地域医療連携の連携診療情報項目の全国的な共通化確立に向けた研究

文献情報

文献番号
201520040A
報告書区分
総括
研究課題名
地域医療連携の連携診療情報項目の全国的な共通化確立に向けた研究
課題番号
H26-医療-指定-037
研究年度
平成27(2015)年度
研究代表者(所属機関)
田中 博(国立大学法人 東京医科歯科大学 難治疾患研究所)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究報告書(PDF)

文献情報

文献番号
201520040B
報告書区分
総合
研究課題名
地域医療連携の連携診療情報項目の全国的な共通化確立に向けた研究
課題番号
H26-医療-指定-037
研究年度
平成27(2015)年度
研究代表者(所属機関)
田中 博(国立大学法人 東京医科歯科大学 難治疾患研究所)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

行政効果報告

文献番号
201520040C

成果

専門的・学術的観点からの成果
全国各地域で構築されている地域医療情報連携において、これら地域医療情報連携間を全国的に連携するためには、共有する診療情報という「横櫛」を通す必要がある。地域医療情報連携は各地域の独自性があることが望まれるが、同時に、国民が全国の「どこの医療施設にかかっても」これまでの医療情報が参照できる環境が必要であり、地域医療連携間で「ミニマムな診療情報項目セット」が全国的な共有化できれば、国民一人ひとりの「日本版EHR(生涯健康医療電子記録)」がボトムアップに構築される。
臨床的観点からの成果
糖尿病学会など各学会で「ミニマム連携診療項目」が発表されているが、これらは疾患別であり、連携項目としての汎通性が達成されていない。本研究では、地域医療連携を推進している我が国の指導者を集めた班を構成し、内科、外科、救急、周産期の観点から検討を繰り返し、(1)医療機関の医師間でのミニマム項目セット、(2)医療機関と介護機関でのミニマム項目セット、さらに(3)救急におけるミニマム項目セットを定め、疾患別ではなく、医療・介護を取り巻く状況別の「ミニマム項目セット」を構築した。
ガイドライン等の開発
本研究は指定研究であり、厚生労働省が平成27年3月に公表する「地域医療構想(ビジョン)」のガイドラインの作成にあたって、地域医療情報ネットワーク構築という項目作成のための政策案や参考資料提出のため、指定科研として組まれ、期日までに中間結果を厚生労働省に提出した。公表された「地域医療構想」ガイドラインには、地域医療情報ネットワークの記載箇所は少なく、本班の中間報告が直接の文言としては掲載されていないが、ガイドライン作成の参考に寄与したと思われる。
その他行政的観点からの成果
本研究班で作成した「ミニマム連携診療項目セット」は直接的には行政にまだ反映していない。しかし、トップダウンに実現しようとした「日本版EHR計画(「どこでもMY病院」など)」は進まなかったが、地域医療連携は「地域医療再生基金」の影響もあって、すでに全国で二百数十になっており、その普及は急速に広域化している。政府は、2018年までに地域医療連携の全国的展開を目標にしており、それの横櫛として本研究の成果は今後大きな効果をもたらすと期待される。
その他のインパクト
本科研班の研究分担者によるNPO組織のもとに組織化されている「地域医療福祉情報連携協議会」(会長田中)の平成27・28年次大会・シンポジウムにおいて、研究代表者田中が日本版EHRが、地域医療連携の全国的な「横の連携」をもたらすためには「ミニマム共通診療項目セット」と「医療等共通ID」の「横櫛」による「広域的構造化」が最重要であることを述べ、複数の医薬関係雑誌等に記事あるいはニュースとして掲載された。

発表件数

原著論文(和文)
0件
和文の場合は総説記事として発表している
原著論文(英文等)
19件
大半の原著論文は次世代ゲノム医療についてであるが、医療情報に関する論文もある。
その他論文(和文)
9件
一般医学雑誌の地域医療連携の総説でミニマム連携診療項目の重要性を述べた
その他論文(英文等)
1件
英文雑誌(Method Info. Med.)の総説で次世代の医療情報の課題について論じた。
学会発表(国内学会)
2件
学会発表(国際学会等)
4件
主にコホート情報に関する発表であるが、地域医療連携とも関係する
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
1件
その他成果(普及・啓発活動)
6件
学会やセミナーの講演で地域医療連携における「横櫛」であるミニマム連携情報ついて述べた

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2019-05-17
更新日
-

収支報告書

文献番号
201520040Z