包括化・後発品使用・診療ガイドライン使用の中での安全性確保を指向した医薬品実態調査と病院医薬品集選択の方法論のモデル構築

文献情報

文献番号
200401409A
報告書区分
総括
研究課題名
包括化・後発品使用・診療ガイドライン使用の中での安全性確保を指向した医薬品実態調査と病院医薬品集選択の方法論のモデル構築
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
鈴木 洋史(東京大学医学部付属病院薬剤部 )
研究分担者(所属機関)
  • 伊賀 立二(国際医療福祉大学大学院)
  • 川上 純一(富山医科薬科大学附属病院薬剤部)
  • 渡邉 裕司(浜松医科大学臨床薬理学)
  • 内田 英二(昭和大学医学部第二薬理学)
  • 熊谷 雄治(北里大学東病院治験管理センター)
  • 北條 泰輔(国立がんセンター中央病院薬剤部)
  • 津谷 喜一郎(東京大学大学院薬学系研究科医薬経済学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
6,003,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
転換期にある日本の大学病院とがん治療専門病院において医薬品使用実態調査(DUS)を行い、医薬品評価に関わる医薬品制度、安全性情報、業務・医薬品コストなどの因子が医薬品の使用状況に対して与える影響を明らかにすることを目的とした。そして、医薬品情報の分析やDUS解析に基づいて、日本における安全性情報のあり方や病院医薬品集作成に代表される医薬品選択の方法論モデルとその評価システムの構築を目指した。
研究方法
複数の医療機関(6施設)におけるDUS研究の実施可能性、日本と海外におけるDUSの現状、医薬品使用実態と臨床・経済的な要因やアウトカムとの関係などを検討した。医薬品選択・使用と有効性・安全性情報との関連性、包括化医療やジェネリック医薬品の利用に関する問題点、医薬品使用実態の薬剤経済学的な評価、日本や海外におけるDUS研究の現状と意義を調査した。
結果と考察
(1)日本と海外におけるDUSの現状を調査した。日本におけるDUSの探索的レビューと方法論の評価を行い、WHO-ATC/DDDシステムの適用性を検討した。海外におけるDUS研究の資料を収集した。(2)本研究班の研究者が所属する6施設において、共通のプロトコールで抗菌剤(内服剤と注射剤)のDUSを行い、使用総量や薬剤群間での比較や、各施設の採用抗菌剤数とその使用量との関係を調査した。(3)各施設において、高脂血症治療薬スタチン類と患者背景や臨床検査値との関係、抗癌剤使用と診療ガイドラインや治療内容との関係、抗菌剤の使用状況の医薬経済的解析、そして抗菌剤使用とメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染との関係など、医薬品使用状況と医薬品選択に影響を与える要因や臨床的アウトカムとの関係について調査した。(4)海外における薬剤使用の合理化方策例として、オーストラリアにおける薬剤給付システム(PBS)と薬剤経済評価法について情報収集した。わが国におけるジェネリック医薬品の体内動態情報に関する現状と、DPCに基づく診療報酬包括化とジェネリック医薬品導入との関係について調査した。
結論
日本と海外におけるDUSの現状と意義、DUS研究の実施可能性、医薬品制度・安全性情報・コスト要因が医薬品の評価・選択に与える影響、包括化医療やジェネリック医薬品の利用に関する問題点、医薬品使用状況の薬剤経済学的な評価について明らかにした。

公開日・更新日

公開日
2005-04-20
更新日
-