を診療情報管理の専門家に依頼し改善のための方策を提案した。
4.患者調査データの地域医療評価への応用についての実証研究
患者調査データの地域医療の評価への活用を検討する目的で、診断群分類等の傷病分類方法を応用し、地域における傷病構造の把握や傷病別病気別の実質的な医療圏の形成状況の分析を行った。
1.患者調査票入力支援システムの開発
2.入力支援システムの有用性の検証
診療情報管理士32名にダミーデータを用いて上記入力支援システムを用いた仮想作業を依頼した。主傷病選択の記入者負担の軽減と、主傷病の精度の向上への効果について質問票を用いて調査を行った。
3.患者調査傷病名変換辞書の検証
患者調査傷病名変換辞書の妥当性を検証する目的で、その内容の検討を診療情報管理の専門家に依頼し改善のための方策を提案した。
4.患者調査データの地域医療評価への応用についての実証研究
患者調査データの地域医療の評価への活用を検討する目的で、診断群分類等の傷病分類方法を応用し、地域における傷病構造の把握や傷病別病気別の実質的な医療圏の形成状況の分析を行った。
結果と考察
1.電子化された患者調査票の作成作業を行った。このシステムを利用することにより、標準日本語病名とICD10の割付の正確性を調査施設においてチェックすることが可能になり、主傷病選択の記入者負担の軽減と、主傷病の精度の向上が可能になる
2.診療情報管理士による上記入力支援システムの評価結果をみると、システムの入力のしやすさ、ICDコーディングのしやすさと妥当性、入力労力の軽減、調査精度の向上、分析の迅速化などいずれの項目についてもポジティブな評価を得た。
3.患者調査傷病名変換辞書については、日本語病名からICD10への変換辞書の精度の向上とともに、傷病名登録方法の変更と医療機関がICD10コードを登録できるような仕組みの必要性が示唆された。
4.患者調査データの地域医療の評価への活用を検討した結果、診断群分類等の傷病分類方法を応用することで、地域における傷病構造の把握や傷病別病気別の実質的な医療圏の形成状況の分析などが可能になることが実証的に示された。
2.診療情報管理士による上記入力支援システムの評価結果をみると、システムの入力のしやすさ、ICDコーディングのしやすさと妥当性、入力労力の軽減、調査精度の向上、分析の迅速化などいずれの項目についてもポジティブな評価を得た。
3.患者調査傷病名変換辞書については、日本語病名からICD10への変換辞書の精度の向上とともに、傷病名登録方法の変更と医療機関がICD10コードを登録できるような仕組みの必要性が示唆された。
4.患者調査データの地域医療の評価への活用を検討した結果、診断群分類等の傷病分類方法を応用することで、地域における傷病構造の把握や傷病別病気別の実質的な医療圏の形成状況の分析などが可能になることが実証的に示された。
結論
以上の研究の結果、わが国の患者調査は国レベル、地域レベルの傷病構造の推計という点において、国際的にも極めて特殊でありかつ優れているものであることが認識された。したがって、その有効性を高めるためにも、情報の正確性の保証、集計の迅速性の向上を可能にする電子化が必要であると考えられる。
公開日・更新日
公開日
2006-07-20
更新日
-