GMP、QMS及びGCTPのガイドラインの国際整合化に関する研究

文献情報

文献番号
201824014A
報告書区分
総括
研究課題名
GMP、QMS及びGCTPのガイドラインの国際整合化に関する研究
課題番号
H29-医薬-指定-004
研究年度
平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関)
櫻井 信豪(独立行政法人医薬品医療機器総合機構 品質管理部)
研究分担者(所属機関)
  • 坂本 知昭(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
  • 宮本 裕一(埼玉医科大学 保健医療学部医用生体工学科)
  • 紀ノ岡 正博(大阪大学大学院 工学研究科)
  • 木村 和子(金沢大学 医薬保健研究域薬学系)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
4,200,000円
研究者交替、所属機関変更
平成30年度中に、研究者の交替、所属機関の変更は行われなかった。

研究報告書(概要版)

研究目的
医薬品、医療機器及び再生医療等製品の3分野の製造管理、品質管理さらに医薬品流通に関するガイドライン等について、国際的な状況を調査し、国内ガイドライン等に取り込むことで、各製造者の理解、浸透を促し、高品質の製品を流通させることを目的とする。
研究方法
【GMP分野】・GMP改正省令案の解説書となる施行通知案を最終化する。・アジア規制当局や業界団体の意見も取り入れたSMF(サイトマスターファイル)事例を最終化し、講演会等で国内周知を図る。
管理モデル:医薬品品質システム及び品質リスクマネジメントの「管理モデル」の国内周知を継続して行う。・改訂Annex1の施行後、「医薬品の無菌操作法指針」の改訂に着手する。・その他:継続して制改訂されるPIC/S GMPガイドラインを翻訳する。
【QMS分野】・ISO13485:2016に対応した新QMS省令案及び逐条解説等を作成する。・ISO13485:2016を反映した電磁的文書及び記録の管理等に関するガイダンスを作成する。・調査結果報告書の相互活用:有効な調査報告書の記載内容について検討する。
【GCTP関連分野】・再生医療等製品のベリフィケーションに関するQ&A等を作成する。・無菌医薬品の製造に関する指針を参照し、適正な水準の再生医療等製品の無菌操作に関する指針を作成する。
【医薬品流通分野】H28版GDP GL素案の修正版を作成すると供に用語解説や説明を行う一方、海外のGDPの実態調査を行い、GDP GLの導入手順を探る。
結果と考察
【GMP分野】・厚生労働省が進めるGMP省令の最終化作業をサポートする傍ら、講演会等で研究班の策定したGMP省令改正案・施行通知案を周知する活動を重点的に実施した。同時に、医薬品品質システムについて少人数ワークショップ形式で理解を深める取り組みを開始した。来年度は、引き続きワークショップ形式の周知活動を実施し、そこから浮かび上がる課題等を踏まえ、業界団体が作成するGMP事例集の作成に協力する予定。・アジア地域の各規制当局と業界団体の協力を得てSMF事例を最終化した。・Annex1改訂案のパブコメに対する国内意見を取り纏め提出した。
【QMS分野】・ISO13485:2016に対応したQMS省令及び逐条解説(案):省令の公布が来年度となったため、逐条解説(案)の作成は来年度を予定。・先進的な海外医療機器製造業者を対象に、記録等の電磁的な管理の在り方等について実態を把握すべく、米国企業への訪問調査を行った。この内容等を踏まえ、来年度は電磁的な文書及び記録の管理に関するガイダンスを検討予定。・QMS調査結果報告書事例案を完成させると供に、これに関するアンケート調査を行い、その運用状況の確認を行った。また、海外当局との2国間での調査報告書の相互受入に資するべく、本記載事例案の英訳作業を実施した。   
【GCTP関連分野】・再生医療等製品の無菌操作指針(案)」を完成させた。また、本指針案の英訳作業も行った。来年度はこの指針案から派生する具体的な課題を考慮した事例集(Q&A)の作成等を行う予定。
【医薬品流通分野】・医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン」を完成させ、厚生労働省から事務連絡として発出された。本年度は、報告会や講演を通じ周知予定。
結論
【GMP分野】本研究の成果は、我が国のGMP監視体制を強化すると共に、医薬品製造者のGMP管理を通した製品品質の向上を促進し、患者保護の観点からも多大な効果が期待される。
【QMS分野】本研究は、我が国の医療機器QMS規制の国際性整合化並びに水準の向上を意図して実施するものであり、規制要求事項たるQMS省令の改定案の作成のみならず、その実施に際した企業側、調査実施者におけるガイダンスの提供を含む。本研究は、要求事項の国際化による我が国の医療機器開発の推進や品質の向上にあたり極めて重要な成果を与えることが期待される。
【GCTP関連分野】本研究の成果は、我が国における再生医療等製品/細胞加工物の製造管理及び品質管理に関する指針やQ&Aの作成を実施することで、医薬品とは異なる特性を勘案した知見等を提供する。さらにPIC/Sガイドラインをはじめとする国際基準の改訂動向を踏まえた国際整合性確保に必要な知見等を製造者に提供することで、再生医療にも対応する製造管理及び品質管理の理解と浸透に寄与することが期待される。
【医薬品流通分野】我が国初のGDPガイドライン及びそれに関する質疑応答を作成した。さらに、わが国への導入を容易にするため、温度管理などの技術情報を提供することにより、導入を支援する。

公開日・更新日

公開日
2020-01-07
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2020-01-07
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201824014Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
2,200,000円
(2)補助金確定額
2,006,090円
差引額 [(1)-(2)]
193,910円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 123,511円
人件費・謝金 630,848円
旅費 1,014,995円
その他 236,736円
間接経費 0円
合計 2,006,090円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2020-01-07
更新日
-