内転型痙攣性発声障害に対するチタンブリッジを用いた甲状軟骨形成術2型の効果に関する研究

文献情報

文献番号
201442008A
報告書区分
総括
研究課題名
内転型痙攣性発声障害に対するチタンブリッジを用いた甲状軟骨形成術2型の効果に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
讃岐 徹治(熊本大学 医学部附属病院)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【委託費】 難治性疾患等実用化研究(難治性疾患実用化研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
78,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究報告書(PDF)

行政効果報告

文献番号
201442008C

成果

専門的・学術的観点からの成果
チタンブリッジの薬事承認を目的に、熊本大学に治験調整事務局を設置し、多施設共同臨床試験(熊本大学医学部附属病院、北海道大学病院、横浜市立大学附属病院、京都大学医学部附属病院)を準備し2015年7月27日より治験を開始した。2016年2月10日にチタンブリッジが先駆け審査指定制度の指定品目に指定されたこともあり2017年1月に総括報告書を申請企業へ導出し、同年12月15日には薬事承認された。
臨床的観点からの成果
 内転型痙攣性発声障害患者では発話時に補足運動などの活動異常を認め、同患者が発話する際には運動のプログラミングに沿って発話するのではなく、自らの音声を認識してフィードバックを掛けながら発話していること、甲状軟骨形成術2型によりそれらの活動異常が改善されうることが示唆された。
 また 痙攣性発声障害患者の音声を音響分析により解析し、健常者と比較検討した。ジッタ率をはじめ各種項目で健常者との間に有意差を認め、音響分析は重症度や治療効果の判定に有用であると考えられた。
ガイドライン等の開発
甲状軟骨形成術 2 型におけるチタンブリッジの使用マニュアルを作成し、2017 年 7 月 31 日に日本喉頭科学会承認、2017 年 10 月 27 日に日本耳鼻咽喉科学会承認された。
その他行政的観点からの成果
チタンブリッジは、2017年12月15日に先駆け審査指定制度指定品目として初めて医療機器として承認。術式は、喉頭形成術K400-3として30年度診療報酬改定時に新規医療技術として収載された。
その他のインパクト
 米国、韓国での拠点施設の選定を行う目的で2014年11月20日熊本大学医学部山崎記念館においてKumamoto Symposium:Spasmodic Dysphonia 2014を京都大学、先端医療振興財団臨床研究情報センターとともに開催した。
 2016年2月10日にはチタンブリッジが先駆け審査指定制度の指定品目に指定された。2017年12月15日に先駆け審査指定制度指定品目として初めて医療機器として承認された。

発表件数

原著論文(和文)
7件
原著論文(英文等)
5件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
15件
学会発表(国際学会等)
9件
その他成果(特許の出願)
2件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
3件
H27、28年度AMED合同成果報告会文部科学省・厚生労働省革新的医療技術創出拠点プロジェクト平成26年度成果報告会

特許

特許の名称
甲状軟骨形成術2型に用いるチタン製スペーサー及びそのキット
詳細情報
分類:
特許番号: PCT/JP2015/69249
発明者名: 讃岐徹治
権利者名: 国立大学法人熊本大学、ノーベルファーマ株式会社
出願年月日: 20140703
国内外の別: 国際特許
特許の名称
発声障害治療具及び発声障害治療セット
詳細情報
分類:
特許番号: 特願2015-158456
発明者名: 讃岐徹治、若吉修似、原田司、増田誠一、西畑博之、木下和宏、油田宜子
権利者名: 国立大学法人熊本大学、株式会社若吉製作所、ノーベルファーマ株式会社
出願年月日: 20150810
国内外の別: 国内特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
SANUKI T,YUMOTO E
Long-term evaluation of Type 2 Thyroplasty with Titanium Bridges for Adductor Spasmodic Dysphonia
Otolaryngology-Head and Neck Surgery , In Press  (2017)
原著論文2
SANUKI T,YUMOTO E,TOYA Y et al.
Voice tuning with new instruments for typeⅡthyroplasty in the treatment of adductor spasmodic dysphonia
Auris Nasus Larynx , 43 (5) , 537-540  (2016)

公開日・更新日

公開日
2016-05-26
更新日
2019-06-18

収支報告書

文献番号
201442008Z