難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究

文献情報

文献番号
201510049A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H26-難治等(難)-一般-064
研究年度
平成27(2015)年度
研究代表者(所属機関)
滝川 一(帝京大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 森安 史典(東京医科大学 消化器内科)
  • 田妻 進(広島大学病院 総合内科・総合診療科)
  • 持田 智(埼玉医科大学 医学部)
  • 大平 弘正(福島県立医科大学 医学部)
  • 田中 篤(帝京大学 医学部)
  • 銭谷 幹男(国際医療福祉大学 臨床医学研究センター)
  • 國土 典宏(東京大学大学院 医学系研究科)
  • 井戸 章雄(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科)
  • 原田 憲一(金沢大学 医薬保健研究域)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等克服研究(難治性疾患政策研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成28(2016)年度
研究費
15,120,000円
研究者交替、所属機関変更
【研究者交替】 旧研究者:銭谷 幹男(国際医療福祉大学臨床医学研究センター山王病院 教授) 新研究者:なし 理  由:監督不行き届きによる厚生労働科学研究応募資格停止及び資金受給停止のため 交 替 日:平成27年4月28日

研究報告書(概要版)

研究目的
自己免疫性肝炎(AIH)・原発性胆汁性胆管炎(PBC、旧称:原発性胆汁性肝硬変)・原発性硬化性胆管炎(PSC)・肝内結石症・劇症肝炎(FH)・門脈血行異常症の各疾患について、昨年まで本調査研究班・各分科会で作成した診断基準、治療指針、重症度判定基準の有用性・妥当性を検証し、改訂作業を行う。また、診断基準や治療指針が存在しない疾患については新たに策定する。また、PBC・PSCの国内移植症例を登録し、その実態および問題点を把握する。さらに、これらの研究結果をひろく医師・社会に周知し、難治性の肝・胆道疾患の理解や予後の改善に寄与する。
研究方法
①各疾患について今まで行ってきた全国疫学調査の結果を解析する。また新たに全国疫学調査を行う。さらに、これらの結果を通して現在の各疾患の本邦における状況を把握する。
②各疾患の特殊例(小児例、急性型・重症型、他疾患合併例など)に対する調査研究を行う。
③PBC・PSC移植例に関しては他施設共同研究により症例登録を行い、臨床情報・検体を収集して実態を把握する。
④これらを通じて、診療ガイドライン作成上重要なエビデンスを構築する。
⑤研究成果周知のため、一般向けの研究成果公開報告会を行う。
(倫理面への配慮)
本調査研究は疫学研究であり、ヘルシンキ宣言に基づく倫理的原則、および「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」を遵守する。研究代表者・研究分担者、および研究協力者の所属する施設の倫理委員会および利益相反管理委員会へ研究計画を申請し、承認を受けた上で実施する。
結果と考察
平成27年度の研究結果は以下の通りである。
①AIHでは引き続き全国調査を施行するとともに、現在臨床において問題となっている急性肝炎期AIHの診断および治療指針の策定のため臨床・病理学的解析を行っている。また、現AIH診療ガイドラインで採用されている重症度判定基準の妥当性について解析を行った。さらに最近増加している高齢者AIH、実態が明らかになっていない小児AIHやAIH患者のQOLについての調査を進めた。
②PBCでは肝移植・肝不全症例について検討するとともに、臨床現場におけるUDCA・ベザフィブラート投与の実態、患者QOLの調査を行った。また、従来使用されていた原発性胆汁性肝硬変(primary biliary cirrhosis)という病名は、現在では多くのPBC患者の病状とは乖離しているのが実情であり、欧米では本症の病名がprimary biliary cholangitisに変更されたことを受け、平成27年度12月に日本消化器病学会・日本肝臓学会に対し、研究班としてPBCの病名変更(原発性胆汁性「肝硬変」から原発性胆汁性「胆管炎」)についての提言を行った。
③肝内結石・硬化性胆管炎では、肝内結石疫学調査の総括と継続調査の立案・遂行、肝内結石診療ガイドライン策定、硬化性胆管炎の疫学調査結果解析と継続調査の立案・遂行、硬化性胆管炎診断基準改定、硬化性胆管炎の診療指針を3年間で完了するべく研究を進めている。
④劇症肝炎では急性肝不全,LOHFの全国調査を継続するとともに、ACLFの診断基準作成、治療における副腎皮質ステロイド・on-line HDFの検討、および肝不全症例における血清HGF濃度・感染症、脳死肝移植の状況について解析した。
⑤門脈血行異常症では2013年に作成した診療ガイドラインの改訂案を完成させるとともに、門脈血行異常症に関する全国疫学調査・定点モニタリングを行っている。さらに九州大学に設置された検体保存センターにおいて症例の臨床情報・検体を保存している。肝移植としてはPSC・PBCの国内肝移植症例を登録し、検体・臨床情報を収集して実態を把握するための国内多施設共同研究を開始した。
結論
平成27年度に行った以上の研究成果を受けて、平成28年度には各疾患についての診療ガイドラインの作成・改訂を行う。あわせて、これら研究成果を広く社会へ周知するため、一般向けの研究成果公開報告会を開催し、さらにホームページを作成して一般向けおよび医師向けの情報提供を積極的に行う。これらの研究活動により、難治性肝・胆道疾患の診療水準の向上、疾患の理解や予後の向上、医療経済への貢献を行う。

公開日・更新日

公開日
2017-03-31
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2016-07-19
更新日
-

収支報告書

文献番号
201510049Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
19,655,000円
(2)補助金確定額
19,655,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 2,110,528円
人件費・謝金 2,299,704円
旅費 4,459,374円
その他 6,250,410円
間接経費 4,535,000円
合計 19,655,016円

備考

備考
消耗品等必要経費が不足したため、自己負担しております。

公開日・更新日

公開日
2018-06-13
更新日
-