地域における感染症対策に係るネットワークの標準モデルを検証・推進するための研究

文献情報

文献番号
201818008A
報告書区分
総括
研究課題名
地域における感染症対策に係るネットワークの標準モデルを検証・推進するための研究
課題番号
H29-新興行政-一般-001
研究年度
平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関)
田辺 正樹(国立大学法人三重大学医学部附属病院 感染制御部)
研究分担者(所属機関)
  • 鈴木 圭(国立大学法人三重大学医学部附属病院 救命救急・総合集中治療センター)
  • 新居 晶恵(国立大学法人三重大学医学部附属病院 感染制御部)
  • 村木 優一(京都薬科大学 医療薬科学系 臨床薬剤疫学分野 )
  • 中村 明子(愛知医科大学病院 感染制御部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
4,816,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
平成28年6月に策定された薬剤耐性(AMR)対策アクションプランにおいて、地域の病院と関係機関(診療所、薬局、高齢者施設、保健所、地方衛生研究所等)とが連携した総合的な感染症対策に係るネットワークの構築が求められているが、既存のネットワークについては様々な形態があり、標準モデルは定まっていない。感染症対策のネットワークを各地域で構築するため、具体的なモデルを提唱し、種々のAMR対策の効果について検証を行うのが本研究の目的である。
研究方法
本研究は、(1)全国各地の感染症対策に係る地域ネットワークの構築状況・活動内容等を把握し、モデル事業化すること(2)三重県における取り組みの2部構成で実施した。
(1)感染症対策の地域ネットワークの標準モデルを検討するにあたり、全国の感染症対策の地域ネットワークの現状と課題を把握するため、47都道府県・20指定都市の院内感染対策又は感染症対策の担当者を対象にアンケート調査を実施し、その結果をもとに、モデル事業化するにあたっての留意事項を検討した。(2)三重県感染対策支援ネットワーク(MieICNet)の活動を継続するとともに、研究班において新たに実施する内容も含め、地域ネットワークで行う各種事業の内容・体制構築のプロセスを整理した。
結果と考察
(1)平成29年度の初年度にアンケート調査を実施し、結果を取りまとめることができた。また、平成30年度はその結果をもとにモデル事業実施要綱(案)を作成した。(2)MieICNetでは、AMR対策を含めた感染症対策の地域連携を進めていく上で、モニタリングとアクションを2つの柱として、様々な活動を行っている。AMRに関するモニタリングとしては、県内の医療機関を対象に微生物サーベイランス(Mie Nosocomial Infectious Surveillance: MINIS)と抗菌薬サーベイランス(Mie Antimicrobial Consumption Surveillance: MACS)を行うとともに、本研究において、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)を用いた全国の抗菌薬使用量調査に着手した。アクションとしては、感染予防・管理と抗菌薬適正使用の2つを大きなテーマとして、医療従事者向け、高齢者施設向け、市民向けに研修会を開催するなど教育・啓発活動を行った。
結論
平成27年度に発足したMieICNetで実施している内容に、本研究で新たに実施した内容も加え、感染症対策地域ネットワークの活動モデルを提示することができた。MieICNetの運営要綱、活動内容、講演資料、各種サーベイランスデータ等については、ホームページ(http://www.mie-icnet.org/)上で公開しており、全国の自治体担当者へ報告書を送付することや、各種講演会、メーリングリスト等を通じて、全国に情報発信することができた。

公開日・更新日

公開日
2019-08-01
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表

公開日・更新日

公開日
2019-08-01
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201818008Z