うつ病関連の自殺予防戦略研究課題の提案と評価に関する研究

文献情報

文献番号
200400175A
報告書区分
総括
研究課題名
うつ病関連の自殺予防戦略研究課題の提案と評価に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
樋口 輝彦(国立精神・神経センター武蔵病院)
研究分担者(所属機関)
  • 神庭 重信(九州大学医学研究院精神病態医学分野)
  • 藤田 利治(国立保健医療科学院疫学部)
  • 伴 信太郎(名古屋大学医学部付属病院総合診療部)
  • 黒川 清(東京大学先端科学技術研究センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、自殺予防を戦略目標とした効果的なうつ病対策のための研究課題を提案することである。
研究方法
研究は4つの段階で構成した。(1)「糖尿病抑制アウトカム・スタディのプラットホーム策定に関する研究」での検討経過を踏まえて、本研究の目的を共有した。(2)これまでに実施された厚生労働科学研究、専門家および専門学術団体を対象にヒアリングを実施し、研究課題を明らかにした。次に、各研究課題における有識者から構成される拡大班会議を開催し、研究の実現可能性について議論を行った。(3)課題の候補を作成し、目的、対象、期待できる効果、生命の危機、自殺防止、診断率、社会復帰率、家族負担、実現可能性、研究コストの側面から研究課題の選定を行った。(4)目的、計画概要、対象数、エンドポイント、介入内容、追跡期間などの具体的な公募課題を提案した。
結果と考察
本研究では、「地域特性に応じた自殺予防地域介入研究」および「うつによる自殺未遂者の再発防止研究」の2つの研究課題を定めた。また、「自殺企図(自殺死亡および自殺未遂)の減少率を指標とし、地域介入の実施による自殺の一次予防効果を検討する非無作為化比較介入試験」と「うつによる自殺未遂者の再発率抑制研究」の2つの公募課題を提案した。今後、委託先および公募して選定する主任研究者の下で、さらに研究計画を精緻化していく必要ある。その際、研究進捗の管理や評価、倫理的側面や臨床研究の手続き等を検討する仕組みを整備していく必要がある。
結論
本研究で提案した2課題により、学術的に一定の水準が担保され、かつ政策的に優先順位の高い「自殺関連うつ」の予防に直結する研究成果が得られることが期待できる。

公開日・更新日

公開日
2005-04-18
更新日
-