科学的根拠に基づく輸血ガイドラインの策定等に関する研究

文献情報

文献番号
201427016A
報告書区分
総括
研究課題名
科学的根拠に基づく輸血ガイドラインの策定等に関する研究
課題番号
H25-医薬-一般-021
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
松下 正(名古屋大学 医学部附属病院輸血部)
研究分担者(所属機関)
  • 松本雅則(奈良県立医科大学 輸血部)
  • 宮田茂樹(国立循環器病研究センター 輸血管理室)
  • 羽藤高明(愛媛大学医学部附属病院 輸血・細胞治療部)
  • 紀野修一(日本赤十字社北海道ブロック血液センター)
  • 安村 敏(富山大学附属病院 輸血・細胞治療部)
  • 岡崎 仁(東京大学医学部附属病院 輸血部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 【補助金】 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成25(2013)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
9,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
輸血療法においては「副作用が発生することを前提とした」医薬品である血液製剤が本来的に有する危険性を改めて認識し、より適正な使用を推進する必要がある。また、血液製剤の取扱いには高い倫理的観点からの配慮が必要であり、すべての血液製剤について自給を目指すことは国際的な原則である。これらの目的の達成のためには血液製剤の使用適正化の推進が不可欠であり、厚生労働省では1999年以降「血液製剤の使用指針」が策定され、小規模な改訂が進んできた。1992年には濃縮凝固因子製剤の国内自給が達成され、アルブミン、免疫グロブリン等分画製剤の自給率は年々上昇している。しかし赤血球及び血小板製剤の使用量はいまだ減少傾向になく十分な効果がみられているとは言い切れない。さらに安定供給については、献血者の不足が将来的に懸念されており、将来にわたってより適正な使用が求められる。本研究では3年間にわたり、日本輸血・細胞治療学会の各専門家からなる「指針改定検討委員会」においてこれまで行われてきた検討・議論を集大成し、エビデンスの正しい評価に基づいた最終的な「指針」の大規模改訂につなげることを目標とする。
研究方法
I.研究体制:
赤血球、血小板、FFPならびに凝固因子補充療法、アルブミン等の分画製剤、輸血の副作用の最適な診療の5つの柱について日本輸血・細胞治療学会の各専門家からなる「指針改定検討委員会」においてこれまで行われてきた検討・議論を集成する。この委員会を中心に9名の研究協力者をピックアップし、各分担研究者の担当する領域を補佐する体制とした。
結果と考察
II.各タスクフォースにてガイドラインの基礎となる臨床的課題(クリニカルクエスチョン:CQ)を設定した
III.上記を受け、平成26年度の第1回班会議(平成26年8月24日)ではCQの再整理と検索キーワードの提案をおこなった。
3製剤のシステマティックレビューに必要な検索式について検討しテストサーチの結果は下記のごとくとなった
  赤血球 血小板 FFP
Medline 3723 3475 1265
Cochrane 1942 1278 426
医中誌 2758 1056 633
IV.論文の一次選択
1. 検索ツールとして、費用負担の大きいMedlineからPubMedを用いることとした。またCochrane databaseを用いてエビデンスとして収集されているソースの検索を行った。和文文献ソースとして医中誌Webを選択した。
V.考察
システマティック・レビュー・エビデンスの検索・抽出について、班としてどのような項目を優先的に取り組むか検討した。結果的に各製剤についてエビデンスを収集し、エビデンスに基づく所見を優先して「指針」の改訂を行い、エビデンスに基づかない記載とどのように共存させるかが今後の課題となると思われた。
結論
「臨床上問題となる課題:CQ」の設定は「患者にとって何が重要か」を焦点に設定されるべきである。次年度の作業に向けての環境は整い、班員・協力者一致団結して臨むこととした

公開日・更新日

公開日
2017-05-22
更新日
-

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2017-05-22
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収支報告書

文献番号
201427016Z