文献情報
文献番号
201620031A
報告書区分
総括
研究課題名
患者の医療機関選択に資する制度に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H28-医療-一般-022
研究年度
平成28(2016)年度
研究代表者(所属機関)
永井 庸次(公益社団法人全日本病院協会)
研究分担者(所属機関)
- 飯田 修平(公益社団法人全日本病院協会)
- 西澤 寛俊(公益社団法人全日本病院協会)
- 長谷川 友紀(東邦大学 医学部)
- 小谷野 圭子(公益財団法人東京都医療保健協会 練馬総合病院)
- 渡辺 博(株式会社日立製作所ひたちなか総合病院)
- 瀬戸 加奈子(渡辺 加奈子)(東邦大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成28(2016)年度
研究終了予定年度
平成28(2016)年度
研究費
7,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究では、医師を対象に、紹介先医療機関選択の実態調査を行い、選択にあたって、診療する立場からの必要情報、紹介する立場からの必要情報の検討を通じ、医療機能情報提供制度の改善点を明らかにした。また、がん、難病、小児などの代表的な疾患について患者団体へのヒアリング、会員へのアンケート調査により、医療機関選択の際の望ましい情報、利用している情報源と満足度、医療関係者から得られる情報の満足度等を調査した。近年では、ゲノム医療の重要性が高まっており、疾患選定に当たっては悪性腫瘍、難病、小児疾患などを優先した。上記調査を踏まえ、海外の類似制度、各都道府県の医療機能情報提供制度のホームページを比較し、改善点を明らかにした。
研究方法
1)医師を対象としたヒアリング、アンケートによる紹介先医療機関選択の実態調査
2)がん、難病、小児などの代表的な疾患について患者団体主要メンバーへのヒアリング、会員へのアンケート調査
3)海外の類似制度との比較検討、調査結果を踏まえての各都道府県の医療機能情報提供制度のホームページ比較
2)がん、難病、小児などの代表的な疾患について患者団体主要メンバーへのヒアリング、会員へのアンケート調査
3)海外の類似制度との比較検討、調査結果を踏まえての各都道府県の医療機能情報提供制度のホームページ比較
結果と考察
がん、難病患者が適切な病院に受診できるまでに相応の期間と医療機関を要しており、その割合は15~20%であった。最初の受診病院はがん診療ではアクセス性と専門性双方から、難病診療では専門性よりもアクセス性を重視しているが、小児難病はかかりつけ医からの紹介が多い。情報源は家族・知人とかかりつけ医が40%近く、病院のホームページが14%程度であり、初期段階では病院のホームページ、行政からの情報等利用している患者は少ない。
がん患者の場合、最終診断された病院の情報源は家族・知人、かかりつけ医以外に病院のホームページ等で病院を探している比率が増加しており、参考となる内容は専門家・専門医の有無、指定医療機関、診療科、専門外来の有無などある。難病患者の場合、病院のホームページの利用者は20%程度で、有用な情報は専門診療科、専門医・専門家、医師名、小児慢性特定疾病指定医、専門外来の有無、小児慢性特定疾病の実績などである。
がん患者では、行政情報サイトを知っていても利用している患者は12%程度と少ない。医療機関検索サイトでは所在地、診療科目、専門外来、アクセスなどが参考となっていたが、各病院の具体的な成績、受診時の具体的対応などが不足しており、必要情報に容易に到達できない患者も多く、画面構成や情報提供の在り方を再検討する必要がある。難病患者でも、行政情報サイトを活用している患者は8%程度と少なく、有用な情報は医療機関名、診療日・時間、電話番号、診療科目、専門外来などであった。がんと異なり必要情報には容易に到達できている。しかし、不足情報として各病院の具体的治療成績などがあり、情報内容の再検討が必要である。
病院勤務医の紹介・逆紹介時の必要な情報収集に関して、がん、難病ともに60%が病院のホームページを活用しているが、行政の情報サイトを活用している医師は5~13%程度とその周知度、利用度は低い。参考情報は医療機関名、所在地、診療科目、アクセス、専門外来など、不足情報は具体的な成績や紹介時の対応方法などであった。必要情報に到達しにくいという意見もあり、内容、画面構成などに課題がある。また、患者団体へのヒアリングの中で、行政の診療情報の広報に関しては、具体的な成績など詳細な病院情報が必要性や、担当部署が都道府県で異なるので標準化してほしいとの訴えもあった。
都道府県の医療機関検索サイトの画面等を検証すると、都道府県の病院検索サイトの画面構成の標準化とともに、クリック数の減少や医療職ではなくとも容易に必要情報に到達できる仕組み作り、視聴覚障碍者にも優しい画面つくりが必要であることが明らかである。
がん患者の場合、最終診断された病院の情報源は家族・知人、かかりつけ医以外に病院のホームページ等で病院を探している比率が増加しており、参考となる内容は専門家・専門医の有無、指定医療機関、診療科、専門外来の有無などある。難病患者の場合、病院のホームページの利用者は20%程度で、有用な情報は専門診療科、専門医・専門家、医師名、小児慢性特定疾病指定医、専門外来の有無、小児慢性特定疾病の実績などである。
がん患者では、行政情報サイトを知っていても利用している患者は12%程度と少ない。医療機関検索サイトでは所在地、診療科目、専門外来、アクセスなどが参考となっていたが、各病院の具体的な成績、受診時の具体的対応などが不足しており、必要情報に容易に到達できない患者も多く、画面構成や情報提供の在り方を再検討する必要がある。難病患者でも、行政情報サイトを活用している患者は8%程度と少なく、有用な情報は医療機関名、診療日・時間、電話番号、診療科目、専門外来などであった。がんと異なり必要情報には容易に到達できている。しかし、不足情報として各病院の具体的治療成績などがあり、情報内容の再検討が必要である。
病院勤務医の紹介・逆紹介時の必要な情報収集に関して、がん、難病ともに60%が病院のホームページを活用しているが、行政の情報サイトを活用している医師は5~13%程度とその周知度、利用度は低い。参考情報は医療機関名、所在地、診療科目、アクセス、専門外来など、不足情報は具体的な成績や紹介時の対応方法などであった。必要情報に到達しにくいという意見もあり、内容、画面構成などに課題がある。また、患者団体へのヒアリングの中で、行政の診療情報の広報に関しては、具体的な成績など詳細な病院情報が必要性や、担当部署が都道府県で異なるので標準化してほしいとの訴えもあった。
都道府県の医療機関検索サイトの画面等を検証すると、都道府県の病院検索サイトの画面構成の標準化とともに、クリック数の減少や医療職ではなくとも容易に必要情報に到達できる仕組み作り、視聴覚障碍者にも優しい画面つくりが必要であることが明らかである。
結論
調査結果を通じ、がん、難病、小児患者が適切な医療機関に到達できていない現状が認められる。また、がん、難病患者による行政からの提供医療情報の利用度は十分ではないことが明らかである。病院勤務医師も病院のホームページの閲覧等での情報収集は実施しているが、行政の情報提供サイトの活用は未だ十分ではない。操作性についても47都道府県各ページを比較すると都道府県ごとに大きく異なり、情報へのアクセス方法、アクセス経路も異なる状況が明らかとなった。行政による医療情報提供に関しては、提供情報内容と提供画面を含めた仕組み等の再検討が必要であることが明らかである。
公開日・更新日
公開日
2018-06-06
更新日
-