文献情報
文献番号
201440001A
報告書区分
総括
研究課題名
慢性腎不全診療最適化による新規透析導入減少実現のための診療システム構築に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
山縣 邦弘(筑波大学 医学医療系臨床医学域腎臓内科学)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【委託費】 難治性疾患等実用化研究(腎疾患実用化研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
11,900,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究では、慢性腎臓病(CKD)の中でも腎機能障害の進展したCKDステージG3以降の患者を対象とした、原疾患、悪化因子についての多角的な見地から、日本腎臓学会および、日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本臨床腎移植学会、日本透析医学会との連携のもと、人工透析への進展防止、適切な腎代替療法選択のための指針を作成することを目的とする。
研究方法
研究総括者、研究分担者、研究協力者すべてが、Minds診療ガイドライン作成マニュアルに関する講習を受講するため、平成26年8月9日、講師に聖路加国際病院の福井次矢先生、平成26年10月3日と10月24日に、講師に京都大学中山健夫先生を招聘し開催した。
平成26年4月より診療ガイドライン作成のための体制を構築した。研究期間内に体制毎の会議を複数回開催し、研究の方針の確認、進捗状況の確認および討議を行った。
平成26年5月にCKDステージG3以降の患者を対象とした診療の到達目標(Scope)を各テーマ別に設定した。
平成26年秋までに、Minds診療ガイドライン作成マニュアル2014に準じてそれぞれクリニカルクエスチョン(CQ)の作成、文献検索とシスティックレビューを実施し、推奨、説明を作成し、平成27年1月にガイドラインの形式を作成した。
平成27年1月に、関連学会より作成したガイドラインへの意見を収集し反映した。
平成27年3月に最終版として診療ガイドラインを完成した。公表、出版に向けて調整している。
平成26年4月より診療ガイドライン作成のための体制を構築した。研究期間内に体制毎の会議を複数回開催し、研究の方針の確認、進捗状況の確認および討議を行った。
平成26年5月にCKDステージG3以降の患者を対象とした診療の到達目標(Scope)を各テーマ別に設定した。
平成26年秋までに、Minds診療ガイドライン作成マニュアル2014に準じてそれぞれクリニカルクエスチョン(CQ)の作成、文献検索とシスティックレビューを実施し、推奨、説明を作成し、平成27年1月にガイドラインの形式を作成した。
平成27年1月に、関連学会より作成したガイドラインへの意見を収集し反映した。
平成27年3月に最終版として診療ガイドラインを完成した。公表、出版に向けて調整している。
結果と考察
本研究では、慢性腎臓病(CKD)の中でも腎機能障害の進展したCKDステージG3以降、腎代替療法導入までの患者を対象とした診療ガイドラインを作成することで、これまでのCKDに関するガイドラインとは一線を画した、より明確かつ具体的な透析導入進展予防ならびに適切な腎代替療法の選択に関する診療ガイドラインが作成された。
CKDの原因は原発性腎疾患にとどまらず、糖尿病、高血圧、動脈硬化による二次性腎疾患が多く、末期慢性腎不全に到達後の腎代替療法の選択においても、血液透析、腹膜透析、腎移植とそれぞれ異なり、さらに近年はCKD患者の高齢化も問題となっている。慢性腎臓病の診療には腎臓学会にとどまらず、各関連学会が関与し、学会横断的な体制作りにより、適切なガイドラインを作成することが医療従事者のため、さらには患者のためにも必須である。
今回のガイドライン作成工程において、これまでのガイドラインの検証やシステマティックレビューを行うことにより、エビデンスレベルの低い項目が大半であることが判明した。これらは新たな臨床研究・介入方法を、適切なデザインにより実施することで、良質なエビデンスの創生を図ることが求められている。このような中で、今後5年後、10年後のCKD重症化予防の進歩につながる調査・研究として継続、今回のような他領域横断的な診療ガイドラインの更新作業を継続実施することで国民の健康やQOL保持ならびに医療費抑制効果が実現されることが期待される。
CKDの原因は原発性腎疾患にとどまらず、糖尿病、高血圧、動脈硬化による二次性腎疾患が多く、末期慢性腎不全に到達後の腎代替療法の選択においても、血液透析、腹膜透析、腎移植とそれぞれ異なり、さらに近年はCKD患者の高齢化も問題となっている。慢性腎臓病の診療には腎臓学会にとどまらず、各関連学会が関与し、学会横断的な体制作りにより、適切なガイドラインを作成することが医療従事者のため、さらには患者のためにも必須である。
今回のガイドライン作成工程において、これまでのガイドラインの検証やシステマティックレビューを行うことにより、エビデンスレベルの低い項目が大半であることが判明した。これらは新たな臨床研究・介入方法を、適切なデザインにより実施することで、良質なエビデンスの創生を図ることが求められている。このような中で、今後5年後、10年後のCKD重症化予防の進歩につながる調査・研究として継続、今回のような他領域横断的な診療ガイドラインの更新作業を継続実施することで国民の健康やQOL保持ならびに医療費抑制効果が実現されることが期待される。
結論
腎機能障害の進展したCKDステージG3以降の患者を対象とした、多角的な見地から各関連学会と連携した横断的な診療ガイドラインを作成した。
今回の研究をふまえて、今後ガイドラインの医療の質の検証や新たなエビデンスの集積を行うことで、さらにガイドラインの改訂をはかることが次の目標である。
今回の研究をふまえて、今後ガイドラインの医療の質の検証や新たなエビデンスの集積を行うことで、さらにガイドラインの改訂をはかることが次の目標である。
公開日・更新日
公開日
2015-06-01
更新日
-