神経変性疾患領域における基盤的調査研究

文献情報

文献番号
201415120A
報告書区分
総括
研究課題名
神経変性疾患領域における基盤的調査研究
課題番号
H26-難治等(難)-一般-085
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
中島 健二(鳥取大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 祖父江 元(名古屋大学 大学院医学系研究科)
  • 長谷川 一子((独)国立病院機構 相模原病院)
  • 饗場 郁子((独)国立病院機構  東名古屋病院)
  • 青木 正志(東北大学 大学院医学系研究科)
  • 阿部 康二(岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科)
  • 小野寺 理(新潟大学 脳研究所)
  • 梶 龍兒(徳島大学 ヘルスバイオサイエンス研究部)
  • 吉良 潤一(九州大学 大学院医学研究院)
  • 小久保 康昌(三重大学 大学院)
  • 斎藤 加代子(東京女子医科大学 附属遺伝子医療センター)
  • 佐々木 秀直(北海道大学 大学院)
  • 佐野 輝(鹿児島大学 大学院医歯学総合研究科)
  • 高橋 良輔(京都大学 医学研究科)
  • 辻 省次(東京大学 医学部附属病院)
  • 土井 由利子(国立保健医療科学院)
  • 戸田達史(神戸大学 大学院医学研究科)
  • 中川 正法(京都府立医科大学 大学院医学研究科)
  • 野元 正弘(愛媛大学 大学院医学系研究科)
  • 服部 信孝(順天堂大学 医学部)
  • 村田 美穂((独)国立精神・神経医療研究センター病院)
  • 村山 繁雄(東京都 健康長寿医療センター)
  • 望月 秀樹(大阪大学 大学院医学系研究科)
  • 森田 光哉(自治医科大学)
  • 横田 隆徳(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科)
  • 吉田 眞理(愛知医科大学 加齢医科学研究所)
  • 渡辺 保裕(鳥取大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【補助金】 難治性疾患等克服研究(難治性疾患克服研究)
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成28(2016)年度
研究費
25,616,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
神経変性疾患である、①筋萎縮性側索硬化症(ALS)、②脊髄性筋萎縮症(SMA)、③原発性側索硬化症(PLS)、④球脊髄性筋萎縮症(SBMA)、⑤Parkinson病(PD)、⑥進行性核上性麻痺(PSP)、⑦大脳皮質基底核変性症(CBD)、⑧Huntington病(HD)、⑨神経有棘赤血球症(NA)、⑩脊髄空洞症、⑪前頭側頭葉変性症(FTLD)、⑫Charcot-Marie-Tooth disease病(CMT)、⑬ジストニア、⑭脳内鉄沈着症:Neurodegeneration with Brain Iron Accumulation(NBIA)/Pantothenate kinase-associated neurodegeneration (PKAN)、⑮筋萎縮性側索硬化症/パーキンソン認知症複合(紀伊ALS/PDC)の15疾患を対象とし、患者・疫学調査、自然歴調査や生体試料収集、診断基準や重症度分類の検討、診療ガイドラインやマニュアル、療養の手引きを作成し、難病医療の均てん化により我が国の難病医療の充実を図り、診療向上と医療行政施策に貢献する。
研究方法
関連学会である日本神経学会や日本神経治療学会や、関連実用化研究班“孤発性ALS患者大規模前向きコホートの臨床バイオリソース・ゲノム遺伝子・不死化細胞を用いた病態解明、治療法開発研究”(祖父江)、“次世代シークエンサーを用いた孤発性の神経難病の発症機構の解明と治療法開発に関する研究”(戸田)、“CMTの診療向上に関するエビデンスを構築する研究”(中川)、“ジストニアの分子病態解明と新規治療法開発研究”(梶)、“神経疾患の集中的な遺伝子解析お呼び原因究明に関する研究(辻)と連携して研究を進めた。( )は各研究の代表者を務める本研究班構成研究者名。
①ALS前向きコホート研究(Japanese Consortium for Amyotrophic Lateral Sclerosis Research:JaCALS)、②PSP/CBDの自然歴・生体試料収集研究(Japanese Longitudinal Biomarker Study in PSP and CBD Consortium:JALPAC)、③CMT Patient Registry(CMTPR)、④FTLDの前方向的臨床情報収集(FTLD-J)、⑤Japan Dystonia Consortium研究など、現在進められている神経変性疾患の自然歴調査、生体試料・ゲノム収集研究と連携して研究を進めた。
結果と考察
1) 対象15疾患の診断基準について見直し、HD、FTLD、ジストニアについて新たに作成・改定し、PSPの新しい臨床亜型であるPSP-Cの診断基準を作成した。
2) 重症度についても見直し、ALS、PLS、SMA、SBMA、PD、HD、NA、ジストニア、FTLDの重症度分類を改訂・作成した。
3) PD、PSP、CBD、HD、NA、FTLD、ジストニアの診療ガイドライン作成委会を立ち上げ、CQを作成した。
4) PDの患者・家族向け療養の手引きの改訂に向けて、執筆項目と執筆者を決定した。
5) 患者情報を収集すると共に、生体試料・ゲノム収集を進めた。
6) ALSの医療ニーズや地域医療資源に関して調査した。
7) ALSの認知機能障害に関してオランダで開発されたALS-FTD-Q(Raaphorst et al. 2012)を、国際共同研究として40例に対して実施した。
8) PLSについてアンケート調査を行い、50施設において75症例を診療していることが明らかになった。
10) PDにおける自動車運転、診療状況、自然史に関する調査を各担当分担研究者の施設において実施した。
11) CBDの診断基準について、病理解剖例CBD67例、CBD mimics29例の臨床情報を収集した。
12) HDの進行に及ぼす後天的要因に関する調査について、研究プロトコールを検討・作成した。
13) 脊髄空洞症の実態について全国アンケート調査を、家族例を中心に実施した。
14) 紀伊ALS/PDCの臨床データベースの作成の検討を進めた。
結論
結論
1) 対象15疾患の診断基準・重症度について検討した。
2) PD、PSP、CBD、HD、NA、FTLD、ジストニアの診療ガイドライン作成作業を進めた。
3) ALS、PSP、CBD、CMT、FTLD、ジストニアに関する自然歴調査、生体試料・ゲノム収集研究を進めた。
4) 患者調査を実施し、臨床的課題について検討した。

公開日・更新日

公開日
2015-06-26
更新日
-

研究報告書(PDF)

総括研究報告書
分担研究報告書
研究成果の刊行に関する一覧表

公開日・更新日

公開日
2016-06-28
更新日
-

収支報告書

文献番号
201415120Z