医療機関におけるコ・メディカルの業務分担に関する研究

文献情報

文献番号
200101201A
報告書区分
総括
研究課題名
医療機関におけるコ・メディカルの業務分担に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成13(2001)年度
研究代表者(所属機関)
星野 桂子(国立医療・病院管理研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 小高賢一(国立小諸療養所)
  • 杉山みち子(国立健康・栄養研究所)
  • 木下忠雄(国立国際医療センター)
研究区分
厚生科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究事業
研究開始年度
平成13(2001)年度
研究終了予定年度
平成14(2002)年度
研究費
6,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
現在、医療機関における医療従事者の人員配置については、医療法や診療報酬点数表により、基準が設定されている。しかし、院外処方せんや検査外注が増えるており、各種コ・メディカルは服薬指導や栄養指導、自己検査指導など新たな業務への取り組みを始めている。本研究の目的は医療機関の機能や各種専門職の業務内容を検討し、それぞれの専門性を活かした業務分担と人員配置を検討することである。
研究方法
①検査部門と看護部門への病棟検査関係業務担当者及び業務分担に関する意識調査の集計解析、②栄養部門と看護部門への栄養ケア担当者調査の集計分析、③チーム医療で実績のある病院における実態調査
結果と考察
①病棟の検査関係業務は医師や臨床検査技師も行っているが、多くは看護婦によって行われている。②看護部では、医師や臨床検査技師等に業務委譲を行いたいと考える人が多く、臨床検査技師は病棟業務を引き受けてもよいと考える人が多い。③より多くの臨床検査技師が引き受けたいと考える業務は発生頻度が少ないか実施時間が比較的自由になる業務である。④看護婦はどちらかというと発生頻度が多い業務を引き受けて欲しいと思っている。⑤管理栄養士の主要病棟関連栄養ケア業務は「栄養指導」と「給食管理」である。⑥病棟関連栄養ケア業務は、現在ほとんどなされていない。⑦栄養部と他職種との間には隔たりがあり、相互の情報交換等がなされていない。⑧特に栄養ケアの必要性が高いと考えられる経口・経腸栄養の対応は、現在主に看護婦によって実施されている。
結論
臨床検査技師や管理栄養士・栄養士による病棟業務はまだ始まったばかりであり、多くの病院で看護婦が行っている。看護婦はこれら業務を臨床検査技師や栄養士に委譲することに対する抵抗は少ない。しかし、検査部や栄養部との情報共有は十分ではなく、どのような業務分担が最適であるのかについて、今後、試行検討する必要がある。本研究の目的の一つである適正人員配置数の算定に時期尚早である。今後、コ・メディカルの業務分担について本格的な研究検討が必要と考えられた。

公開日・更新日

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