文献情報
文献番号
200400117A
報告書区分
総括
研究課題名
中小規模事業場の健康支援に関連する政策・施策・サービスの連携に関する研究-最適支援システムの構築を目指して-
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
錦戸 典子(東海大学健康科学部)
研究分担者(所属機関)
- 平田 衛(独立行政法人 産業医学総合研究所)
- 池田 智子(茨城県立医療大学 保健医療学部)
- 前田一寿(特定非営利法人 ジョブ・ストレスケア・ジャパン)
- 北條 稔(大田地域産業保健センター)
- 飯島 美世子(職域保健・産業看護塾)
- 松田 一美(社会保険健康事業財団 事業部)
- 三好 ゆかり(国民健康保険中央会 保健事業部)
- 荒井 澄子(東京都健康局 医療サービス部)
- 三橋 裕行(社団法人 日本家族計画協会)
- 田中 美加(恩賜財団 母子愛育会)
- 本木 千春(東海大学 健康科学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学推進研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
6,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究は、中小規模事業場への健康支援に関して、事業場側の利用しやすさに配慮した新たな支援システムを構築し、その効果を実証的に検討して、今後の政策提言を行うことを目的としている。本年度は、今後の中小規模事業場を対象とする効果的な健康支援システム構築に向けた有効な支援のあり方に関する具体的な方策の抽出と検証を行った。
研究方法
初年度の研究成果を受けて、中小規模事業場を対象とする支援モデルならびに支援ツールの開発を行い、その効果検証を目的とした介入対照評価研究を開始した。また、海外における中小規模事業場を対象とする健康支援システム、ならびにわが国の中小規模事業場を取り巻く最近の社会情勢の変化についての情報収集・分析を実施した。
結果と考察
中小規模事業場を対象とした健康支援モデルならびに支援ツールとして、1) 事業主・担当者・従業員の主体的取り組みを引き出す支援(元気職場づくりアクションチェックリスト)、2) 健康職場づくりのための知識や支援機関情報を一元的・総合的に提示するしくみ(元気職場づくり情報ガイドブック)、3)実際に健康職場づくりを行った成功事例の収集と、事業場への普及(成功事例集)、4)主体的な健康職場づくりの支援専門職として保健師等の活用促進(職場環境改善やメンタルヘルスを含む育成プログラム)、を開発・作成し、それらを用いた介入評価研究を展開中である。中間評価として、支援モデル(ツール)の有用性を示唆する成果が得られている。
海外モデルに関して、本年度はフィンランドの支援モデルについて調査し、事業場の主体性の尊重、看護職を含む多職種協働、情報の一元的提供のための支援ツール開発などに、本研究で開発した支援モデルとの共通要素を確認するとともに、今後のわが国の政策づくりに参考となる多くの知見が得られた。
また、昨年発表された医療保険者への事業指針や、産業保健関連法制度改正の動向等、中小規模事業場をめぐる社会情勢の変化についての情報を整理した。
海外モデルに関して、本年度はフィンランドの支援モデルについて調査し、事業場の主体性の尊重、看護職を含む多職種協働、情報の一元的提供のための支援ツール開発などに、本研究で開発した支援モデルとの共通要素を確認するとともに、今後のわが国の政策づくりに参考となる多くの知見が得られた。
また、昨年発表された医療保険者への事業指針や、産業保健関連法制度改正の動向等、中小規模事業場をめぐる社会情勢の変化についての情報を整理した。
結論
本年度は中小規模事業場を対象とした健康支援モデル(ツール)の開発を行い、それらを用いた介入評価研究を開始した。今後は、最終的な評価結果を踏まえて、これらの支援モデル(ツール)を改善するとともに、海外の支援モデルやわが国の社会情勢の変化も踏まえつつ、今後の社会制度としての支援システムの構築やその基盤整備の方策に関する検討を行う予定である。
公開日・更新日
公開日
2005-04-11
更新日
-