同性愛者等のHIV感染リスク要因に基づく予防介入プログラムの開発及び効果に関する研究

文献情報

文献番号
200400654A
報告書区分
総括
研究課題名
同性愛者等のHIV感染リスク要因に基づく予防介入プログラムの開発及び効果に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
大石 敏寛(特定非営利活動法人動くゲイとレズビアンの会)
研究分担者(所属機関)
  • 河口 和也(広島修道大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 エイズ対策研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
①どの自治体でも採用可能な同性愛者等に対するHIV予防啓発手法を定型3レベルで開発実施する、②15年度予備介入のワークショップ型啓発手法「LIFE GUARD」を完成させる、③プログラム評価の精緻化と汎用化のための手法と指標を明らかにする、④介入効果が個人から集団、社会へと拡大する普及・波及について明らかにする。
研究方法
(1)啓発手法開発―①3レベルに準拠した手法開発、改良と介入に必要なデータ蓄積を行う。特に「LIFE GUARD」を改良実施し、効果評価を行う。②同性愛者を対象とした予防啓発介入の普及について、事例・文献研究、普及モデルを検証する。(2)効果指標と手法の研究―①文献・事例研究、②手法の精緻化と汎用化に向け、「LIFE GUARD」の評価手法の改良、③開発されたプログラムの評価を行い、評価手法と指標の改良に向けて資料を得る。
結果と考察
(1)啓発手法開発―①「リスク・アセスメント調査」での根拠を反映強化し予備調査をふまえ改良された「LIFE GUARD」が実施され(16ヶ所369名参加)、前後の介入効果と1ヶ月後の効果持続が確認され、完成とされた。②個人・コミュニティレベルでは、電話相談とインターネットによる介入、啓発資材開発が行われ、今後の改良に必要なデータが集積された。②普及理論等をふまえ同性愛者を対象とした「介入の集団およびコミュニティへの普及モデル」を考案し、3種調査により理論の適合、普及の拡がりを検証した。(2)効果指標と手法の研究―①評価類型(形態、プロセス、効果)ごとの現状と課題が整理された。②「LIFE GUARD」の質問票調査項目を見直し、1ヶ月後のフォローテスト回答システムを構築した。
結論
主な研究成果と課題。(1)啓発手法開発―①同性愛者向けバー介入ワークショップ型啓発手法が本開発された。今後はどの自治体でも実施可能な手法として完成させることが課題である。②新たな啓発枠組み(介入の集団およびコミュニティへの普及モデル)を作り検証を開始した。今後は普及実態(介入の対象層や時期等)と普及方法、普及効果を評価する手法の検討が課題となる。(2)効果評価手法の精緻化・汎用化―①精緻化のための指標の見直し、②汎用化に向け1ヶ月後追跡調査回答システムが構築された。今後は、改良の妥当性検証、厳密な効果評価の困難な個人・コミュニティレベルでもプログラム評価と改良に取り組み、レベル・プログラムの複合的な啓発介入とその効果評価に着手することが課題である。

公開日・更新日

公開日
2005-05-20
更新日
-