適正な安全性情報収集のための医療情報データベースシステムの品質管理・標準化に関する研究

文献情報

文献番号
201451026A
報告書区分
総括
研究課題名
適正な安全性情報収集のための医療情報データベースシステムの品質管理・標準化に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
-
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
折井 孝男(NTT東日本関東病院 薬剤部)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 【委託費】 医薬品等規制調和・評価研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
15,300,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 医薬品・医療機器の市販後安全対策は、「情報の収集」「情報の分析・評価」「情報の提供(安全対策の実施)」の三つの要素が大切である。「情報の収集」では、副作用・感染症報告制度(薬事法第77条の4の2)、感染症定期報告制度、承認条件に基づく調査(市販直後調査等)、再審査・再評価制度がある。ここでは情報の収集の質を高めるためには医療情報データベースの活用が有益といえる。
 医療情報を集積したデータベース(DB)システムの利活用は医薬品等の安全対策の向上等、今後の医療行政において重要なツールになることが期待されているが、医薬品の安全対策等に用いるには、解析手法の高度化とともに、その解析に供するDBの信頼性担保が必要である。今後、医療情報DBの利活用を促進するには、継続的にDBに蓄積された医療情報の各種データの品質を管理し、迅速かつ客観的にDBの信頼性を確保する手法の確立は急務である。
 そこで本研究では、「医療情報データベース基盤整備事業」(以下「基盤整備事業」)において構築された医療情報DB(以下「MID-NET®」)を用いて、DBの品質管理の手法検討及び課題整備を行い、DBの信頼性確保に資する知見を得ることを目的とする。
研究方法
 NTT東日本関東病院の病院情報システム(HIS)と、HISからSS-MIX2標準ストレージを介してデータを蓄積するMID-NETの統合データソースの二つのDBから必要なデータについて期間を決めて抽出、突合、分類し、品質管理の実施手順等の検討を行った。データの抽出期間は2009年6月とした。
結果と考察
 DBの品質管理の手法確立に向けた事前準備として、HISと統合データソースのデータの比較するため、HISからのデータ抽出ツールを作成し、試行を行った。また、統合データソースからデータを抽出しHISのデータと統合データソースの抽出データについて、データの内容、データ件数について確認した。基本キーで比較した結果、来院時情報(外来)等では高い一致率を得たものの、一部にSS-MIX2標準化ストレージに送信されているにもかかわらず、統合データソースにデータが移行されていないデータもみられた。さらにHISからSS-MIX2標準化ストレージへの送信仕様の不備も確認された。
結論
 今後、このような問題を解決するとともに、データの継続的な品質管理を行うことがデータの信頼性を高め、各種調査時の信頼性の確保に繋がる。今回本研究においてMID-NET®を用いたデータベースの品質管理に係る手法の検討、データ標準化等の課題整理を行うことにより、MID-NET®の品質管理に資する有益な知見が得られ、今後のデータベース維持において品質管理のコストダウンをもたらすことに貢献できると考える。

公開日・更新日

公開日
2018-06-21
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2018-06-21
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201451026C

収支報告書

文献番号
201451026Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
11,130,403円
(2)補助金確定額
11,130,403円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 947,749円
人件費・謝金 8,192,440円
旅費 104,860円
その他 1,060,880円
間接経費 824,474円
合計 11,130,403円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2018-06-21
更新日
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