新たなバイオテクノロジーを用いて得られた食品の安全性確保とリスクコミュニケーションのための研究

文献情報

文献番号
201924008A
報告書区分
総括
研究課題名
新たなバイオテクノロジーを用いて得られた食品の安全性確保とリスクコミュニケーションのための研究
課題番号
H30-食品-一般-002
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
近藤 一成(国立医薬品食品衛生研究所 生化学部)
研究分担者(所属機関)
  • 小泉 望(大阪府立大学)
  • 木下政人(京都大学)
  • 竹内一郎(名古屋工業大学)
  • 早川英介(沖縄科学技術大学院大学)
  • 為広紀正(国立医薬品食品衛生研究所 生化学部 )
  • 中村公亮(国立医薬品食品衛生研究所 生化学部 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安全確保推進研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
31,728,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
ゲノム編集技術を利用した作物(ゲノム編集作物)から作られる新たな食品の研究開発が国内外で活発に行なわれている。しかし、安全性審査が必要な従来の遺伝子組換え食品とは異なり、導入遺伝子は存在しない。ゲノム編集食品の届出制度が10月に開始となり食品衛生法上の取扱いも明確化された。本研究では、種々の手法による遺伝子改変の影響、ゲノム編集作物の開発状況や規制状況の情報収集を行い施策に反映するとともに、安全性確認で必要な項目や問題点を明らかにする。また、ゲノム編集技術や合成生物学など新たなバイオテクノロジー技術を用いた新開発食品の安全性を確認するために必要な新たな手法の開発検討を行う。
研究方法
本研究では、手法開発において、標的配列と類似した配列のオフターゲット検索しかできない点を克服すべく、全ゲノム解析をすることなく潜在的なDNA2本鎖切断部位を網羅的に検出する手法、新たな成分が産生した場合の質量分析インフォマティクスを用いた成分同定あるいは基本構造推定手法、人工知能を活用して相同性がないアレルゲン性タンパクの予測や非天然型アミノ酸から構成されるタンパクのアレルゲン性を予測する手法、の開発検討を行う。また、諸外国の規制・ゲノム編集・合成生物学に関する情報収集を行い、その結果から仮想的モデル生物を用いたケーススタディーを行い、安全性確認に必要なデータや問題点を明らかにすることとした。また、平成31年度(令和元年)10月に、ゲノム編集食品の届出・事前相談制度が開始されたことから、それに伴う科学的知見の整理に必要な文献情報を整理した。リスクコミュニケーションにおいては、ゲノム編集技術に関する知識がほとんど無い層をターゲットにした、チラシ、パンフレットの作成を行う。
結果と考察
ゲノム解析では、Site-seq法を出発点にしたオフターゲット検出法を確立するとともに、webツールを開発した。新規アレルゲン性予測では、アレルゲンタンパクにのみ出現するアミノ酸配列パターンを抽出、データセットの改良を行いながらアレルゲン性予測が従来よりも精度が高いことが確認できた。アレルゲン性とも関連するタンパクの分解性試験について、pH、酵素濃度について細かく設定して検討した結果、分解されやすい タンパクにおいてもペプシン濃度よりもpH変化が分解性に大きく影響することが分かった。質量分析インフォマティクスでは、基になる高品質な質量分析スペクトル情報が必要なため公共データベースおよび標品測定からスペクトル情報を取得して、データベース化するとともに、Pythonプログラム渡欧を用いてネットワーク化解析を可視化できた。さらに、ゲノム編集マダイ、トラフグ開発において、ゲノム編集食品の事前相談・届出制度にある必要項目に沿った十分なデータを取得してその安全性を確認した。
結論
従来手法である、自然変異、突然変異誘導法、ゲノム編集法での比較を行った。リスクコミュニケーションでは、一般市民用のパンフレットを作成した。ゲノム編集に全ゲノム解析することなくゲノムワイドに行うオフターゲット解析手法を確立した。新たな代謝物の動静および推定のための、質量分析データベースの構築と解析手法をを開発した。新規アレルゲン性予測手法について、非アレルゲンタンパクデータを活用して機械学習による予測システムを構築した。また、ゲノム編集魚についてゲノム編集食品の届出に必要な安全性確認に必要なデータを取得した。

公開日・更新日

公開日
2020-10-07
更新日
-

研究報告書(PDF)

分担研究報告書
研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

公開日・更新日

公開日
2020-10-07
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201924008Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
36,138,000円
(2)補助金確定額
35,913,000円
差引額 [(1)-(2)]
225,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 12,119,597円
人件費・謝金 6,658,771円
旅費 1,669,259円
その他 11,058,310円
間接経費 4,410,000円
合計 35,915,937円

備考

備考
1000円単位で返金のため調整したことによる(研究者負担)

公開日・更新日

公開日
2021-10-14
更新日
-