わが国の狂犬病予防体制の推進のための研究

文献情報

文献番号
201919020A
報告書区分
総括
研究課題名
わが国の狂犬病予防体制の推進のための研究
課題番号
19HA1008
研究年度
令和1(2019)年度
研究代表者(所属機関)
前田 健(国立感染症研究所 獣医科学部)
研究分担者(所属機関)
  • 井上 智(国立感染症研究所 獣医科学部)
  • 西浦 博(国立大学法人北海道大学 大学院医学研究院)
  • 西園 晃(国立大学法人大分大学 医学部)
  • 伊藤 直人(国立大学法人岐阜大学 応用生物科学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究
研究開始年度
令和1(2019)年度
研究終了予定年度
令和3(2021)年度
研究費
3,310,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究においては、現行の狂犬病予防に係る規制を分析し、狂犬病予防体制を推進するための方策を提言することを目標とする。
研究方法
1)科学的知見に基づく国内の狂犬病のリスク評価
2)現行の狂犬病予防法における課題の抽出とその対策
3)動物の狂犬病サーベイランスに係る検査及び情報収集体制の強化の検討
4)動物における狂犬病ワクチン接種の現状と問題点の抽出
5)ヒトにおける狂犬病対策の現状と問題点の抽出
結果と考察
1)従来まで実施されてきた国内外の狂犬病リスク評価のため、系統的レビューを実施し、32編の文献よりこれまでのリスク評価に関する知見を収集し概要について理解した。
2)狂犬病予防法における問題点を抽出して、班員で共有するとともに、日本獣医師会並びにワクチン製造会社への聞き取りを行った。
3)フランス、イギリス、オーストラリア、台湾における狂犬病のサーベイランスについて調査を行うことによって日本において偶発的な狂犬病発生や潜在的な狂犬病発生リスクに対処可能な動物の狂犬病サーベイランスに係る検査及び情報収集体制の整備強化を可能にする方法の検討をおこなった。
4)日本およびアメリカで認可された動物用狂犬病ワクチンの副作用に関する情報を収集し、これらの安全性についての検討を行った。その結果、犬における日本のワクチンの副作用発現率が極めて低いことが明らかとなった。
5)主に国内で海外からの帰国者に対して曝露後狂犬病治療にあたっている医療機関、なかでも日本渡航医学会と国内主要国際空港検疫所に全面的な協力を得て、海外動物咬傷事故症例と曝露後治療の実態調査(曝露からの時間や傷の程度や国などの基本情報、接種スケジュール、接種ワクチンの種類、抗狂犬病グロブリン製剤の必要性など)と、国内ワクチンメーカー、医薬品輸入業者の協力の元に現在の国内におけるワクチンの需給状況、海外製ワクチンの輸入実数などを調査するための準備を行った。
結論
1)狂犬病リスク評価のための準備を行った
2)狂犬病予防法の問題点の抽出を行い、関係者への聞き取りを行った。
3)海外における動物の狂犬病サーベイランスに関わる検査及び情報収集体制について情報を収集した。
4)イヌにおける国内のワクチンの副作用発現率を海外のものと比較した。
5)現在の国内におけるワクチンの需給状況、海外製ワクチンの輸入実数などを調査するための準備を行った

公開日・更新日

公開日
2022-01-05
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201919020Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
4,000,000円
(2)補助金確定額
3,865,000円
差引額 [(1)-(2)]
135,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 1,446,291円
人件費・謝金 584,081円
旅費 1,012,572円
その他 137,000円
間接経費 690,000円
合計 3,869,944円

備考

備考
3月に新型コロナウイルスの発生の中フランスに調査研究し、日程の変更を余儀なくされたため、旅費が3月末までに確定できなかった。そのため、確定後、残額が発生した。

公開日・更新日

公開日
2022-01-05
更新日
-