人工内耳手術における内視鏡の開発

文献情報

文献番号
200100777A
報告書区分
総括
研究課題名
人工内耳手術における内視鏡の開発
課題番号
-
研究年度
平成13(2001)年度
研究代表者(所属機関)
曾根 三千彦(名古屋大学医学部耳鼻咽喉科講師)
研究分担者(所属機関)
  • 中島務(名古屋大学医学部耳鼻咽喉科教授)
  • 伊藤慶時(旭光学工業株式会社第12開発設計室室長)
研究区分
厚生科学研究費補助金 先端的厚生科学研究分野 感覚器障害及び免疫アレルギー等研究事業(感覚器障害研究分野)
研究開始年度
平成13(2001)年度
研究終了予定年度
-
研究費
15,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
補聴器適合が困難な高度な感音難聴に対する人工内耳挿入術において、電極挿入困難例として、外リンパ腔の狭小化や骨化による形態異常を内視鏡を用いて把握し、電極挿入に際しての指導が行えるようにすること。また内視鏡による蝸牛内所見の観察により内耳性難聴の病態を推察する一手段とする。この点について今後の発展のために、蝸牛血流の測定も行う。
研究方法
蝸牛内、特に鼓室階へのスムーズな挿入観察のためには、より細く可動性の良好な内視鏡が必要である。そのための試作を行い、側頭骨を用いた机上試験も行う。また、蝸牛血流の測定に関しては、人工内耳手術時に蝸牛開窓部にレーザードップラー用ブローブを挿入し検討した。
結果と考察
C.研究成果
直径1.4mmのファイバーを作製した。蝸牛開窓部の挿入はスムーズであったが、基底回転のさらに先への挿入では抵抗を認めた。蝸牛血流の測定は可能であり、その内耳障害の病態解明に有用な情報が得られた。
D.考察
得られた蝸牛血流の解析はさらに検討を要する。内視鏡から得られる所見をもとに蝸牛のどの部位の情報かより詳細に検討できると思われた。
結論
E.結語
得られた蝸牛血流の情報とともに、内耳を直接観察することにより得られる情報は貴重である。内視鏡をさらに改良を加えることにより、より深部の情報が得られることが今後の課題である。

公開日・更新日

公開日
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更新日
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