都市部の若者男女におけるHIV感染リスク行動に関する研究

文献情報

文献番号
201719009A
報告書区分
総括
研究課題名
都市部の若者男女におけるHIV感染リスク行動に関する研究
課題番号
H29-エイズ-一般-003
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
日高 庸晴(宝塚大学 看護学部)
研究分担者(所属機関)
  • 松高 由佳(広島文教女子大学 人間科学部)
  • 合田 友美(宝塚大学 看護学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 エイズ対策政策研究
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
7,690,000円
研究者交替、所属機関変更
所属機関異動 研究分担者 松高 由佳 広島文教女子大学 人間科学部( 平成**年4月1日~30年3月31日)→ 比治山大学 現代文化学部社会臨床心理学科(平成30年4月1日以降)

研究報告書(概要版)

研究目的
国民一般にHIV感染症の知識の普及と検査受検勧奨を推進するために、HIV/STI感染リスクが高いと考えられる性的に活発な一般男女(10~30代)やSTI感染不安・クリニック受診者を主たる対象に、インタビュー調査、知識・意識・行動に関する横断調査、それらに基づいた受検勧奨のための啓発プログラムを開発・実施・評価することを視野に、以下3つの研究課題に取り組むこととする。
研究1:Webによる若者のHIV/STI感染リスク行動に関する行動疫学研究、研究2:繁華街の若者のHIV/STI感染リスク行動に関する行動疫学研究、研究3:STI感染不安のある若者のHIV/STI感染リスク行動に関する行動疫学研究である。
研究方法
研究1:インターネット調査会社の登録モニターを対象に自記式質問票調査を実施した。
研究2:大阪市内のクラブ店舗に入場した20歳以上の男女を対象に、スマートフォン・タブレット端末でアクセスするオンラインの自記式質問票を実施した。
研究3:西日本A自治体におけるHIV/STI検査を受検した者およびB社のHIV/STI郵送検査を2017年12月~2018年2月に受検した者を対象に自記式質問紙調査を実施した。
いずれの調査も無記名とした。
結果と考察
研究1:性経験の相手が異性のみである男性1,966人、女性2,034人、性経験が同性のみまたは同性・異性の両方ある男性472人、性経験が同性のみまたは同性・異性の両方ある女性528人の計5,000人からの回答を得た。その結果、HIV/STI知識の現状やHIV抗体検査受検歴、コンドーム常時使用率の現状が明らかになり、次年度実施予定の啓発メッセージの開発に資する情報が得られた。
研究2:819件の有効回答を得た。その大半がHIVや検査の正しい知識を有していない一方で、セックス人数が増えるほどコンドーム常時使用率が低い等の実態が明らかになった。
研究3:性交相手と出会うきっかけは「お金を払った」が最も多く、出会いの場は「性風俗店」に限らず「インターネット・SNS」が高率であった。そして、「梅毒流行」や「HIVの治療薬」に関する知識の定着は十分とはいえず、性感染症の流行を継続的に注意喚起・啓発する必要性が示された。
結論
3つの研究いずれにおいても一定のサンプリングバイアスは否めず、これらを考慮しつつも対象集団に適した予防介入メッセージやプログラムの開発が求められる。1年目の知見をもとに、次年度以降も継続して行動疫学調査を実施すると共に、実態に即した予防啓発の実施が必要である。

公開日・更新日

公開日
2018-06-01
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2018-06-01
更新日
2018-09-06

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201719009Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
9,997,000円
(2)補助金確定額
9,997,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 1,372,765円
人件費・謝金 415,315円
旅費 1,777,210円
その他 4,126,978円
間接経費 2,307,000円
合計 9,999,268円

備考

備考
支出金額のうち2,268円は自己資金

公開日・更新日

公開日
2019-02-21
更新日
-