B型及びC型肝炎の疫学及び検診を含む肝炎対策に関する研究

文献情報

文献番号
200400669A
報告書区分
総括
研究課題名
B型及びC型肝炎の疫学及び検診を含む肝炎対策に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
吉澤 浩司(広島大学大学院医歯薬学総合研究科疫学・疾病制御学)
研究分担者(所属機関)
  • 柚木 久雄(日赤中央血液研究所核酸増幅検査部)
  • 阿部 弘一(岩手医科大学第1内科)
  • 池田 健次(虎の門病院消化器科)
  • 西口 修平(大阪市立大学大学院医学研究科)
  • 金子 周一(金沢大学大学院医学系研究科)
  • 茶山 一彰(広島大学大学院医歯薬学総合研究科分子病態制御内科学)
  • 溝上 雅史(名古屋市立大学大学院 臨床分子情報医学分野)
  • 秋葉 隆(東京女子医科大学腎臓病総合医療センター血液浄化部門)
  • 田中 純子(広島大学大学院医歯薬学総合研究科疫学・疾病制御学)
  • 三浦 宜彦(埼玉県立大学保健医療福祉学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 肝炎等克服緊急対策研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
56,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
1.HBV、HCV感染の疫学的研究、2.B型肝炎、C型肝炎の病態、自然経過の解明、3.HBV、HCVキャリア対策ー健康管理、治療ネットワークの構築ー4.霊長類を用いた感染実験ーin-vitroで表示される肝炎ウイルス核酸量(コピー/ml)と感染価との関係の解明ーの4項目を柱とする調査研究を行い、わが国のHBV、HCVの新規感染の発生状況、HBV、HCVキャリアの実態、B型肝炎、C型肝炎の病態把握、組織的な健康管理、治療ネットワークの構築等を通じてわが国における肝炎ウイルス感染の予防、肝炎ウイルスキャリア対策の推進、肝がん死亡の減少に貢献することを目的とする。
研究方法
分子ウイルス学を含む基礎医学、臨床医学、社会医学の専門家から成る10名の分担研究者、9名の研究協力者の参加を得て、研究計画に列記した調査・研究を3年計画で実施する。
結果と考察
3年計画の1年目にあたる今年度に得られた結果は以下の通りである。
(1)わが国における地域別、年齢別のHBV、HCVキャリア数を算出、提示した。(2)世界各地におけるHCV感染の拡散時期と、それぞれの地区における肝がん死亡率との関係を提示した。(3)透析医療施設におけるHCV感染の実態把握、感染予防措置の実施とその効果の検証を行なった。(4)HBVキャリアの血中HBV DNA量、HBVのgenotypeと肝炎の再活動化、長期予後との関係を明らかにするための研究に着手した。(5)医療環境などの異なる複数の地域において、県域単位でのHBV、HCVキャリアの健康管理、治療ネットワークの構築を推進した。(6)霊長類を用いた感染実験を行ない、感染成立に必要な最少HBV量の決定、末梢血中におけるHBVの増加速度の測定、算出を行なった。(7)ヒト肝細胞を移植したキメラマウスがHBVの感染実験のために利用可能であることを示した。
上記(1)ー(7)の結果は、いずれも本研究目的を達するためのevidenceとして必要不可欠なものである。
結論
3年計画の1年目にあたる今年度は、申請時に研究計画に掲げた課題の80%以上の項目について調査・研究を軌道に乗せ、上記に記載したようにすでにその成果が出はじめている。2年目以降はすでに軌道に乗った調査・研究を質的、量的に拡大して実施すると同時に、1年目を準備期間として使い、未着手のままであった課題の調査・研究を実施に移す予定である。

公開日・更新日

公開日
2005-06-15
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-02-20
更新日
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