文献情報
文献番号
201439008A
報告書区分
総括
研究課題名
脳卒中後遺症の低減に向けた汎用性の高い革新的治療法の開発
課題番号
-
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
飯原 弘二(九州大学大学院医学研究院脳神経外科)
研究分担者(所属機関)
- 橋爪 誠(九州大学大学院医学研究院災害・救急医学)
- 北園 孝成(九州大学大学院医学研究院病態機能内科学)
- 荒田 純平(九州大学大学院工学研究院機械工学部門)
- 吾郷 哲朗(九州大学大学院医学研究院病態機能内科学)
- 高杉 紳一郎(九州大学病院リハビリテーション部)
- 溝口 昌弘(九州大学大学院医学研究院脳神経外科 )
- 佐山 徹郎(九州大学大学院医学研究院脳神経外科 )
- 吉本 幸司(九州大学大学院医学研究院脳神経外科 )
- 天野 敏之(九州大学大学院医学研究院脳神経外科 )
- 橋口 公章(九州大学大学院医学研究院脳神経外科 )
- 森 恩(九州大学大学院医学研究院脳神経外科 )
- 岡田 靖(独立行政法人国立病院機構九州医療センター臨床研究センター)
- 西村 邦宏(国立循環器病研究センター/循環器病統合情報センター統計解析室)
- 嘉田 晃子(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター臨床研究センター臨床試験研究部生物統計研究室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【委託費】 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策実用化研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
19,230,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
スライドバネ機構を用いた小型軽量の装着型手指運動支援装置「Smove」のfeasibility試験を行い機器を洗練化させるとともに、非侵襲的脳機能測定装置を用いた、より汎用性の高い革新的な脳卒中リハビリテーション装置へと進化させる。また、エビデンスレベルの高いリハビリテーション効果の検証のために、比較対照の大規模データベースを作成し、開発した装置による、リハビリテーション効果を検証する。
研究方法
Smoveのfeasibility試験を九州大学病院入院中の脳卒中急性期患者に対して行う。非侵襲的脳機能測定装置を使用してSmoveを駆動させることが可能であるかどうかを探索する。大規模リハビリテーションデータベース作成のために、J-ASPECT studyで収集した、DPC、電子レセプト情報を活用し回復期リハビリ施設と急性期病院との間の患者情報の突合のfeasibilityを確認する。
結果と考察
①Smoveのfeasibility試験を2名の脳卒中急性期患者に対して行い、Smove装着により両名ともピンチ力の上昇効果が得られた。②非侵襲的脳機能計測としてfNIRS装置で健常者の手指運動時の脳血流変化の測定を行い、運動野での血流変化を捉えることができた。③Smoveの制御プログラムとして事前に設定したしきい値を超えると装置が駆動されるON/OFF制御を実装した。④大規模データベース活用により、Organized Careと脳卒中の死亡および後遺障害の程度に強い相関がみられた。
結論
Smoveの装着により手指麻痺患者のサポートを行い得る可能性が示唆された。fNIRSを用いた非侵襲的脳機能計測により、Smoveを制御できる可能性が示唆された。DPC、電子レセプト情報を活用した大規模データベースの解析により、リハビリテーション、SCU入院、SCUチームの存在と包括的脳卒中センターの指標を組み合わせることで脳卒中急性期治療の質の客観的評価が可能であることが示唆された。
公開日・更新日
公開日
2015-09-16
更新日
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