製造業における高年齢労働者の労働災害予防に関する研究

文献情報

文献番号
201822017A
報告書区分
総括
研究課題名
製造業における高年齢労働者の労働災害予防に関する研究
課題番号
H30-労働-一般-004
研究年度
平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関)
佐伯 覚(産業医科大学 医学部 リハビリテーション医学講座)
研究分担者(所属機関)
  • 松嶋 康之( 産業医科大学 医学部 リハビリテーション医学講座 )
  • 越智 光宏( 産業医科大学 医学部 リハビリテーション医学講座 )
  • 加藤 徳明( 産業医科大学 医学部 リハビリテーション医学講座 )
  • 伊藤 英明( 産業医科大学 医学部 リハビリテーション医学講座 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 労働安全衛生総合研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
2,240,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 わが国では労働人口の高齢化が急速に進んでおり、高年齢労働者の労働災害(労災)が若年労働者に比べて増加傾向にある。労災の大部分は労働者の「不安全行動」に起因するが、加齢に伴う心身機能の低下も重要な要因であり、視力低下・筋力低下・バランス能力低下などにより、危険回避行動の遅れや転倒・転落などを生じている。また、高年齢労働者は、若年労働者に比べて被災した場合にその程度が重くなる傾向があり、長期にわたる休業を余儀なくされている。そのため、高年齢労働者の労災を防止するための対策が喫緊の課題である。
 本研究では、製造業における高年齢労働者の身体的特有の労災のリスク要因を同定し、労災防止対策を作成することを目的とする。
研究方法
 本研究では、1.文献調査(平成30~31年度)、2.労災防止対策立案(平成30~31年度)、3.外部評価(平成31~32年度)にて対策案の実行性と適用を検討し、4.対策の最終決定(平成32年度)、5.情報公開(平成32年度)を行う。
 今年度については、上記 1.文献調査および2.労災防止対策立案を行う。文献調査~対策立案までのプロセスについて、国際標準であるGRADEシステムによるGL作成手順に準拠して作業を進める。すなわち、労災防止対策案作成グループとシステマティックレビューチームに研究班を組織することで、作成プロセスの普遍化・透明化を図る。
結果と考察
 1.文献調査に先立ち、2.労災防止対策立案(ガイドライン(GL)作成グループ)において、分析枠組み(GLスコープ)を設定、対策案に取り上げるトピックやキークエスチョン(KQ)6項目を決定した。次いで、文献調査として、KQ1~6の各項目において、キーワードや検索式を変更しながら文献収集をおこなった。しかし、ヒットする文献が極めて少ない状況であり、具体的な予防の手法等についての研究や文献情報が乏しい状況が明らかとなった。少数ではあるがヒットした文献についてスクリーニングを行い情報の集積を行った。GLスコープについては、現場での問題点が落とし込めるように流れ図の形で作成し、KQを当てはめることができた。
結論
 今年度の研究において、文献情報および労災防止対策立案に関して、中間報告として取りまとめた。一部個人的要因に関するリスクの報告があるが、外的要因のリスクを重視する文献が多く、個人的リスクと体力測定結果との関連についてまでは言及できなかった。次年度以降、KQの追加修正により再度文献調査を実施し、本KQをもとにした分担研究(1.文献調査)の結果(SRレポート)に基づき、労災防止対策の立案を実施する予定である。

公開日・更新日

公開日
2019-06-17
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2019-06-17
更新日
2020-10-13

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201822017Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
2,912,000円
(2)補助金確定額
2,834,000円
差引額 [(1)-(2)]
78,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 259,180円
人件費・謝金 996,975円
旅費 712,930円
その他 193,543円
間接経費 672,000円
合計 2,834,628円

備考

備考
差額628円は自己資金。

公開日・更新日

公開日
2020-02-20
更新日
-