生体影響予測を基盤としたナノマテリアルの統合的健康影響評価方法の提案

文献情報

文献番号
201825013A
報告書区分
総括
研究課題名
生体影響予測を基盤としたナノマテリアルの統合的健康影響評価方法の提案
課題番号
H30-化学-一般-004
研究年度
平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関)
渡邉 昌俊(三重大学 大学院医学系研究科 )
研究分担者(所属機関)
  • 林 幸壱朗(九州大学 歯学研究院)
  • 戸塚 ゆ加里(国立がん研究センター研究所 発がん・予防研究分野)
  • 中江 大(東京農業大学 応用生物科学部)
  • 花方 信孝(物質・材料研究機構 技術開発・共用部門)
  • 大野 彰子(国立医薬品食品衛生研究所 安全性予測評価部)
  • 三宅 祐一(静岡県立大学 食品栄養科学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 化学物質リスク研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
15,204,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、①共培養、切片担体培養、ヒト皮膚三次元再構成系などのナノマテリアルのin vitro安全性評価法の高度化とin vivo実験による当該評価法の検証、②自験、文献などのデータによる有害性発現経路の確立、③ナノマテリアル毒性試験データベースの作成:試験データ項目の収集・探索・精査、④それらの成果に機械学習などによるin silico生体影響予測を組合せたナノマテリアルの統合的健康影響評価方法を構築することが目的である。
研究方法
1)ナノマテリアル供給および物理化学的性状解析および評価:本研究グループが使用するナノマテリアルの供給および物理化学的性状の評価を行うおよび文献などのデータについての妥当性の評価を行う。また、グループ内でのナノマテリアル に関するコンサルテーションを行う(林)。2)ナノマテリアルのin vitro安全性評価系の高度化およびin vivo動物実験による当該法の有効性の検証:ヒト経皮曝露を想定したヒト3D皮膚再構成系のin vitro安全性評価系や細胞外環境を維持する切片担体培養系を利用して、細胞毒性・遺伝毒性を評価し、in vivo動物実験により、その評価の妥当性を検証する。これらin vitro安全性評価系および従来の2次元培養系を利用して、ナノマテリアルによる遺伝子・蛋白発現などキーイベントの解析とネットワーク解析を行い、AOPを解明する(戸塚、中江、渡邉)。
3)ナノマテリアル 毒性評価のための機械学習環境の整備(花方)。4)ナノマテリアルの安全性評価に関わる試験データ項目等の探索・精査:特にQSAR/Read-across解析を行うために有用なナノマテリアル安全評価に関する試験データ項目の探索・精査を行う(三宅、大野)。
結果と考察
ナノマテリアルのin vitro安全性評価法の高度化に関して、共培養、切片担体培養、ヒト皮膚三次元再構成系を用いて、旧来の二次元培養とは異なる特性およびナノ粒子の性状による細胞反応性の差などを明らかにした。加えて、gpt遺伝子を標的とした変異原性試験や小核試験と組み合わせる複合型評価方法を試みた。有害性発現経路の確立に関して、microRNAの発現誘導に着目した。ナノ粒子のROS産生に関わるmiRNA5787を抽出し、その標的と思われるタンパク質eIF5を同定した。機械学習のための予備的準備やナノマテリアル毒性試験データベースの作成、ナノマテリアルの使用状況、安全性などの既存情報の収集・整理を行った。
結論
in vitro安全性評価系の高度化において、複合的評価系の可能性を見出した。in silico系においては、物理化学的性状と毒性を結びつけることが出来る可能性も得られたが、一方入手可能なデータの標準化などの問題も明らかになった。2年目に向けて、ナノマテリアルのin vitro安全性評価法の高度化グループからの自験データなどを組み合わせたin silico生体影響予測を組合せたナノマテリアルの統合的健康影響評価方法を構築することを目指す。

公開日・更新日

公開日
2019-07-05
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2019-07-10
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201825013Z