飲酒や喫煙等の実態調査と生活習慣病予防のための減酒の効果的な介入方法の開発に関する研究

文献情報

文献番号
201709021A
報告書区分
総括
研究課題名
飲酒や喫煙等の実態調査と生活習慣病予防のための減酒の効果的な介入方法の開発に関する研究
課題番号
H29-循環器等-一般-008
研究年度
平成29(2017)年度
研究代表者(所属機関)
尾崎 米厚(鳥取大学 医学部 社会医学講座 環境予防医学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 兼板 佳孝(日本大学 医学部 社会医学系 公衆衛生学分野)
  • 神田 秀幸(島根大学 医学部 環境保健医学講座)
  • 樋口 進(独立行政法人 国立病院機構 久里浜医療センター)
  • 井谷 修(日本大学 医学部 社会医学系 公衆衛生学分野)
  • 地家 真紀 (池田 真紀)(日本大学 医学部 社会医学系 公衆衛生学分野)
  • 大塚 雄一郎(日本大学 医学部 社会医学系 公衆衛生学分野)
  • 吉本 尚(筑波大学 医学医療系 地域医療教育学)
  • 金城 文 (田原 文)(鳥取大学 医学部 社会医学講座 環境予防医学分野)
  • 真栄里 仁(独立行政法人 国立病院機構 久里浜医療センター)
  • 美濃部 るり子(独立行政法人 国立病院機構 久里浜医療センター)
  • 桑原 祐樹(鳥取大学 医学部 社会医学講座 環境予防医学分野)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成29(2017)年度
研究終了予定年度
令和1(2019)年度
研究費
13,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
(1)健康日本21(第二次)での目標値でもある未成年者の喫煙及び飲酒行動の実態を明らかにするために、中高生の喫煙及び飲酒行動に関する全国調査を実施する。睡眠障害、インターネットの過剰使用等中高生に多いと思われる健康関連生活習慣も調査する。(2)アルコールと健康に関連する国内外のエビデンスレベル高い論文を収集し、システマティック・レビューを実施する。(3)国内外のアルコールの過剰摂取を減らすための簡易介入(ブリーフインターベンション)のエビデンスを取集し、わが国に適応可能な簡易介入のプログラムを開発する。
研究方法
過去の同様の全国調査の調査内容を勘案し調査票を開発し、鳥取大学医学部における倫理審査を受け承認された。2017年度に全国の中学校、高等学校から無作為に対象校を抽出し、学校へ調査協力の依頼をして、承諾校の在校生徒全員に対して飲酒や喫煙、その他の健康関連行動に関する無記名自記式調査を行った。飲酒と健康に関する文献レビューと行った。文献レビューを通してエビデンスのある問題飲酒者への簡易介入プログラムの収集を行った。
結果と考察
中高生の飲酒頻度および喫煙頻度は前回調査と比較しても減少していた。週飲酒率、月喫煙率、毎日喫煙率は、極めて頻度が低くなった。飲酒者の中に多量飲酒者やビンジ飲酒者(機会大量飲酒者)が一定割合含まれていること、多くの飲酒者や喫煙者がアルコールやタバコを自ら購入できていること、ノンアルコール飲料の使用頻度が高いこと、中高生がアルコールハラスメントの被害を受けていること、新型タバコの頻度が紙巻タバコに近いくらいあること、値段・年齢確認・自販機の制限は入手困難性を上げていると考えられたこと、受動喫煙の曝露頻度が高く家庭外での頻度が減っていないこと、睡眠障害の頻度が相変わらず高いこと、インターネットの過剰使用の割合が大きく増加したこと等が結果の特徴であった。
 アルコールの健康影響に関する論文のレビューを行い、多くのエビデンスレベルの高いレビューを収集した。
 平成30年度から実施する減酒指導のプログラムに活用するように、エビデンスのあるブリーフインターベンションに関する資料を収集して、わが国に適した介入プログラムの開発の基礎資料とした。BIの代表的なガイドラインであるNIAAA、NICEガイドライン、HAPPYプログラム、特定保健指導での減酒支援、について実施方法や特徴をまとめた。
結論
わが国の中高生の健康関連行動のうち、喫煙と飲酒については、改善傾向にあるが、新たな問題も発生していることが分かった。インターネットの過剰使用やそれと関連する睡眠障害も重要な健康課題であることがわかった。問題飲酒者への簡易介入プログラムの開発に役立つ情報を収集し、現在タブレットやスマホにも対応できる介入プログラムの開発中である。

公開日・更新日

公開日
2018-07-26
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2018-08-31
更新日
2018-09-03

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201709021Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
17,940,000円
(2)補助金確定額
17,940,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 975,974円
人件費・謝金 1,333,346円
旅費 515,680円
その他 10,975,000円
間接経費 4,140,000円
合計 17,940,000円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2018-11-07
更新日
-