重症心身障害児者の支援者・コーディネーター育成研修プログラムと普及に関する研究

文献情報

文献番号
201516041A
報告書区分
総括
研究課題名
重症心身障害児者の支援者・コーディネーター育成研修プログラムと普及に関する研究
課題番号
H27-身体・知的-一般-010
研究年度
平成27(2015)年度
研究代表者(所属機関)
末光 茂(川崎医療福祉大学 医療福祉学部)
研究分担者(所属機関)
  • 宮野前 健(国立病院機構南京都病院)
  • 岩崎 裕治(東京都立東部療育センター)
  • 松葉佐 正(熊本大学医学部附属病院 重症心身障がい学寄附講座)
  • 大塚 晃(上智大学 総合人間科学部社会福祉学科)
  • 田村 和宏(立命館大学 産業社会学部)
  • 松本 好生(旭川荘総合研究所 医療福祉研究センター)
  • 三原 博光(県立広島大学 保健福祉学部人間福祉学科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者対策総合研究
研究開始年度
平成27(2015)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
6,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
在宅・地域生活を可能な限り続けたいと希望する重症心身障害児者と家族は増えている。重症心身障害施設ならびに国立病院機構重症心身障害病棟への入所者の約2倍が在宅である。呼吸管理等の必要な医療・介護ニードの高い「超重症児」「準超重症児」についても、同様である。それらのニードと要望にも適切に対応するには、医療・看護・介護・リハビリ等とともに社会福祉諸制度にも一定の理解を有する支援者ならびにコーディネーターが不可欠であり、その育成のための研修プログラム作成ならびに普及が急務となっている。今回それらに対応するためのテキスト、DVD等を作成することを目的とした。
研究方法
まず重症心身障害児者の入所ならびに在宅生活に関する経験を重ねた医師・保健師・看護師・リハビリ専門職・社会福祉士、相談支援専門員、そして家族の代表などによる調査、検討に基づき、研修プログラムとテキストを作成する。
次に、それらに従った研修を実施し、参加者からのアンケートならびに聴き取り調査、さらには評価表によるチェックの結果を反映して、よりよいものへの修正・追加等を加える。
あわせて国際比較調査(重症心身障害専門の研究者ならびに現場実践者そして教育機関を対象)により、世界共通の基本と日本独自の配慮点についても検討を加える。
結果と考察
(1)重症心身障害児・者に関する支援者向きならびにコーディネーター向きのテキストを分担執筆し、関係機関に配布した。(それぞれ8章と4章)
(2)研修効果を評価し、課題の把握、改善案の作成に寄与する評価チェックリストを作成した。
(3)重症心身障害児者のコーディネーター等育成研修開催の手引き書を作成した。
(4)全国への普及のために研修会用のスライドならびにDVDを作成する点については、前者の主なものはテキストに反映できた。しかしDVDについては最終段階で、限定使用でないことに対して家族から協力に異議申し立てが生じ、実現できず、既存のもので代用することにとどまった。
(5)国際基準を視野に入れた諸外国の重症心身障害児者等に対応するコーディネーター育成のプログラムに関する実態調査では、今回のような重症児者等に特化したコーディネーター養成プログラムはどこの国にもなく、今回の成果をベースに国際的な基準づくりへの要望が寄せられた。
結論
この分野の多専門職の討議ならびにアンケート調査に基づき、養成プログラムを作成し、それに沿った研修を実施し、参加者を対象とした評価をアンケートならびに聴き取り調査に基づき、プログラムの修正をし、テキストを執筆、出版し、関係機関にも配布した。
わが国のこの方面の実践については、世界的に見て高いレベルにあるとの評価を受け、国際基準作成に向けた要望が国際学会からも寄せられていることが明らかとなった。

公開日・更新日

公開日
2017-05-23
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2017-05-23
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2017-02-23
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201516041C

収支報告書

文献番号
201516041Z