望まない妊娠、人工妊娠中絶を防止するための効果的な避妊教育プログラムの開発に関する研究

文献情報

文献番号
200400367A
報告書区分
総括
研究課題名
望まない妊娠、人工妊娠中絶を防止するための効果的な避妊教育プログラムの開発に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
佐藤 郁夫(自治医科大学医学部産科婦人科学教室)
研究分担者(所属機関)
  • 北村 邦夫((社)日本家族計画協会クリニック)
  • 宮崎 文子(大分県立看護科学大学・母性看護学・助産学)
  • 鈴木 幸子(埼玉県立大学保健医療福祉学部看護学科)
  • 松浦 賢長(福岡県立大学看護学部地域国際看護学講座)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
20,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
望まない妊娠や意図しない出産に悩む女性達が少なくないわが国にあって、行政として講じるべき施策、個々人へのアプローチの方法などに有用な提言を行うことを目的とした。
研究方法
20歳未満の人工妊娠中絶実施率が2年続けて減少した要因について探った。さらに、日本人の性意識、性行動の実態を把握する「第二回目男女の生活と意識に関する調査」を実施した。
(1)望まない妊娠の防止に関する研究(宮崎班):受胎調節実地指導員活動の活性化要因を探るとともに、資質向上のためのプログラムを開発した。
(2)人工妊娠中絶後の心のケアの在り方に関する研究(佐藤班):同テーマの指導マニュアルを作成し評価した。
(3)出産を可能にする環境整備に関する研究(鈴木班):10代出産女性を支援した指導員、当事者に対する面接調査などを実施した。
(4)男女間のコミュニケーション・スキルの向上に関する研究(北村班):上記調査結果を詳細に分析するとともに健常者・知的障害者に分けて検討した。
(5) 効果的な性の健康教育プログラムの開発に関する研究(松浦班):海外文献を中心にレビューを行い新たなモデルを構築した。さらに性教育実践について評価した。
(倫理面への配慮)
調査に際しては、調査対象者に調査の目的と意義を説明し理解を得るとともに、調査の協力を断った場合にも不利益にならないよう配慮した。
結果と考察
都道府県別に「月当たりのピル処方平均人数(人)」が多い都道府県が、「20歳未満の中絶実施率の前年比(%)」が減少することを明らかにした。分担研究班では、①受胎調節実地指導員の指導スキル向上のための再教育プログラムを開発と評価、②中絶手術前後の心のケアを効果的に進めるためのマニュアルの開発、③10代で出産した女性に対する有効な支援、③中絶の防止には男女間のコミュニケーション・スキルの向上が必須であること、⑤性の健康教育プログラムの新たなモデルの構築、などを成果物として明らかにした。
結論
望まない妊娠や意図しない出産に悩む女性達が少なくないわが国にあって、行政として講じるべき施策、個々人へのアプローチの方法などに科学的、具体的な資料を提供できるものと確信している。また、上記調査を2回実施できたことは毎日新聞社が過去50年間、25回実施してきた「家族計画世論調査」の連続性からも、学術的・社会的意義が高く評価される。

公開日・更新日

公開日
2005-06-15
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-02-03
更新日
-

文献情報

文献番号
200400367B
報告書区分
総合
研究課題名
望まない妊娠、人工妊娠中絶を防止するための効果的な避妊教育プログラムの開発に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
佐藤 郁夫(自治医科大学医学部産科婦人科学教室)
研究分担者(所属機関)
  • 北村 邦夫((社)日本家族計画協会クリニック)
  • 宮崎 文子(大分県立看護科学大学・母性看護学・助産学)
  • 鈴木 幸子(埼玉県立大学保健医療福祉学部看護学科)
  • 松浦 賢長(福岡県立大学看護学部地域国際看護学講座)
  • 戒能 民江(お茶の水女子大学生活科学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究班は、望まない妊娠や意図しない出産に悩む女性達が少なくないわが国にあって、行政として講じるべき施策、個々人へのアプローチの方法などに有用な提言を行うことを目的とした。
研究方法
(1)望まない妊娠の防止に関する研究(宮崎班):受胎調節実地指導員の活動と在り方を探るために調査の実施、さらに時代に即した研修会プログラムの開発などに取り組んだ。
(2)人工妊娠中絶後の心のケアの在り方に関する研究(佐藤班):先行研究調査の結果をもとに、中絶を受ける女性の心のケアに関する調査、医療従事者の中絶に対する意識調査などを行った。
(3)出産を可能にする環境整備に関する研究(鈴木班):先行研究論文の収集と分析の結果をもとに、十代の出産事例に関わった指導者に質問紙調査などを実施した。
(4)男女間のコミュニケーション・スキルの向上に関する研究(北村班):2回にわたり全国の男女3000人を対象とした「男女の生活と意識に関する調査」を実施した。この調査結果をもとに、親子間のコミュニケーション・スキル向上のためのマニュアルの作成と、男女間のコミュニケーションの在り方について探った。
(5) 効果的な性の健康教育プログラムの開発に関する研究(松浦班):性の健康教育プログラムの新たなモデルを構築した。また、自己肯定感について現在の最先端の学問状況についてまとめた。
(倫理面への配慮)
調査に際しては、調査対象者に調査の目的と意義を説明し理解を得るとともに、調査の協力を断った場合にも不利益にならないよう配慮した。
結果と考察
(1)宮崎班:受胎調節実地指導員の質的向上を図るために、時代に即応した研修会プログラムを開発した。
(2)佐藤班:「人工妊娠中絶手術実施前後における心のケアに関する指導マニュアル」を作成した。
(3)鈴木班:妊娠中の産科医療機関で始まる継続した支援や10代の母親自体を対象にした支援事業実現のために、支援者の心構えと具体的な支援活動のアイディアを創出した。
(4)北村班:日本人の性意識・性行動調査の結果は、望まない妊娠の防止、少子化対策など行政施策の推進に役立つ資料を提供することとなった。
(5)松浦班:各種の調査を通じて、性教育の新しいスタイルの開発が可能となった。
結論
望まない妊娠や意図しない出産に悩む女性達が少なくないわが国にあって、行政として講じるべき施策、個々人へのアプローチの方法などに科学的、具体的な資料を提供したものと確信している。

公開日・更新日

公開日
2005-06-15
更新日
-