ケアマネジャー向け住宅改修の研修プログラムの開発

文献情報

文献番号
200400294A
報告書区分
総括
研究課題名
ケアマネジャー向け住宅改修の研修プログラムの開発
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
鈴木 晃(国立保健医療科学院建築衛生部 健康住宅室)
研究分担者(所属機関)
  • 橋本 美芽(東京都立保健科学大学作業療法学科)
  • 蓑輪 裕子(聖徳大学短期大学部生活文化学科)
  • 金沢 善智(弘前大学医学部)
  • 中 祐一郎(名古屋女子大学家政学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
6,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、ケアマネジャーの住宅改修支援に必要な視点や技術の範囲を明確にし、それらを獲得目標とする研修方法を検討するとともに、研修に用いる教育媒体(研修ツール)を開発することを目的としている。
研究方法
ケアマネジャーに必要な住宅改修支援の視点や技術の範囲の明確化については、住宅改修の専門相談事業の実態を調査することにより、改修のプランニング技術に関してはケアマネジャーの持つべき技術から除外できる可能性を検討した。研修方法の検討については、地方自治体や担当講師に対して研修の獲得目標や内容について調査するとともに、開発した教育媒体を活用した研修を試行しそれに関する受講者の評価調査を実施した。
結果と考察
ケアマネジャーに必要な住宅改修支援の視点と技術の範囲については、住宅改修の専門相談事業は介護保険施行以降も需要拡大への対応という課題を抱えながらも継続されている事例が認められ、改修のプランニング技術に関するケアマネジャーのバックアップ機能を担えることが示唆された。ただし、介護保険以降の住宅改修相談では、改修の必要性や目的の明確化といったアセスメントが不十分な事例が少なくないと推定された。一方、研修方法については、現行のケアマネジャーを対象とした研修内容は多様であるものの、マネジメント能力の向上を指向しており、本研究で設定した獲得目標の妥当性が示唆された。体験学習やグループワークを取り入れた研修を試行した結果、受講者の回答の範囲では獲得目標の達成に効果が認められた。また研修用媒体として、動作と環境の関連性を体験することができる小道具、グループワークを活性化するための事例提供用ビデオを試作し、活用マニュアルをあわせて作成した。
結論
住宅改修のプランニングについては、専門的なバックアップ組織で対応することが現実的方法と考えられ、ケアマネジャーの持つべき技術からは除外することができるが、その場合においてもアセスメントに関する支援は別に用意される必要がある。また、ケアマネジャーの住宅改修支援に関する役割を遂行するための具体的技術を獲得するには、体験学習やグループワークの実施が効果的である。そのためには適切な教育媒体の活用が図られる必要があり、今回開発した動作体験用小道具、グループワーク用事例提供ビデオは有効である。

公開日・更新日

公開日
2005-04-11
更新日
-

文献情報

文献番号
200400294B
報告書区分
総合
研究課題名
ケアマネジャー向け住宅改修の研修プログラムの開発
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
鈴木 晃(国立保健医療科学院建築衛生部 健康住宅室)
研究分担者(所属機関)
  • 橋本 美芽(東京都立保健科学大学作業療法学科)
  • 蓑輪 裕子(聖徳大学短期大学部生活文化学科)
  • 金沢 善智(弘前大学医学部)
  • 中 祐一郎(名古屋女子大学家政学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、ケアマネジャーの住宅改修支援に必要な視点や技術を明らかにし、それらを獲得目標とする研修プログラムを検討するとともに、研修に用いる教育媒体(研修ツール)を開発することを目的としている。
研究方法
ケアマネジャーに必要な住宅改修支援の視点と技術の解明については、改修結果の妥当性に関する評価分析、好条件下にあるケアマネジャーの支援経過事例調査等を行った。また改修のプランニング技術をケアマネジャーの持つべき技術から除外できる可能性を検討するため、住宅改修相談事業の実態を調査した。研修方法の検討については、地方自治体や担当講師に対する研修実態調査、試行した研修に関する受講者の評価調査を実施した。
結果と考察
ケアマネジャーに必要な住宅改修支援の視点と技術については、1)自立支援として妥当でない改修が半数程度存在し、その要因にアセスメントの不備が相当数含まれ、2)好条件下にあるケアマネジャーの支援内容ではニーズ発見やディマンズとの調整を含めたアセスメント段階での役割が大きく、3)住宅改修のプランニングについては、専門的なバックアップ組織で対応することが現実的方法と考えられるが、その場合でもアセスメントに関する支援は別に用意される必要があることがわかった。研修方法については、1)ケアマネジャーを対象とした研修では、ケアマネジャーの役割の明確化とその遂行に必要な支援技術や視点を獲得目標とすることに妥当性が認められ、2)具体的技術や視点の理解には体験学習やグループワークが有効であることがわかり、3)それに活用できる研修用媒体として、動作と環境の関連性を体験することができる小道具、グループワークを活性化するための事例提供用ビデオを試作し、活用マニュアルをあわせて作成した。
結論
ケアマネジャー向け住宅改修の研修では、改修のプランニング技術については除外し、ケアマネジャーの役割がニーズ発見やディマンズとの調整を含めたアセスメントにあることを理解するとともに、その役割遂行に必要な視点や技術を獲得目標とすることが妥当である。住宅改修に関する役割認識の理解については座学で提供することも可能だが、その遂行に必要な視点や具体的技術を獲得するには、体験学習やグループワークの実施が効果的である。そのためには適切な教育媒体の活用が図られる必要があり、今回開発した動作体験用小道具、グループワーク用事例提供ビデオは有効である。

公開日・更新日

公開日
2005-04-11
更新日
-