文献情報
文献番号
200400795A
報告書区分
総括
研究課題名
特発性間質性肺炎の画期的治療法に関する臨床研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
工藤 翔二(日本医科大学第四内科)
研究分担者(所属機関)
- 貫和 敏博(東北大学加齢医学研究所呼吸器腫瘍)
- 棟方 充(福島県立医科大学呼吸器科学講座)
- 杉山 幸比古(自治医科大学呼吸器内科)
- 吾妻 安良太(日本医科大学第四内科)
- 中田 紘一郎(東邦大学医学部呼吸器内科)
- 吉澤 靖之(東京医科歯科大学大学院統合呼吸器病学分野)
- 滝澤 始(東京大学医学部附属病院呼吸器内科)
- 金澤 實(埼玉医科大学呼吸器内科)
- 鈴木 榮一(新潟大学医歯薬学総合病院呼吸器内科)
- 井上 義一(独立行政法人国立病院機構近畿中央胸部疾患センター臨床研究センター呼吸不全・難治性肺疾患研究部)
- 河野 修興(広島大学大学院医歯薬学総合研究科分子内科学)
- 曽根 三郎(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部分子制御内科学分野)
- 河野 茂(長崎大学医学部第二内科)
- 菅 守隆(済生会熊本病院呼吸器センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
47,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
特発性間質性肺炎のうち最も予後不良な特発性肺線維症(IPF)に対する治療薬開発を目的とし、有効性が期待され、かつ現在実行可能な3薬剤(NAC, CYA, pirfenidone、)のIPFに対する有効性・安全性を全国規模で多施設共同研究を実施すること.
研究方法
臨床研究の実施にあたってCROと協力してweb登録システム、情報管理システム、解析システムを構築する.全国アンケート調査結果に基づき臨床試験実施要項を作成し、各施設のIRB審査を受け、IPFに対するNAC吸入療法ならびにCYA療法の承認作業を推進する.
当該研究では新薬の適応取得を前提に臨床治験を実施することは資金的、人力的に困難であるため、治験に準ずる精度を目標に実施計画書を構築した.すなわちヘルシンキ宣言に基づいた治療試験要項を作成、全国27専門施設でIRB審査を受ける.外部効果安全性評価委員会を設置し、有害事象の評価、通達システムを構築する.現在、適応外使用医薬品に関する賠償責任を担保する保険はなく、医師個人加入の医師賠償責任保険をもってこれに当たる.
当該研究では新薬の適応取得を前提に臨床治験を実施することは資金的、人力的に困難であるため、治験に準ずる精度を目標に実施計画書を構築した.すなわちヘルシンキ宣言に基づいた治療試験要項を作成、全国27専門施設でIRB審査を受ける.外部効果安全性評価委員会を設置し、有害事象の評価、通達システムを構築する.現在、適応外使用医薬品に関する賠償責任を担保する保険はなく、医師個人加入の医師賠償責任保険をもってこれに当たる.
結果と考察
NAC療法、pirfenidone療法、CyA療法をそれぞれ軽症、中等症、進行症を対象に施行するため、各施設に臨床試験遂行者(分担または研究協力者)を依頼した.外部効果安全性評価委員会を設置し、安全確保に最善を尽くした.
NAC, CyAは班研究費で購入し、pirfenidoneはメーカー主導の臨床治験として供与した.付随する医薬品の各施設への配置について、流通経路の確保は難題として残された.
pirfenidone第2相臨床試験は世界的に評価された(Am J Respir Crit Care Med: 171, 1040, 2005)が、IPF治療試験評価系の妥当性をめぐって懸案とされてきた「トレッドミル定速歩行試験」の再検討を行った.
NAC, CyAは班研究費で購入し、pirfenidoneはメーカー主導の臨床治験として供与した.付随する医薬品の各施設への配置について、流通経路の確保は難題として残された.
pirfenidone第2相臨床試験は世界的に評価された(Am J Respir Crit Care Med: 171, 1040, 2005)が、IPF治療試験評価系の妥当性をめぐって懸案とされてきた「トレッドミル定速歩行試験」の再検討を行った.
結論
・ IPFを対象とするCYA及びNAC療法の全国アンケート調査による実態調査に基づき、それぞれ重症例、軽症例を対象に前向き臨床試験の実施.
・ CYA及びNAC療法の実施計画書を作成し、全国臨床試験参加27施設に配布し、各施設のIRB審査中.
・ IPFを対象に最大努力性歩行とトレッドミルによる6分間歩行試験時のSpO2値と歩行距離との比較試験実施中.
・ Pirfenidone第3相治験推進中.
・ Gleevecによる間質性肺炎発症の実態調査を解析.
・ CYA及びNAC療法の実施計画書を作成し、全国臨床試験参加27施設に配布し、各施設のIRB審査中.
・ IPFを対象に最大努力性歩行とトレッドミルによる6分間歩行試験時のSpO2値と歩行距離との比較試験実施中.
・ Pirfenidone第3相治験推進中.
・ Gleevecによる間質性肺炎発症の実態調査を解析.
公開日・更新日
公開日
2005-07-11
更新日
-