文献情報
文献番号
201616005A
報告書区分
総括
研究課題名
障害福祉サービスにおける質の確保とキャリア形成に関する研究
課題番号
H27-身体・知的-一般-005
研究年度
平成28(2016)年度
研究代表者(所属機関)
高木 憲司(和洋女子大学 生活科学系 家政福祉学研究室)
研究分担者(所属機関)
- 本名 靖(東洋大学 ライフデザイン学部 生活支援学科)
- 山口 創生(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 社会復帰研究部 援助技術研究室)
- 大塚 晃(上智大学 総合人間科学部 社会福祉学科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
平成27(2015)年度
研究終了予定年度
平成29(2017)年度
研究費
4,923,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
障害者支援のサービスプロセスの管理の面から質の向上を図るため、障害者自立支援法が施行された平成18年4月より、障害福祉サービス事業所にサービス管理責任者(後に児童発達支援管理責任者も追加、以下「サービス管理責任者等」という)の配置が規定された。しかしながら、都道府県においてサービス管理責任者等を養成するための研修は、1回限りの機会しかなく、所属事業所内外におけるキャリア形成が必ずしも十分ではない現実がある。本研究では、サービス管理責任者等研修の現状と課題を明らかにするとともに、「研修体系と研修プログラム」を開発し提言することを目的とする。
研究方法
平成27年度に明らかにした研修体系に立脚しながら、開発した研修プログラムにしたがってテキストを作成し(分担研究1)、「サービス管理責任者等基礎研修」、「サービス管理責任者等実践研修」のモデル研修を実施した(分担研究2)。基礎研修対象者は実務経験3年程度のサービス提供従事者、実践研修対象者は実務を行っているサービス管理責任者等とし、東日本(千葉県)・西日本(滋賀県)において実施した。これらの研修プログラム及び研修内容の有効性を①研修の事前・事後調査(研修目標の達成度、研修内容の伝達性等を評価)、②講師・ファシリテーターによる振り返りにより検証した。
また、分担研究3において、相談支援専門員の業務実態とサービス管理責任者等との連携に関する調査を実施し、その必要性を明らかにした。
さらに、分担研究4において、精神障害を主たる対象とする福祉事業所におけるサービス管理責任者へのインタビュー調査を行い、現在のサービス管理責任者としての業務内容、これまでに習得した知識・スキルとその方法、今後習得したいスキル・知識について語られた部分を抽出し、類似の内容ごとに整理しカテゴリ化を行った。
また、分担研究3において、相談支援専門員の業務実態とサービス管理責任者等との連携に関する調査を実施し、その必要性を明らかにした。
さらに、分担研究4において、精神障害を主たる対象とする福祉事業所におけるサービス管理責任者へのインタビュー調査を行い、現在のサービス管理責任者としての業務内容、これまでに習得した知識・スキルとその方法、今後習得したいスキル・知識について語られた部分を抽出し、類似の内容ごとに整理しカテゴリ化を行った。
結果と考察
サービス管理責任者等基礎研修・実践研修のテキストを、モデル事業も踏まえ作成した。モデル事業受講者のアンケート結果から、大きな問題はなかったものの、児童分野の受講者からは、分野別の研修(児童)を追加してほしいとの意見も出され、児童分野の講義・演習を現テキストにさらに盛り込むか、児童分野のみ分野別研修の追加受講を要件とするか検討する必要がある。
結論
基礎研修テキストの作成については、現行のサービス管理責任者等指導者養成研修を土台に枠組みを作成し、モデル研修結果も踏まえつつ、講義だけでなく、演習においても相談支援専門員との連携及び他事業所のサービス管理責任者との連携も学べる内容とし、アセスメントの基本等の要素は残しつつ、個別支援計画作成のために多職種連携が必須であることを強調した内容とした。
研修期間は2.5日~3日間とし、各講義・演習をテキストに示す時間以上実施することとする。受講要件は、当初案の通り実務経験3年以上とする。
実践研修テキストの作成については、モデル研修結果も踏まえつつ、基礎研修修了を経て個別支援計画作成の実務をOJTで学んだ方々が、サービス管理責任者等の本来業務を実践するために、サービス提供プロセスにおける「管理」、具体的には「支援会議の運営」、「サービス提供職員への助言・指導」について講義および演習を実施する内容とした。また、演習等によるグループワーク等を実施する中で、各自が実際に作成した「個別支援計画」の内容等の質の向上を図るものとした。
研修期間は2.5日~3日間とし、各講義・演習をテキストに示す時間以上実施することとする。受講要件は、当初案の通り基礎研修修了後実務経験2年以上とする。
研修期間は2.5日~3日間とし、各講義・演習をテキストに示す時間以上実施することとする。受講要件は、当初案の通り実務経験3年以上とする。
実践研修テキストの作成については、モデル研修結果も踏まえつつ、基礎研修修了を経て個別支援計画作成の実務をOJTで学んだ方々が、サービス管理責任者等の本来業務を実践するために、サービス提供プロセスにおける「管理」、具体的には「支援会議の運営」、「サービス提供職員への助言・指導」について講義および演習を実施する内容とした。また、演習等によるグループワーク等を実施する中で、各自が実際に作成した「個別支援計画」の内容等の質の向上を図るものとした。
研修期間は2.5日~3日間とし、各講義・演習をテキストに示す時間以上実施することとする。受講要件は、当初案の通り基礎研修修了後実務経験2年以上とする。
公開日・更新日
公開日
2017-05-29
更新日
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