無汗性外胚葉形成不全症の病態解析及び治療指針の確立

文献情報

文献番号
201510068A
報告書区分
総括
研究課題名
無汗性外胚葉形成不全症の病態解析及び治療指針の確立
課題番号
H27-難治等(難)-一般-001
研究年度
平成27(2015)年度
研究代表者(所属機関)
横関 博雄(国立大学法人 東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 皮膚科学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 佐藤 貴浩(防衛医科大学校 皮膚科学講座)
  • 室田 浩之(大阪大学 大学院医学系研究科 皮膚科教室)
  • 中里 良彦(埼玉医科大学 神経内科)
  • 朝比奈 正人(千葉大学 総合科学講座)
  • 下村 裕(新潟大学 大学院医歯学総合研究科 皮膚科学分野)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等克服研究(難治性疾患政策研究)
研究開始年度
平成27(2015)年度
研究終了予定年度
平成28(2016)年度
研究費
926,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
外胚葉形成不全症の代表的疾患である低汗性外胚葉形成不全症は、1929年Weechにより初めて報告され、現在までに150~200を超える病型が記載されている。厚労科研の研究課題「外胚葉形成不全免疫不全症の実態調査と治療ガイドラインの作成」、研究代表者 小野寺雅史先生(国立成育医療研究センター)らの小児科を中心としたグループにより免疫不全を伴う外胚葉形成不全症のガイドライン作成、疫学調査は行われ小児難病疾患医に指定されている。一方、免疫不全を伴わない無汗外胚葉形成不全症はまだ診断基準案を策定されていない。今回診断基準を策定、疫学調査を施行した。
研究方法
本研究ではまず本邦における全国的な疫学調査を施行し無汗性外胚葉形成不全症の発症頻度を明らかにするとともに海外の診療基準、重症度基準、診療ガイドラインなどを参考にして日本人に適した診断基準、重症度基準、診療ガイドラインを作成して重症度にあった適切な治療法の確立を目指す。本年度はガイドライン委員会を立ち上げ2回審議した。また、審議の結果決定した概念、定義、診断基準を記したアンケート用紙を全国の大学、主要病院の皮膚科、小児科に出して回収した。
結果と考察
無汗外胚葉形成不全症の診断基準、分類、生活指導を作成しさらに本邦における全国的な疫学調査を施行した。1次調査で全国大学医学部の皮膚科、小児科、神経内科にアンケート用はがきを送り21家系がいることが明らかになった。今後、疫学調査による発症頻度、疾患を有する家系がわかることによりEDA1遺伝子異常をターゲットとした海外ですでに開発されている遺伝子療法の臨床研究の対象が明らかになり新規治療法の開発に貢献できる。
結論
無汗性外胚葉形成不全症の診断、生活指導のガイドラインが策定されることによりうつ熱のため労働、勉学などが十分にできない状態を改善し適切に治療することにより勤勉、勤労意欲を高めことが可能となり日本の経済生産性も向上する。

公開日・更新日

公開日
2017-03-31
更新日
-

研究報告書(PDF)

収支報告書

文献番号
201510068Z