集約的オミックス解析による難病の原因究明と疾患別遺伝子診断ネットワークの構築

文献情報

文献番号
201442085A
報告書区分
総括
研究課題名
集約的オミックス解析による難病の原因究明と疾患別遺伝子診断ネットワークの構築
課題番号
-
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
松田 文彦(京都大学 大学院医学研究科附属ゲノム医学センター)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【委託費】 難治性疾患等実用化研究(難治性疾患実用化研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
118,846,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究報告書(PDF)

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2016-05-13
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201442085C

成果

専門的・学術的観点からの成果
IgG4関連疾患とHTLV-1関連脊髄症(HAM)の原因遺伝子を同定した。この成果は、当該疾患の病因解明に大きな手がかりをもたらすとともに、遺伝情報に基づく病態・病勢評価を実現するための礎となる。肺高血圧症や好酸球性胃腸炎の検体収集も順調に進んでおり、これら検体のゲノム解析やオミックス解析からも、病因解明に向けた貴重な情報が得られるものと期待される。
臨床的観点からの成果
網膜色素変性症と家族性の肺高血圧症、間質性肺炎を例として、疾患や治療戦略と関連する既知の原因遺伝子変異を検出するための解析パネルの作成を進めた。同時に、遺伝子診断における検体や情報の取り違えを防ぐ目的で、検体収集から分析、データベース化までを一元管理するシステム開発も進めている。本事業では、検出された遺伝子変異に応じた診療を行うために必要な情報を付与して依頼者に結果を提供することを目標としている。事業成果として遺伝子診断が稼働すれば、我が国における難病の遺伝子診断体制の確立に大きく貢献できる。
ガイドライン等の開発
該当なし
その他行政的観点からの成果
研究対象疾患の生体試料・情報バンクが構築され、難治性疾患克服研究事業などの行政施策を効率的に推進するための情報基盤となる。
本事業で遺伝子診断を行う疾患の大規模レジストリが構築される。遺伝子変異情報と臨床情報とを紐付けて広く公開することで、これら疾患の遺伝子診療における世界的なレファレンスとなる。
オミックス研究の成果として、難病の詳細な類型化と病態・病勢に応じた適切な医療の提供が可能になる。
網羅的オミックス解析技術の成熟が進み、難病に限らず、様々な疾患研究への応用可能性が広まる。
その他のインパクト
本事業で収集した検体と臨床情報およびオミックス解析結果は、生体試料バンクとして保管・管理する。また、検体の分析によって得られたゲノム情報は、申請者らが開発・運用する「日本人の遺伝子変異データベース(HGVD)」に格納して広く公開する。これらのリソースは、本事業のみならず、広く希少難病研究を推進するための基盤となる。

発表件数

原著論文(和文)
12件
原著論文(英文等)
62件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
55件
学会発表(国際学会等)
14件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2016-05-26
更新日
-

収支報告書

文献番号
201442085Z