文献情報
文献番号
201711105A
報告書区分
総括
研究課題名
小児期発症慢性疾患を持つ移行期患者が疾患の個別性を超えて成人診療へ移行するための診療体制の整備に向けた調査研究
課題番号
H29-難治等(難)-一般-054
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
窪田 満(国立研究開発法人 国立成育医療研究センター 総合診療部)
研究分担者(所属機関)
- 本田 雅敬(東京都立小児総合医療センター 院長)
- 賀藤 均(国立成育医療研究センター病院 院長)
- 田中 恭子(国立成育医療研究センター児童期思春期リエゾン診療科 医長)
- 掛江 直子(国立成育医療研究センター 臨床研究センター生命倫理研究室 室長)
- 平田 陽一郎(東京大学医学部附属病院小児科 講師)
- 櫻井 育穂(埼玉県立大学保健医療福祉学部看護学科 講師)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等政策研究(難治性疾患政策研究)
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
5,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
すべての疾患に共通の基本となる、小児診療から成人診療への移行の普及を目的として、「成人移行支援コアガイド」の案を作成することを目指した。二つの柱があり、ひとつは、ヘルス・リテラシーの獲得に関する教育プログラムであり、もう一つは成人医療機関への移行のためのプログラムである。
研究方法
分担研究者による話し合いを行い、「成人移行支援コアガイド」の案を作成した。平成27 年度からの「小児慢性特定疾病児童成人移行期医療支援モデル事業」の成果に、「Six Core Elements of Health Care Transition 2.0 」から得たものを追加し、看護師による患者・家族を中心とした視点、総合内科医、家庭医による移行期医療の視点を加えた。最後に今後自治体に設置される「移行期支援センター」で活用できるマニュアルを追加した。
結果と考察
小児期発症慢性疾患を持つ移行期患者が疾患の個別性を超えて成人診療へ移行するための「成人移行支援コアガイド」の案を作成する事ができた。今後は全国の小児医療機関(小児医療センター、大学病院)、各都道府県、政令指定都市、中核都市に、当班で作成した「成人移行期支援コアガイド」を郵送し、疾患の個別性を超えて、移行期医療を推進してもらう。その前後にアンケート調査を実施し、それをもとに「成人移行期支援コアガイド」に改訂を加える予定である。また、日本小児科学会の移行支援ワーキンググループや他の難治性疾患等政策研究班と協働し、「成人移行期支援コアガイド」と個別の疾患の移行支援プログラムの整合性を検討する予定である。
結論
小児期発症慢性疾患を持つ移行期患者が疾患の個別性を超えて成人診療へ移行するための「成人移行支援コアガイド」の案を作成した。今後はアンケート調査を踏まえ、改訂を進める予定である。
公開日・更新日
公開日
2018-05-30
更新日
2018-06-05