地域における小児保健・医療提供体制に関する研究

文献情報

文献番号
201620019A
報告書区分
総括
研究課題名
地域における小児保健・医療提供体制に関する研究
課題番号
H28-医療-一般-010
研究年度
平成28(2016)年度
研究代表者(所属機関)
森 臨太郎(国立研究開発法人・国立成育医療研究センター 政策科学研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 江原 伯陽(エバラこどもクリニック)
  • 田口 智章(九州大学 医学研究院)
  • 佐藤 好範(公益社団法人日本小児科医会)
  • 丹羽 登(関西学院大学教育学部)
  • 宮本 朋幸(横須賀市立うわまち病院)
  • 大山 昇一(埼玉県済生会川口総合病院)
  • 渡部 誠一(総合病院土浦協同病院)
  • 前田 浩利(医療法人はるたか会「あおぞら診療所新松戸」)
  • 江原 朗(広島国際大学医療経営学部)
  • 蓋 若エン(ガイ ジャクエン)(国立成育医療研究センター研究所政策科学研究部)
  • 中林 洋介(群馬大学医学部付属病院集中治療部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成28(2016)年度
研究終了予定年度
平成29(2017)年度
研究費
2,770,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、長く厚生労働省と連携してきた日本小児科学会小児医療提供体制委員会を中心に、小児科医会、在宅小児医療、学校保健、医療経済、看護、さらには海外との連携など、幅広く主要関係者による研究体制を構築し、1)日本小児科学会保有データや政府統計など二次データを駆使した小児入院病床と小児科医師の適正配置や救急医療体制等に関するデータ分析、2)病院、学校や診療所を含め地域における小児の積極的予防による健康負担軽減と健康増進に関する系統的レビューと費用対効果分析、3)米国小児科学会など海外関係者との連携を含め、人口過少地域や都市部を含め、病院や診療所、小児在宅医療との連携のあり方について、主要関係者による実践的考察と熟議といった、量的・質的科学的根拠を創生・基盤にして、全国すべての地域に配慮して小児保健・医療を中心に、福祉や教育を含めた主要関係者との包括的かつ客観的総意形成に基づき、望ましい小児医療提供体制に関する提言を作成することを目的とする。
研究方法
平成28年度は、研究班において、系統的レビュー、費用対効果分析、二次データを用いたデータ分析など、量的研究手法や、熟議による客観的総意形成法などの質的研究手法を併用して、厚生労働省の所管課をはじめとして、全国すべての地域に配慮して小児保健・医療を中心に、福祉や教育を含めた主要関係者との包括的かつ客観的総意形成に基づき、望ましい小児医療提供体制を考察した。研究班会議は予定通り2回行い、小児科学会・小児科医会を中心に在宅小児医療、学校保健、医療経済、看護、さらには海外との連携など、幅広く主要関係者による研究体制を構築した。
結果と考察
1.学会保有データや政府統計など二次データを駆使した小児入院病床と小児科医師の適正配置(A)や救急医療体制(B)等に関するデータ分析(担当:江原(朗)、中林)
平成28年度は班会議を開催し、データ分析に必要なデータの整理とともに入手手続きを行った。具体的にはAに関しては、厚生労働省による医師調査、地理情報(GIS)、日本小児科学会による病院調査などを用いて、小児人口密度と地理的要因、医療圏情報を加味した、データ分析を進めた。Bに関しては、日本小児科学会中核病院小児科・地域小児科センター・地域振興小児科登録データと地理情報を用いて市民向け小児保健・医療提供体制に関する情報提供方法について分析と検討を行った。

2.地域における小児の積極的予防による健康負担軽減と健康増進に関する系統的レビューと費用対効果分析(担当:蓋、丹羽、並木、森)
 地域、学校、集団、個別に分けて、小児期に予防効果のある介入についてオーバービューレビューを行い、結果の発表を行った。班会議における専門家の意見を踏まえて、我が国において新たに提案できる地域、学校、診療所における小児の積極的予防に関して、小児肥満の予防を例にして、成人期以後の慢性疾病負担に関する予測モデルを構築した。

3.病院や診療所、小児在宅医療との連携のあり方についての主要関係者による実践的考察と熟議(担当:江原(伯)、田口、佐藤、宮本、渡部、大山、前田、中板)
 平成28年度では、江原(伯)、田口、宮本、前田、中板は、それぞれ診療所、病院、小児在宅医療、看護の側面における連携のあり方について、渡部は人口過少地域における小児保健・医療提供体制について、佐藤は新しい小児保健・医療提供体制における小児科医の質について検討した。大山は新しい小児保健・医療提供体制を想定した小児の医療財政制度の課題について整理した。これらの課題を班会議で熟議し、包括的かつ客観的総意形成に基づき、政策形成に向ける提言を整理した。
結論
平成28年度は、研究班において、系統的レビュー、費用対効果分析、二次データを用いたデータ分析など、量的研究手法や、熟議による客観的総意形成法などの質的研究手法を併用して、厚生労働省の所管課をはじめとして、全国すべての地域に配慮して小児保健・医療を中心に、福祉や教育を含めた主要関係者との包括的かつ客観的総意形成に基づき、望ましい小児医療提供体制を考察した。研究班会議は予定通り2回行い、小児科学会・小児科医会を中心に在宅小児医療、学校保健、医療経済、看護、さらには海外との連携など、幅広く主要関係者による研究体制が構築した。

公開日・更新日

公開日
2017-12-22
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2017-12-22
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
201620019Z